掲載日:2026年07月23日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち


ホンダの250ccスポーツバイクの歴史を語る上で欠かせないのが、ホーネット(英語のスズメバチ)だ。とにかく常識破りなバイクだったので紹介しよう。
常識破りのひとつ目が『180mm幅のリアタイヤ』。何と!リッターバイク並みの極太ラジアルタイヤを250㏄に履かせたのだ。カッコいいけど「太すぎて曲がらなくなる」と揶揄されたが……、フロントに16インチにすることでリアの重さをカバー。どっしりとした直進安定性があるのに、カーブが連続する峠道では車体の軽さも合わせてヒラヒラと軽快に曲がると、高評価だった
2つ目が官能的『F1サウンド』&高回転エンジン。CBR250RR系ベースの水冷4サイクルDOHC4バルブ4気筒エンジンを搭載。タコメーターは16,000回転からがレッドゾーンという驚異的なエンジンで、金属音と排気音が混ざり合う「クォーーン!」というF1マシンのような排気音は多くのファンを魅了した。
大きく張り出した燃料タンクから後ろに向かって絞り込む、「スズメバチ」のようなスタイル。大胆に跳ね上がった右出しのアップマフラーなどデザインの美しさ。さらにシート高760mm(後期モデルは745mm)の足つき性、クラス最大級16リットルのガソリンタンクなどからロングツーリングも得意だった。
見た目は大型バイク級なのに、乗ってみたら初心者でも扱いやすい。ホーネットは若者層とステップアップを狙うライダーを中心に爆発的ヒット。長く王座に君臨していたカワサキのバリオスと人気を二分。時代をつくる主役の一台となった。







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