掲載日:2016年11月14日 プロが造るカスタム
取材協力/モーターサイクルショップ ナック
記事提供/ロードライダー編集部
※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2015』に掲載された内容を再編集したものです
熊本のNACは、代表・立野さんの愛車がX4ということもあり、多くのX4乗りが集まる。この車両のオーナーも元は他の車種に乗っていたが、同店製X4カスタムに魅せられて作業を依頼。NACにあったフレームとエンジンから「立野さんが理想とするX4」を目指して作り上げられたという背景を持っている。
注目すべきは、まずエンジン。JE製φ80mmピストンを用いて排気量アップ。カムはヨシムラST-3を組み合わせ、クランクバランシング等のファインチューンも施され、最高出力は後軸で160馬力あまりを発揮するという。ノーマルの100馬力からすると実に50%以上出力が向上しているのだから、その速さを想像するのはたやすい。ドラッグレース参戦も視野にあるとのことで、ロックアップクラッチも装備される。
ホイールはゲイルスピードで3.50-18/5.50-17→3.50-17/6.00-17インチに。φ43mmSTDフォークのインナーチューブにはチタンコートを施し表面硬度を上げ摺動性も高める
パワーアップしたエンジンに対応させるべく車体もグレードアップ。フロントフォークはオイルロックピースを加工し、有効ストロークを増大。リアショックも同店のオーダーで製作されたMUPO製のX4専用品となる。また、他の多くのNAC・X4同様にサーキットでのスポーツ走行も前提としているため、コーナリング時に接地しやすいサイドスタンドをブラケットごと脱着式にしてバンク角を稼ぐ工夫もされる。
「交換するべき部品は可能な限り新品を使って仕立ててますから、新車か、それ以上のコンディションに仕上げることができたと思います」と、立野さん。
1997~2000年に展開、生産終了から時間が経っているX4だけに、純正部品にもメーカー欠品が出てきているというが、NACでは多くのパーツをストック。そんな同店だから今も製作が可能だった、オーナーにも理想の1台と言えるだろう。
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