ライダーがスケジュール無視で行動するのはなぜ?

ライダーがスケジュール無視で行動するのはなぜ?

掲載日:2009年10月19日 ライダー考現学    

読者からの質問

ライダー仲間がツーリングに誘ってくれるのですが、あまりにも唐突で対応できないことがほとんどです。どうして「今から行こう」ではなく「週末に行こう」といったスケジュールを立てられないのでしょうか。

兵庫県 みなスター(ハーレー スポーツスターXL883R所有)

 

ライダーがスケジュール無視で行動するのはなぜ?

 

一分一秒を争うスケジュールがひしめく現代社会において、ライダーは驚くほどフリーダムな存在だ。ツーリング中に「面白そうだから」の一言で大胆なルート変更を行うのは序の口で、気が付けば目的地が変わっているという事例も多発している。また、それ以前の段階で思いついたかのように当日ツーリングなどを企画し、挙句の果てにはそれが当然で対応できないこちらに非があるかのような態度を取る場合さえあるのだ。特にライダーとしての経験が長いほどこのような傾向が強くなっており、ベテランライダーだと思って安心していたら気まぐれに引っ張りまわされ酷い目にあった、という方も多いだろう。

 

しかし、驚くべきことに彼らは悪気があってそういう行動に出ているのではない。剥き身の身体をさらして走るライダーは、本来であれば周囲の空気を読む鋭敏な感覚を持っており、安全と楽しみのために何をどうなすべきか把握していることがほとんど。ベテランであれば交通の流れはもちろん、天気の微細な移り変わりもキャッチしてしまうほどだ。それならばまわりのスケジュールや空気を読めと言われそうだが、読めるからこそ「最高の走り時」を感じ取ってしまう、という側面を見落としてはいないか。ただ、普通は最高だと分かっても、一旦ここで静止が入ることが多いだろう。だが、ライダーはつい「バイク愛」という本能に従ってしまうため、容赦なく走り出してしまうのだ。最後に一つ覚えておいて欲しいのは、彼らが誘ってくる理由は最高の瞬間をアナタとシェアしたいがためということ。泉のように溢れるバイクへの愛情のおすそわけだと思えば、突発ライディングも決して悪いものではないはず。今しかないきらめく瞬間を体感するためにも、予定や時間制限といった限界を飛び越えて、愛車のエンジンに火を入れることを推奨したい。

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