掲載日:2016年06月20日 プロが造るカスタム
取材協力/ACサンクチュアリー
記事提供/ロードライダー編集部
※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2015』に掲載された内容を再編集したものです
CB900Fエンジンのボアを64.5→70mmに拡大し901.8→1062ccの排気量を得るとともにフレームを強化、前後カウルを装着するなどしたCB1100R。欧州/豪州の耐久レースホモロゲート用で、レプリカと言える。フロント19インチだった1981年型RBから18インチ化した1982年型RC/1983年型RDまで作られ、これはRCがベースでサンクチュアリーのRCM、282号機となる。
「ウチではZやカタナ、CB-F等のストリートがベースで、レプリカだとZ1000RとCB1100Rが当てはまります。この車両はオランダからの依頼でしたが、国内にいいベース車がなかった。何年か探した末に、結局あっちからバイクが来たんですが、それが不動車で、状態も最悪。レストア作業も前提なんですが、それにしてもタマがない」
ベースは1982年型のCB1100RCで、当時よりも時代が進んだ印象のメーターはFZR1000を加工流用
サンクチュアリー代表の中村さんはベースに苦労したと言うが、製作自体は既に確立している。
「CB-Rでも17インチ対応でリアサスペンション位置やカウル位置を調整したりと、今のレーサーに近いルックスも含め、手法は問題ない。むしろリアはヘッドパイプ位置がフロントより低く、17インチには向いているんです。
ただ、CB-RはCB-Fと違っていて、普段使うには注意点があります。エンジンは面研やハイコンプピストンを安易に使うとセルモーターの容量が足りずにかかりにくくなる。普段使いにはNGですから、これは避ける。ベースで言えばカウルの穴あきや割れが多いので、塗装よりこっちを注意して選ぶなどです。事情があって今回完成車はサーキットで試走してまとめたんですけど、ライダーにも僕らにも感触が良かった。きちんと仕立てるとやっぱり楽しいんですよ」(同)
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