奥日光・滝巡り

掲載日:2007年12月27日 ツーリング情報局関東エリア    

いろは坂・色鮮やかに
染まるワインディング

みなさんこんにちは。12月に入りすっかり冷え込むようになりました。北国や山間では降雪でバイクシーズンが終わったところもあるのではないでしょうか。ですが、関東の平野部は問題なし。降雪がほとんどない関東平野の気候のありがたみを満喫して、私は元気に走っています(笑)。…愛車の走行距離がかさんできたこともあり、電装系にトラブルが発生したりと、冬を迎える上で、ちょっと不安だったりもしますが。さて今回ご紹介するのは、栃木県の日光です。今年の紅葉シーズンはもう終わってしまいましたが、11月の紅葉の盛りにツーリングへ行ってきましたので、その時のことをレポートしたいと思います。

イメージ日光いろは坂は、ご存知の通り“上り下りが別々のルートになっている一方通行” 春夏は緑の中を、秋は紅葉の中を、対向車を気にすることなく走れる快走路です。もっとも、秋は行楽渋滞のメッカでもあるので、気持ちよく走れるのは稀ですが。眼下に日光の市街を見下ろしつつぐんぐんと登っていくと、やがて展望エリア「明智平」が見えてきます。明智平からは日光の山々と眼下に広がる美しい渓谷美を楽しめます。この日はちょうど明智平周辺が紅葉の盛りにあたり、彩り豊かな山の木々に囲まれた至福のひとときを満喫。…車が多く騒々しかったのが残念ですが、まぁ致し方ないですね。いろは坂を登り切ると、そこは有名な中禅寺湖。湖畔のイチョウやモミジが陽の光を浴びてきらめいていました。明智平よりも標高が高いので、幾分落葉気味だったかもしれませんが、その分濃厚な彩りが目を楽しませてくれます。晩秋の奥日光には、そこはかとない風情が感じられました。

下り4本・上り1本
奥日光の名所巡り

イメージ奥日光には風光明媚な滝が数多く点在しています。今日はそのうちのいくつかを、ワインディングを楽しみつつ、見て回りたいと思います。トップバッターは“華厳の滝”。中禅寺湖のすぐ脇にある、言わずとしれた有名な滝です。相変わらず観光客の多いスポットですが、飛び交う言葉をよーく聞いていると、日本人よりも外国の方(それも中国・韓国の方)の観光客が多いように思えました。同じアジア人なので、顔だけ見ると日本人も中国人も韓国人も区別が付きません(笑)。華厳の滝そのものは相変わらず健在です。ただ、20年前くらいに滝の落ち口部分が大きく崩れて、修復されたという話しがありました。それを思うと、この景観も人工的なものなのか…と、ちょっと考えさせられます。次は中禅寺湖の上流に位置する“湯滝”“竜頭の滝”を見に行きます。こちらは、華厳の滝ほど外国の方には注目されていないせいか、観光客はもっぱら日本人が多いように思えます。バイクの団体さんもちらほら。中には新潟ナンバーの年配のハーレー集団も。新潟方面からここへ来るのって、結構大変なんですけど…元気ですねぇ。“竜頭の滝”“湯滝”は、どちらも岩の上を白糸を引きながら流れる滝。周辺の紅葉が終わってしまっていたので、今ひとつ風情には欠けましたが、どちらも表情豊かな水の流れが印象的。

イメージ続いて紹介するのは、中禅寺湖半から奥鬼怒林道を通り瀬戸合峡へ抜けた先にある“蛇王滝” 蛇が這うように見えるところから名付けられた。という通り、滝の流れが岩肌を這う蛇のような姿に見えます。蛇王滝周辺はちょうど紅葉の盛りだったみたいで、鮮やかな木々の間から見る滝の流れが、美しい日本画のような色彩を思わせてくれます。さて、ここまで4つの滝を紹介してきました。“下り4本”が滝のことだったのは、もう察しがついているかと思いますが…では、“上り1本”は何なのか? 想像が付きますか? その“上り1本”の正体はこちら『間欠泉』です。鬼怒川の袂にある一角で、この間欠泉を見ることが出来ます。間欠泉の水柱は、なんと地上30mぐらいまで吹き上がります。すぐ脇を通る橋の側まで水柱は上昇してくるのです、凄い迫力! 間欠泉が吹き上がるのは40~50分に1回なので、吹き終わった直後に訪れてしまうと待ち時間が長~く感じられてしまうかもしれませんが、一度は見てみる価値有りです。間欠泉の展望台側には、次の吹き上げまで「00分」という便利な表示板もあるので、通りかかったときにチェックして、待ち時間が短そうならバイクのエンジンを切って見てください。

渋滞知らずの奥鬼怒林道
豊かな自然の中を快走します

イメージ紅葉シーズンの日光…というと、行楽の車が多くて快走どころか渋滞に巻き込まれる。というのが通例です。そんな日光でも、ほとんど渋滞していない道があります。それが“奥鬼怒林道”。戦場ヶ原から奥鬼怒・川俣を結ぶ舗装林道は、終始1.5車線程度と道幅が狭いので、大型観光バスが入ってこないことはもちろん、サンデーサタデードライバーも敬遠気味。エンジン回して走りを楽しむ…というわけにはさすがにいきませんが、稀に出会う車を小気味よくパスしながら、豊かな自然の中を気持ちよく走ることができます。特に山王峠から日光側の風景が情緒的で、一度は走ってみる価値有りです。独特な木々の植生が生み出す景観は、ツーリングライダーのハートにきっと何かを感じさせてくれると思いますよ。

イメージ“滝”“間欠泉”“紅葉”と見て回るのに夢中で、空いてしまったお腹を満たすことにしましょう。山の料理と言えば、山菜に川魚。というわけで、今日のお昼は“湯滝”の側にある料理屋で、山菜を使った天丼と塩焼きした岩魚をいただきました。舞茸の入った天丼もなかなかでしたが、なんと言っても美味しかったのが岩魚の塩焼き。炭火で串焼きにした岩魚に、岩塩? と思わしき、味わい深い塩を振ったものは、あまりの美味しさに、空きっ腹に一瞬で収まってしまいました。

今回の日光ツーリングレポート、いかがでしたか。日光周辺は見所が多く、1回のレポートでは紹介しきれないほどです。ツーリング向けに、バイクで走りつつふらっと立ち寄れる「滝」を中心に今回はレポートをまとめてみました。タンデムでのツーリングやビギナーが一緒の方であれば、せせこましい奥鬼怒林道はパスして、金精峠や霧降高原道路方面を走った方が、同乗者の方も楽で楽しいかもしれません。その辺を使ったルートも機会あればご紹介してみたいと思っています。それではまた、お目にかかりましょう。

>> 今回のルートマップはこちらから

コーイチ
プロフィール
コーイチ

東京都在住。HONDA CBR600Fに乗り、関東のあちこちを走り回る根っからのツーリングライダー。CBRの走行距離も7万キロを越え、週末ごとにその走行距離は伸びるばかり。ツーレポを担当することになり、「10万キロ越えが近づいた」と笑う。

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