

掲載日:2015年12月01日 試乗インプレ・レビュー
取材・写真・文/野岸“ねぎ”泰之
ジョルノのシート高は720mmとごく一般的なもの。足の先端に当たる部分はえぐれて広くなっているため、つま先の自由度は意外にある。また、フロアにはラバーのマットが装備され、滑り止め効果とともに高級感を高めている。パワートレインには同じホンダの原付「ダンク」や「タクト」に採用されている水冷4ストローク単気筒の「eSP」エンジンを搭載。電子制御燃料噴射PGM-FIとアイドリングストップシステムの採用などにより、優れた燃費性能と力強い走りを両立させている。
走り出して感じるのは、ノイジーさのないジェントルな加速とパワフルさだ。50ccクラスなのでロケットスタートとは言えないが、クルマの流れを邪魔しない程度の十分な加速感と、路面の凹凸にもバタツキの少ない落ち着いたハンドリング、そして左レバーを握ると後輪だけでなく前輪にも程よいバランスでブレーキがかかるコンビブレーキのおかげで、混雑した都市部の道路でも安心して走れる性能を持っている。
30km/h定地走行テスト値が80.0km/L、WMTCモード値でも56.4km/Lという低燃費に貢献するアイドリングストップシステムも秀逸だ。信号待ちではスッと自然に止まり、軽くアクセルをひねるだけでとても滑らかに再始動するこの仕組みは、バッテリー電圧が下がると自動的にキャンセルされるなど、全く意識しなくてもストレスなくエコな運転ができる優れものなのだ。
キュートでおしゃれな外観とバツグンの収納力、利便性と低燃費を兼ね備えた新しいジョルノは、買い物から通勤・通学まで、シティコミューターとして十分すぎる実力を備えた1台といえるだろう。
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