掲載日:2015年06月10日 プロが造るカスタム
取材協力/アゲイン
記事提供/ロードライダー編集部
※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2014』に掲載された内容を再編集したものです
大型2輪免許の取得が困難だった1970~80年代、CB-Fシリーズは多くのライダーにとっての憧れであり、アゲインのスタッフである藤森さんもそのひとりだった。そんな藤森さんが念願のCB750Fを中古で手に入れたのは90年代初頭で、以後は時代の進化に応じたモディファイを繰り返しつつ、20年以上に渡って愛用中だ。
「これまでに僕が手を加えた中で、一番印象に残っているのはホイールですね。最初に履いた1988年型GSX-R1100用の前後18インチはなかなか相性が良かったんですけど、その後フロントだけCB400SF用の17インチにしたら、高速域で猛烈なウォブルが発生するようになった。これはフォークオフセットの変更(45→35mm)によるトレール量の増加(ホイール小径化での不安定さを取り除き、安定成分を増す)や車体姿勢見直し、フレーム補強などで解決しましたが、Fは安易に足まわりをいじると、バランスが崩れやすい傾向があるようですね」
そう語る藤森さんだが、自身の愛車でトライ&エラーを繰り返した結果、現在は最新のハイグリップタイヤを履きこなせる独自のノウハウを獲得。なお独自のノウハウと言えば、このFはエンジンの構成もちょっと変わっていて、ピストンやシリンダー、クランクなどを900F用とする一方、シリンダーヘッドはあえて750F用を使う。
「燃焼室容積が少ない750Fのヘッドを使うと、実圧縮が高くなって、太いトルクフィーリングが得られるんです。その一方でバルブが小さいのでパワーは下がってしまいますけど、こういう遊び方が出来るのは、専用設計パーツが多いFならではかもしれませんね」(同)
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!