マシンのホールド性を劇的に向上させるタンクカバーの画像

マシンのホールド性を劇的に向上させるタンクカバー

  • 取材協力/EIGHT  撮影/木村圭吾  取材・文/淺倉恵介  構成/バイクブロス・マガジンズ
  • 掲載日/2018年2月27日

もう少し、しっかりとマシンを抑え込めたら……。そうした要望に応えてくれるパーツが、才谷屋ファクトリーのタンクカバーだ。タンクの形状をモディファイすることでホールド性を向上させ、緻密なマシンコントロールを実現する。スポーツライディングの可能性を大きく広げる、才谷屋ファクトリーのタンクバーの効果と開発ストーリーを公開。

独自形状のタンクカバーがホールド性を劇的に向上
今までにないマシンとの一体感を味わえるスペシャルパーツ

上の写真はヤマハの600ccピュアスポーツ、YZF-R6のタンク部分。オーナーならばもちろん、バイクに詳しい人であれば違和感に気付くだろう。そう、タンクの形状が大きく変わっているのだ。これは、才谷屋ファクトリーの人気パーツ、タンクカバーの装着によるものだ。

このパーツはノーマルタンクに被せて装着する。後端部が大きく盛り上げられ、エッジの利いたフォルムはハングオンの姿勢などで内股とマシンのホールド性が向上し、より積極的なマシンコントロールを実現するのだ。

スポーツライディングの可能性を劇的に広げるタンクカバーは、どのようにして作り出されるのか? 才谷屋ファクトリーをブランド展開するEIGHTの金田代表に伺った。

「まず、マシンに跨ってどの部分に問題があるのか? どの部分の形状を変えれば良くなるのかを考えます。最初はノーマル形状で型を起こし、そこに発泡ウレタンを盛って形状を決めていきます」

試作と実走を重ね、理想の形を追求。レースの現場で開発を行うこともある。YZF-R6用タンクカバーは、『伊藤レーシング』が開発に協力した。同チームは2017年全日本ST600クラスでチャンピオンを獲得しているトップチームだ。

レーシングライダーの感覚は繊細で、マシンに対する要望はハイレベル。2017年の鈴鹿4耐に向けて開発がスタートしたYZF-R6用のタンクカバーは、完成するまでに2回の大きな設計変更が施されたという。

「開発には時間がかかりましたが、ライダーからも高評価をもらっています。アジア選手権ヤマハチームのマシンにも採用していただきました」

発展著しいアジア環太平洋地域はバイク熱が高く、アジア選手権は各メーカーも本気で取り組むレベルの高いレース。そこでの採用実績が、才谷屋ファクトリー製タンクカバーのパフォーマンスを証明している。ライダーなら見逃せない、注目のパーツなのだ。

コールドプレス製法の採用で強度とマシン保護性能を向上

※表示価格は税込

マシンのホールド性を劇的に向上させるタンクカバーの画像

YZF-R6用のノーマルタンクとタンクカバー装着車を比較。形状の違いがよくわかるだろう。才谷屋タンクカバーの、大きく肉盛りされ角の立ったフォルムが、ホールド性向上の要だ。ヤマハ・YZF-R6(2017~)用は、カーボン綾織(3万8,880円)、黒ゲル(2万5,920円)、白ゲル(2万3,760円)の3タイプ。

マシンのホールド性を劇的に向上させるタンクカバーの画像

才谷屋ファクトリーのタンクカバーはコールドプレス製法で作られる。一般的なファイバー製パーツはメス型にファイバーを貼り付けて作られるため、パーツの内側には凹凸があり、装着時にタンクを傷つける可能性がある(写真右)。コールドプレス製法(写真左)はメス型とオス型で素材を挟み込み、圧力をかけて成形するため内側は滑らかでマシンへのダメージは最小限。密度が高く強度にも優れる。

マシンのホールド性を劇的に向上させるタンクカバーの画像

カーボン仕様は繊維の編み方の異なる2タイプから選択可能なパーツもある。写真右は平織カーボン、左が綾織カーボンだ。どちらもそれぞれ魅力的な質感を持つ。

マシンのホールド性を劇的に向上させるタンクカバーの画像

ヤマハ・YZF-R1(2015~)用タンクカバー。カーボン綾織(3万8,880円)、カーボン平織(3万5,640円)、黒ゲル(2万4,840円)、白ゲル(2万2,680円)。

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カワサキ・ZX-10R(2016~)用タンクカバー。カーボン綾織(3万8,880円)、カーボン平織(3万5,640円)、黒ゲル(2万4,840円)、白ゲル(2万2,680円)。

マシンのホールド性を劇的に向上させるタンクカバーの画像

BMW・S1000RR(2015~17)用タンクカバー。カーボン綾織(3万7,800円)、カーボン平織(3万2,400円)、黒ゲル(2万4,840円)、白ゲル(2万1,600円)。

マシンのホールド性を劇的に向上させるタンクカバーの画像

カワサキ・Ninja250R(2008~12)用タンクパッドは、フルカバードタイプではないがオリジナル形状でホールド性を向上。カーボン(7,560円)、ライムグリーンゲル(6,480円)、黒ゲル(4,860円)。

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カワサキ・ZRX1200ダエグ用タンクプロテクター。純正タンクにぴったりフィットするノーマル形状でドレスアップと傷つき防止効果を両立。カーボン(9,720円)、黒ゲル(6,480円)、白ゲル(6,480円)。

マシンのホールド性を劇的に向上させるタンクカバーの画像

MVアグスタ F4(2010~11)用タンクパッド。こちらも純正タンクにぴったりフィットするノーマル形状でドレスアップと傷つき防止効果を両立。カーボン綾織(1万2,960円)、カーボン平織(9,720円)。

マシンのホールド性を劇的に向上させるタンクカバーの画像

ドゥカティ・1198/1098/848用タンクパッド。ノーマル形状の純正タンクにぴったりフィットし、ドレスアップと傷つき防止効果を両立。カーボン(9,720円)。

才谷屋

EIGHT

住所/大阪府泉南市信達市場1014-1
電話/072-485-2130
e-mail/info@saitaniya-f.com

才谷屋ファクトリーをブランド展開するファイバー技術者集団。ストリート用、レース用を問わず、豊富なパーツラインナップを誇る。ミニバイクから輸入ビッグバイクまで、手がける車種の幅広さは圧倒的。ユニークでクオリティの高い、ファイバーパーツを次々と世に送り出している。