SWM
SWM グランミラノ440

SWM グランミラノ440 – 期待のミドルスポーツヘリテイジを検証する

掲載日:2016年10月19日 試乗インプレ・レビュー    

取材・文/佐賀山敏行  写真/井上 演

SWM グランミラノ440 特徴

斬新で個性的なディテールと
トラディショナルな車体構成の融合

SWM グランミラノ440の試乗インプレッション

もともとSWMはイタリアで1971年に創業したモーターサイクルブランド。海外メーカーが躍進する同国のエンデューロレースシーンにおいて、自国(イタリア)モデルをもっと活躍させるべく生まれた。そのため、ラインナップされるモデルはエンデュランサーのほか、モトクロッサーやトライアルマシンなど、オフロードレーサーが中心であった。ちなみにSWMとは「Speedy Working Motors」の意で、レースに勝つためのメーカーであることがよく分かる。

そしてSWMが新たに「SWM Motorcycles(以下、SWM)」として生まれた変わったのが2014年。イタリア・ミラノで開催されたEMCIAで、グランミラノ440とシルバーベース440のプロトタイプが発表されたのだ。現在、SWMではエンデュランサーやモタード、アドベンチャーなど、125~650までさまざまなモデルがラインナップされているのだが、日本での取り扱いは上記2モデル。トラディショナルなデザインと現代的な性能や足周りをを融合させた「スポーツヘリテイジ」と呼ばれるジャンルに属するマシンである。

SWM グランミラノ440の試乗インプレッション

フレームはオーソドックスなセミダブルクレードルで、リアサスペンションはツインショック。まるでヤマハSR400のようなスタンダードなスタイリングを思い浮かべるのだが、そこはやはりイタリアン。エッジを効かせたデザインのフューエルタンクがそうしたイメージを良い意味で覆してくれる。前方が大きく広がり、ニーグリップポイントでグッとえぐるようなデザインは、グランミラノ440の個性を主張するものだ。

足周りに目を移すと、フロントフォークは倒立タイプでブラックアウトされたアウターチューブが精悍な印象を与えてくれる。ラジアルマウントのブレンボ製ブレーキキャリパーと相まって、走行性能に期待が高まる。リアサスペンションは別体タンク付きでダンパーの微調整が可能。スイングアームは角型テーパータイプとなっており、さらにスポーティな印象を高めている。

SWM グランミラノ440の試乗インプレッション

空冷単気筒エンジンとセミダブルクレードルフレームというトラディショナルな車体構成に、オリジナリティの高い外装デザイン、そして走りの性能を高めた足周り。まさにスポーツヘリテイジである。

グランミラノ440の排気量は約445cc。国内では大型自動二輪免許が必要だが、世界的に見ればミドルクラスに属する。車格も決して大き過ぎることはなく、かといって小ぶりでもない。街中からツーリングまで、あらゆるシーンで扱いやすく、適度なパワーでライダーを満足させてくれそうだが、果たして実際はどうなのか? 検証してみたい。

グランミラノ440の試乗インプレッションは次ページにて

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