【カスタムアーカイブ】キャンディ&ラップペイントによる当時の人気スタイルをヤマハ グランドマジェスティで再考

掲載日:2023年09月20日 プロが造るカスタム    

取材協力/SHINO CYCLE 取材・写真・文/ガスグラフィックス

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ヤマハ グランドマジェスティ(シノサイクル)

ロンホイ、エアサスと合わせて
人気スタイルの頂点に君臨したグリッター

ビッグスクーターの世界で、ロングホイールベースとエアサスが主流になってから、すでに十数年の時間が経過している。その二種類のスタイルをベースに、ペイントであったり、エアロの加工であったり、様々なカスタムを施すことで多くの完成形が生み出された。このゴールドに輝くグランドマジェスティが製作されたのは2007年頃。今から16年も前の話しだが、シノサイクルが製作したこの車両には、当時の定番技が詰め込まれており、ビッグスクーターの歴史を振り返るのに好例の素材と言える。

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リアタイヤの張り出しから分かるように、均整の取れたロングホイールベースとエアサスによる完全着地は、緻密なフレーム加工によるもの。このバランス感のままで、外装をキャンディゴールド&ラップペイントとすることで、当時としては無敵のグリッターハードカスタムが成立した。ビッグスクーターのカスタムは、4輪からヒントを経たスタイルが多い。エアロ装着はもちろん、ローダウン、フレーム加工、エアサスなどは、VIPをはじめとするあらゆる日本の改造車文化や、ローライダー、トラッキン、そしてラグジュアリーなど、様々なジャンルを融合させた、ビッグスクーター特有の文化なのだ。また、このGマジェのような派手なペイントも、古くはスポーツコンパクト、いわゆるスポコン系のスタイルをきっかけに、ラグジュアリー界隈で火が点いた塗装の表現技法を踏襲したことで、ビッグスクーターでも当時の最先端スタイルとして、定番化していったのだ。

ブームが下火となったことで流行はなくなった代わりに、このカテゴリーを守り続けるユーザー達のおかげで、今でも様々なスタイルが継承されている。クルマのカスタム文化から積極的に学ぶ機会は減っているが、スクーターのベース車もだいぶ古くなっているのを良いきっかけとし、今後は“レストモッド(レストア&モディファイ)”的スタイルを目指すショップ、あるいはユーザーが現れるのを期待したい。

詳細写真

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JET’Sのドラッグボンバーシリーズは、派手系を目指したデザインで人気を得たブランドだ。フェイス、サイド、フロントフェンダーなど、過度なエッジやダクトデザインこそ、グリッターの真髄。ラップペイントも外装類全体に施し、かつキャンディゴールドに彩ることで、圧倒的グリッター感を生み出した。

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外装とは対照的に、インナーは綺麗なクリアー仕上げが施されたブラックで引き締めている。ハンドル周りを中心にメッキパーツも多用することで、乗り手側からはラグジュアリーな雰囲気を楽しめるのもポイント。

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各カバー類やエアクリーナーなどもメッキパーツを多用。余すところなくメッキ類を使うことで、派手な雰囲気がさらに強調されている。

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エキパイとサイレンサーの太さが近いデザインは、スクーター界隈では定番のスタイル。ブランドはリニューカー清和台で、このショートスタイル&極太エンドも人気の理由だった。スイングアームなどもY’S GEAR製でメッキ化済み。

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リア部分はスポイラーなどを装着せず、サイドフラップのみでシンプルにまとめた。しかし、ラップペイント&クリアテールと、ブラックエナメルシートの対照的な質感により、グリッター感が強調されているのが分かる。

カスタムポイント
  • ●フロントフェイス…JET’S フェイスコンバート ●フロントサイド…JET’S サイドコンバート ●フロントフェンダー…JET’S ●フロントサイドカウル…JET’S ドラッグボンバー ●サイドフラップ…JET’S ドラッグボンバー ●シート…ETERNITY オリジナルシート ●マフラー…リニューカー清和台スパイラルサンダーマフラー ●エアクリーナー…WIRUSWIN ●ハンドル…KIJIMA ナローハンドルバー ●ハンドルポスト…Y’S GEAR ●スイッチボックス…DAYTONA メッキ ●サスペンション…apr DC-AIRエアサスペンション ●ホイール…前後メッキ加工 ●マスターシリンダー…DAYTONAメッキ ●ペイント…キャンディイエローラップペイント ●その他…MADSPEED ロングホイールベースキット、Y’S GEAR メッキジェネレーターカバー&スイングアーム、KIJIMA フロントフォークカバー、インナーカウルスムージング加工

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