【Page3】2001年に1200へと拡大進化したZRX

掲載日:2010年05月28日 特集記事ロードライダーインプレッション    

記事提供/2009年5月1日発行 月刊ロードライダー 5月号
Photo/徳永茂、鶴身健、中岡隆造、吉見雅幸、伊藤 均、富樫秀明

①ハンドルグリップ位置が10mmほど上方手前方向に移動、上体が起きてハンドルも近くにあるので、ライポジは快適になっている

②⑨エンジンのルーツは'84年のGPZ900Rニンジャで、初期型となるZRX1100は、ZZR1100から派生したGPZ1100をベースとしていたが、1200Rでは3mmボアアップするためスタッドボルト位置を変更し、めっきシリンダーを採用。またクランクシャフトは1.4mmストロークを拡大、慣性マスをアップするなどして、共通部品はほとんどなくなっている。フレームは1100と基本は同じだが、ヘッドパイプまわりに補強が施され、スイングアームピボット位置が5mm下げられた

'97年型ZRX1100から車体の基本を引き継ぎ、'01年に1200へと拡大進化したZRX

 

③ステアリングマウントされたビキニカウルは、'78年型Z1-Rを思わせる。またカラーリングは'82年のZ1000Rをイメージさせる   ④アナログ式速度計と回転計の間に小ぶりの燃料計を、手前にインジケーター類を配置した計器盤。回転計のレッドゾーン開始回転数は10500rpmである。フォークオフセットは1100の30mmに対し、28mmというスーパースポーツ並みの値。ハンドルバーはアルミ製だ   ⑤タンク容量は1100より1l小さくなったが、19lと十分。タンクキャップは1100以降、航空機(エアプレーン)タイプである
⑥大型のテールランプやウインカーレンズなど、今となると古さを感じさせるテールまわり。跳ね上がったテールランプがワイルドだ   ⑦右1本出しのマフラーは4into1に見えるが、実際は4-2-1   ⑧キャブレターは1100以来ケーヒンCVK36を使っていて、スロットル開度センサーのK-TRICも1100から継続採用される
②⑨エンジンのルーツは'84年のGPZ900Rニンジャで、初期型となるZRX1100は、ZZR1100から派生したGPZ1100をベースとしていたが、1200Rでは3mmボアアップするためスタッドボルト位置を変更し、めっきシリンダーを採用。またクランクシャフトは1.4mmストロークを拡大、慣性マスをアップするなどして、共通部品はほとんどなくなっている。フレームは1100と基本は同じだが、ヘッドパイプまわりに補強が施され、スイングアームピボット位置が5mm下げられた   ⑩フロントフォークは1100同様、φ43mm径のフルアジャスタブル。6ポットキャリパーとφ310mm径ディスクも引き継がれた   ⑪⑫アルミ製スイングアームは、かつてのスーパーバイクを思わせるトラスタイプ。1200ではパイプ材を異型断面として1100から剛性を高め、長さを15mm延長している。ディスク径はφ250mmだ
⑪⑫アルミ製スイングアームは、かつてのスーパーバイクを思わせるトラスタイプ。1200ではパイプ材を異型断面として1100から剛性を高め、長さを15mm延長している。ディスク径はφ250mmだ    

和歌山利宏:“たとえ数年経っていても、乗れば従来型と新型の違いは分かる”と言いながら、直接乗り比べると“改めて進化のほどを再発見できる”という。ともかく、どっちに乗っても、それぞれに喜々と楽しんでいた

 

ZRX1200R('08ZRX1200A8F)SPECIFICATION

■エンジン = ZRT20AE/水冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ
●排気量(内径×行程) = 1164cc(79.0×59.4mm)
●最高出力 = 70kW(95ps)/7500rpm
●最大トルク = 101N-m(10.3kgf・m)/3500rpm
●圧縮比 = 10.1:1
●点火順序 = 1-2-4-3
●バルブ駆動 = チェーン式カム駆動(右サイドカムチェーン)
※1ロッカーアーム1バルブ式/シングルバルブスプリング
●バルブ仕様 = INφ31.5mm/EX27.0mm
●バルブタイミング = 吸気・開35° BTDC-閉55°ATDC
排気・開45°BBDC-閉25°ATDC
●燃料供給 =

キャブレター・ケーヒンφCVK36×4+TPS

●排気 = 4-2-1右出し(キャタライザー内蔵)
●エンジンオイル量 = 完全分解乾燥時3.5l/SAE10W-40標準
フィルター装着時2.7l/ファルター取外時3.0l
●変速比 = プライマリー(ギヤ式)95/58(1.637)
ファイナル(530チェーン)42/17(2.470)
●ミッション =

1速41/15(2.733)

2速37/19(1.947)

3速34/23(1.478)
4速31/26(1.192)

5速29/28(1.035)

●キャスター/トレール = 25度00分/106mm
●ホイールベース/車両重量 = 1465mm/224kg
●全長×全幅×全高/シート高 = 2120×780×1150mm/790mm
●Fフォーク =

KYB正立φ43mm、トラベル120mm、オフセット28mm
初期荷重無階段、伸び10/圧12段各減衰調整可能
オイルレベル上端から117±2(A1-A3は129±2) mm

■Rサスペンション =

KYBショック+アルミトラススイングアーム
初期荷重4段階、伸び4/圧4段各減衰調整可能

■ホイール = 3.50-17/5.50-17鋳造アルミ合金6スポーク
■タイヤ =

120/70ZR17・180/55ZR17(BS・BT-020標準)

指定空気圧250kPa(前後とも)

■前ブレーキ = TOKICO6Pキャリパー+φ310mmディスク×2
■後ブレーキ = TOKICO6Pキャリパー+φ250mmディスク

 

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