掲載日:2026年07月11日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち


90年代の後半から2000年代にかけて、日本の街を席巻したバイクがある。それはヤマハのマジェスティ250。それまでは普通自動二輪免許クラスのスクーターは実用性重視で、どちらかというとおじさんの乗り物という感じで、あまり人気がなかった。
そこでヤマハは新たに『2輪のスポーツセダン』というコンセプトのもと、これまでにない、スクーターの域を越えた、走って楽しい、大人のスクーターを作り上げた。
エンジンは水冷4ストロークSOHC単気筒。当時クラス最強レベルの最高出力21psを発揮。スムーズな加速で、走りもスポーティだった。
さらにスポーツバイクと同じ構造の『正立テレスコピックフロントフォーク』を採用、フロントには太い12インチタイヤを装着、高い剛性を持ったフレームなどを組み合わせることで、高速走行も安定。ロングツーリングが楽しめるレベルまで引き上げられていた。
機能として画期的だったのがシート下に設けられた『メットインスペース』。フルフェイスヘルメットが余裕で収まるばかりか、さらにA4サイズのバックや雨具まで収納できるほど大容量。そこにデザインのカッコ良さが加わり、スクーターとしては異例の大ヒット。1996年には250㏄クラスの国内登録数1位を獲得する快挙を成し遂げた。
99年に2代目が登場すると、他メーカーも巻き込んでビックスクーターブーム。さらにストリート系カルチャーの若者たちを中心としたカスタムブームが巻き起こったが、その中心にいるのはいつもマジェスティだった。








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