優勝は“つくばテクニカ”の「ヤマハ・XT500」に決定!!「バイク王 第8回CSコンテスト テクニカ部門」レポート

掲載日:2021年12月15日 フォトTOPICS    

取材協力/バイク王 取材・文・写真/小松 男

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互いのスキルを競い合い
バイク王の高い技術力が光る‼

バイク買取りのトップブランド「バイク王」。高年式モデルから絶版バイクまで、取り扱う台数は日本最大級だ。もちろんバイク王では買取りを行うだけでなく、中古バイクマーケットへの車両の流通も行っており、その際に整備も施し状態を改善する。そんなバイク王グループのメンテナンス技術を競う大会「CSコンテスト テクニカ部門」が今年も行われた。

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審査基準はレストアとカスタム。前提として公道を走ることができる状態とすることになっている。エンジンは分解清掃からはじまり、アフターサプライヤーパーツの採用やペイントなど様々な手法を使い珠玉の一台を造り上げる。

どの車両も甲乙つけがたい完成度!
切磋琢磨し競い合うことでさら技術力を高める!!

中古バイクの魅力、それは新車では高価なプライスがつけられていた憧れのモデルを、手ごろな価格で購入することが可能となったり、浮いたコストをカスタムやライディングギアなど、他にまわすことができることが大きい。さらに深く掘り下げて考えると現行モデルでない場合は、中古車マーケットで探すことしかできないことが多い。つまり新車市場には無い魅力が中古車には秘められていると私は考えている。そんな中古車マーケットを支えている大きな幹となっているのが、買取り業者であり、そのトップブランドとして知られているのが「バイク王」だ。

誰もが知るビッグネームとなったバイク王は、買取り事業だけでなく、中古流通市場にも深く貢献している。それは業者オークションへの出品だけでなく自社店舗での販売まで行っており、その間にはしっかりとした整備も行っているのだ。そんなバイク王が、テクニカと呼んでいる全国に点在する自社グループの整備部門の技術力を競い合う大会、「第8回バイク王CSコンテスト」が開催された。

このコンテストは「整備スキルやチーム力のさらなる向上」や「お客様ニーズの理解を深めること」を目的としており、全国のテクニカ5チームによる車両制作が行われた。簡単に条件を挙げると、車両選定は原付2種以上、年式不問。製作費用は最大50万円(車両代は省く)。製作期間2021年2月~10月とされている。

今回はホンダ・ホーネット(横浜テクニカ)、カワサキ・ゼファーχ(神戸テクニカ)、カワサキ・W650(寝屋川テクニカ)、ヤマハ・XT500(つくばテクニカ)、カワサキ・Z1(福岡テクニカ)の5台がエントリー。その車両を紹介してゆこう。

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ホンダ・ホーネット(横浜テクニカ)。250cc4気筒エンジンを搭載したホーネットはホンダの技術の粋を落とし込んだモデルの一台とも言える。アップマフラーによるスポーティなイメージを持つディテールはそのままに、1980年代にAMAスーパーバイクで活躍したスペンサーカラーにインスパイアを受けたカラーで纏めている。内部もクランクのバランス取り、ポート研磨、ミッションのバリ取りなどが行われトルクロスを大幅に軽減している。

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カワサキ・ゼファーχ(神戸テクニカ)。90年代のネイキッドブーム火付け役となったゼファー400の後継として1996年に登場したゼファーχは、4バルブ空冷4気筒エンジンを搭載したもので、現在も根強い人気を誇るモデルだ。車両の基本構成はノーマルを維持しながらリファインしつつ、外装をオリジナルカラーとしている。細部の仕上げが丁寧で美しく、魅力的な一台に仕上がっていた。

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カワサキ・W650(寝屋川テクニカ)。今回のエントリー車両の中で、特にカスタムライクなスタイルで纏められていた一台。英国風にアレンジをしたというこのW650は、ダート走行を想定しサスペンション変更で車高アップ、一方でシートをあんこ抜き加工、灯火類をLEDに換装するなど多岐に渡り手が加えられていた。

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カワサキ・Z1(福岡テクニカ)。Z1の愛称で知られているKAWASAKI 900 Super4をベースにレストレーションが行われている。エンジン・足まわり・電装系までフルオーバーホールを施し、現在のパーツを用いることで本来の品質以上の仕上がりとしている。フレームやエンジンもリペイントしており光り輝く一台となっていた。

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単なるレストアではなく、ユーザーのニーズを考えたカスタマイズも審査基準となっている。塗装だけでオリジナリティを表現している車両や、足まわりなどを変更しているものまであり、その内容や度合いが車両によって大きく異なっていたのも興味深いポイントとなっていた。

優勝車両は“つくばテクニカ”が手掛けた
「ヤマハ・XT500」に決定!!

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ヤマハ・XT500(つくばテクニカ)。SR400/500の祖先モデルとしても周知されている名車XT500は、元祖ビッグシングルオフロードバイクであり今も高い人気を誇るモデルだ。旧車の魅力を残しつつ、日常の足としても存分に使えるように仕立てられており、耐久性を考慮しエンジン本体には社外部品を使わずに組み立てた。今回のコンテストで栄えある最優秀賞に選ばれた車両だ。

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手を加える前のXT500。見たところ状態は悪くなさそうではあるが、45年近く前に製造された個体である。一度すべて解体してから、各部のメンテナンスが施された。目指したのは、当時ヤマハがXT500のキャッチコピーとしていた「人間にいちばん近い乗りもの」だ。

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“いつまでも長く乗り続けることができる”。古くなったらすぐ買い換える生活からSDGs社会を目指すようになった現在では特に大切なことだ。そもそもXT500はSR系の部品で構成されているものが多いこともあり、消耗部品だけでなく幅広くメンテナンスが施しやすいことが重要なポイントとなっている。電装系も6Vから12Vに換装されており、整備性・安全面も向上している。

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