掲載日:2007年06月21日 試乗インプレ・レビュー
マルチリフレクター式ヘッドライト、タンクカバーにビルトインされたターンシグナルランプ、センターアップマフラー、リヤのコンビネーションランプなど、まず目を惹くのがその斬新なスタイル。リアルスポーツとしての実力を誇れるデザインを目指すべく、GSR400の外観はこれまでのネイキッドの常識を潔く捨て去っている。丸型のヘッドライトにシンプルで大柄なガソリンタンクやサイドカバー、水冷式であっても冷却フィンを刻み造形美をアピールするエンジン、これらオーソドックスとも言うべくネイキッドの概念にとらわれないエクステリアパーツがGSR400の特徴であり、大きな魅力である。
SUZUKIがホームページやカタログのキャッチコピーで「リアルスポーツネイキッド」と謳うには理由がある。まず心臓部であるエンジンだが、サーキットを征するために存在するスーパースポーツ“GSX-R600”をベースとした最新設計の水冷4気筒DOHC4バルブエンジンを搭載。さらに400クラスのネイキッドでは初となるフューエルインジェクションを組み合わせるなど、同社のフラッグシップモデル“GSX-Rシリーズ”で鍛え上げられたノウハウが惜しみなく投入されている。その高性能エンジンのパワーを確実に受け止め、スーパースポーツ直系の走りを実現するために専用設計されたのが、高剛性かつ軽量を誇るアルミダイキャスト製ツインスパーフレーム。充実の足まわりは、スプリングプリロード調整機構を持つフロントフォークをはじめ、サブフレーム付きのスイングアームやリンク式モノショック、ローター径310mmのブレーキディスクやラジアルタイヤなど、その内容は“スーパースポーツ”そのものだ。