掲載日:2016年11月28日 プロが造るカスタム
記事提供/ロードライダー編集部
※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2015』に掲載された内容を再編集したものです
よくできたハイパフォーマンスマシンを見ていて気づくのは、『奇をてらったところなどなく、ごく当たり前のことを精度高く、妥協なくやっているだけ』ということだったりする。これはエンジン、足まわり、車体軽量化など、すべてに共通して言えることだ。そもそもパーツの集合体がバイクという機械なのだから、必要部分のパフォーマンスを上げ、バランスの取れたパッケージングに仕上げるのが基本、というのは、じつは当たり前の話なのである。
この車両は、カワサキ水冷フラッグシップ系を中心に手がけるK-2プロジェクトが、『究極のZZR110D』を目指すべく、フルに手を入れたという1台。エンジンも1200への換装などはあえて行わず、1100ユニットに同店スペシャルチューニングを加えているが、注目したいのは、やはり足まわりだ。
STD同サイズの3.50-17/5.50-17ホイールはマルケM7RS。リアタイヤが5.50インチ幅という点からも、見た目の迫力よりハンドリングの軽快さという同店の主張が垣間見える。スイングアームはウイリーでリアサスペンションはオーリンズ
「各部軽量化、とくにバネ下まわりの軽量化には、かなりこだわりました。ホイールはZZR1100としては国内最初のマルケジーニM7RSで、リアサスペンションリンクのシャフト、前後アクスルシャフト、エンジンマウントボルトなどは、すべてベータチタニウム特注品。その他のボルト類も、可能な限りベータチタニウム製に変更しています。前後サスペンションも、この足まわりを前提にセッティング出しをしてあります。かなりスポーティな走りが楽しめますよ」
そう語るのは、同店代表の北村さん。とくに前後アクスルのチタン化は、剛性感アップにも大きな効果があるという。エンジンは前述の通り、同店スペシャルチューンの[1,052→]1,108ccだが、この足まわりとブレーキまわりなら、バランス的にもまったく問題なし。あと必要なのは、乗り手の自制心のみだろう。
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