カブ生活

ゆるカブ第百八十四回「MotoGPで粋なカスタムカブを発見!!」

掲載日:2022年10月09日 原付漫遊記松本よしえのゆるカブdays    

え・文・写真/松本よしえ

ゆるカブ第百八十四回「MotoGPで粋なカスタムカブを発見!!」メイン画像

MotoGPの決勝当日、サーキット至近の道の駅に駐輪していたカブ90です。近寄ってフロントを覗きこんだら武川のフルスケールメーターとタコメーターが仲良く並んでいました。この絶妙な納まり具合、きっとオーナー渾身のカスタムにちがいない!!

3年ぶりのMotoGPで"ゆるカブ"流カブウォッチング

日本では3年ぶりに開催されたロードレース世界選手権で日本人の若い選手が大活躍しました。Moto3で佐々木歩夢選手が3位、Moto2では小倉藍選手が優勝。MotoGPの決勝はケガから復帰して2戦目のマルク・マルケスが4位、優勝はぶっちぎり独走のジャック・ミラーでした。決勝当日、3万2,152人の観衆の一人としてレースを観戦しつつ、この大観衆の中にはきっとカブで会場へやってきた人もいるはずだと、レース会場や周辺をキョロキョロしていたらヤバいカブを発見しちゃった!!

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レース観戦の興奮をクールダウンしようと立ち寄った「道の駅もてぎ」で四駆の白いパネルトラックに寄り添うカブ90を発見。プレスカブ用の大型リアキャリアに座布団を括りつけているのはタンデマーへの気遣いでしょう。ステップやウインカーをはじめ、あれこれ細かくカスタムしていて吸い寄せられました。

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金属ステップにファニーな足型のブレーキペダル。マフラーは細身で熱除けのガードは取り外しています。タイヤはBATTLAXを履いてる。この太めのタイヤを履くためにリアフェンダーは少しだけ広がっています。鉄カブだから叩いて広げられるんですね。

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どんな方がオーナーさんなのか。どうしても気になって現場で張っていたら、JiroさんとChinamiさんのFujiki夫妻にお会いできました。なんと東京からカブをトラックに積み日本を一周する旅の最中。この日はカブにタンデムしてMotoGP観戦へ。前日のサーキットパレードにもカブで参加したそうです。でもって背後のトラックの内部はキャンピングカー仕様なのです。特別に見せていただくと、常設のベッドや小型の冷蔵庫、エアコンまで備え、天井には自然光が射し込む天窓付き。パネル背後の扉はリモコンで開閉する自動ドアです。

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カブは"羽カブ90"と同じha02です。ミニバイザーつきのヘッドライトはブルーライトがまぶしいディスチャージヘッドランプ。バラストは右側のサイドカバーに納めているそうです。クリアのウインカーは内部にイエローの小さなウインカーレンズを納めています。フロントのメーター2コの取り付けがしっかり見えますね。

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ブルーのフロントフェンダーは金属製。タイヤとのクリアランスがやや広めです。フロントタイヤも少し太めなのかな。

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リアのウインカーと尾灯もクリアレンズ。内部に色付きのレンズを納めています。

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楽しくお話しした直後、二人はタンデムですぐ近くの「城山公園」へ。彼岸花の群生が満開で見ごろを迎えていました。

さて、Fujiki夫妻は長年暮らしているオーストラリアから日本へ戻ったところで、両国に拠点を持つワールドワイドな二拠点生活を実践中。このたびは東京を出発して日本を一周する旅の途上でJiroさんが大好きなMotoGP観戦に立ち寄ったそうです。移動の際、カブはトラックに格納するため、コンテナの内部には積み込み用のラダーと固定金具が常設されていました。Jiroさんは元整備士でカスタムはお手の物だけど、じつはカスタムのアイデアは関西に住む彼の弟さんによる発案。カブ好きの弟さんが思いつくマニアックなカスタムや部品の取り付けを整備士の兄が知恵を絞って実現。20年以上かけてつくり上げたカブの姿なのでした。そんな背景を知ったら、にわかにカブフリークの弟さんの存在が気になります。現在はどんなカブにお乗りなのでしょう。Fujiki夫妻はいまもトラックとカブで日本を旅しているはですず。MotoGPが引き合わせてくれた稀有なカブの出逢いに感謝!! 機会があれば続報をお伝えしたいです。

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