掲載日:2017年12月12日 プロが造るカスタム
取材協力/T.T.Rモータース
記事提供/ロードライダー編集部
※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2016』に掲載された内容を再編集したものです
RCB1000をルーツとするCB900F。これを元にロードゴーイングレーサーとして生み出されたのがCB1100R。多くのライダーが憧れる名車だが、初期RA/RB、後期RC/RDとも生産台数が少なく、今も価格は上昇の一途を辿り、手が届きにくい車種になっている。
T.T.Rモータースの林さんも筑波サーキットで行なわれるテイスト・オブ・ツクバでCB1100Rを走らせるなど、そんなCB1100Rを愛するひとりだが、車両の入手が困難な現状に心を痛めていた。そこで、CB900Fに装着可能なCB1100Rライクな外装パーツの開発を思い立つ。
「CB1100R外装のリプロパーツの開発がきっかけでした。アッパーカウルとシートカウルは既に製品化していまして、そのカウルを見たユーザーさんから、CB900Fに装着したいという要望が多く寄せられたので、CB-F対応のCB1100R外装の開発を始めました」と林さん。
そしてこの車両は、そのプロトタイプ的存在。だがベースはCB900Fではない。Fのバリエーションモデルのクルーザー、CB750カスタムのカスタム車両というわけだ。
「CB1100Rも非常に高価ですが、CB900Fもプレミアがついてきたのか高騰しだし、気軽に買えるバイクではなくなってきています。でもCB750カスタムなら、ベースが安いですし、基本骨格はCB900Fとほとんど同じ。車両代込みで100万円を切る価格を目指していますから、カスタムのベースとして選ぶのは、悪くない選択だと思います」
実際にこの車両は、同店店頭で98万円で販売。その金額でCB1100Rのテイストを味わえるのは破格。先述のようにこの形状を元に、CB900Fへのボルトオン外装の開発は進行中だから、その完成と販売にも期待しておこう。
フォークやステアリングステムはCB750F用。CB750カスタムのバーハンドルはこのカウルと干渉するために、セパレートタイプに変更される。写真中央のヒューズボックス上にはT.T.Rモータースオリジナルのカーボンプレートを装着。
キャブレターは同店では多いSC40型CB1300SF純正品をリセッティングして装着。始動性が向上することで、バッテリーやセルモーター、スターターの長寿命化にもつながる。
CB1100Rのルックスを持つ燃料タンクは、社外品等ではなくCB900F純正タンクをパテ盛りなどで成形し直したもの。製品化時のタンクは、現在検討中とのこと。
ホイールはCB750FB純正品の星型コムスターで2.15-19/2.15-18インチ。スイングアームもCB750F用に換装、リアショックユニットはヨシムラKYB。
テールからのルックスもこの通りで、フレーム色がCB1100Rに同じ赤にされていればほぼそのままのイメージ。
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