掲載日:2007年04月28日 ツーリング情報局 › 関西エリア
皆さんこんにちは。
今回より新しく関西エリア担当としてツーリングレポートのバトンをお預かりしましたMr.Crazy Tigerと申します。以後、お見知りおきを。さて、挨拶もそこそこにツーリングレポートに行ってみましょう。今回ご紹介するのは、和歌山県の港町・加太。和歌山市の少し北にある小さな漁港なんですが、実はここライダーたちのちょっとした隠れスポットなんです。関西近県にお住まいの方なら、軽~く足をのばすだけで行けちゃう距離なので、日帰りツーリングをする方にはオススメです。
大阪・梅田を出発点として、目指すは関西国際空港がある泉佐野市の「りんくうタウン」。行き方は、下道と高速道路の2通りあります。下道で行くなら、梅田からは谷町筋を天王寺に向かってひた走り、通り過ぎたら堺市から和歌山に向けてのびる国道26号線に移動。またまた南下していけばりんくうに到着…。と、書いているだけでうんざりする下道ルートも、阪神高速・湾岸線を使えば、法定速度を守って走っても(守れよ)わずか20分ほどでりんくう手前の「助松」に到着します。街中を走ってもつまらないので、僕は湾岸線利用のルートで走りました。関西国際空港へと続く高速道路なので混むのかと思いきや、これが休日でもほとんど混みません。飛ばすもよし、のんびりもよし、お好みのペースで進んでください。
景色といっても、見えるのは堺市の工場地帯から突き出た煙突の数々など、殺風景なものばかり。光化学スモッグに興奮を覚える方にはおすすめかもしれませんね。そしてこの先で運命の分かれ道が訪れます。「助松ジャンクション」までなら高速料金700円ですが、ここから先は追加で500円が必要になるので、さすがに追加料金を出すのが躊躇われる方は助松で降りてください。ここで降りても、助松からりんくうまでの距離は大したことはないので、降りた方がお得かもしれません。僕はブルジョワジーなので(笑)追加料金は屁でもありませんが、そこは個人の判断で。追加料金の特典は、料金所手前にある「泉大津パーキングエリア」で休憩できること。さほど珍しいものがあるわけではないですが、休憩ポイントとしてはちょうどいい場所にあることと、展望デッキから大阪湾が一望できることぐらいでしょうか。この先の道を確認する意味でも立ち寄ってみるといいでしょう。ちなみに湾岸線走行時の注意点は、スピードを出しすぎないこと。大阪湾から吹いてくる潮風が結構強いときがあって、バイクだと車体そのものが揺さぶられます。なので、命が惜しければあまりぶっ飛ばさないようにしましょう。
りんくうタウンまで来れば休憩スポットがたくさんありますが、間違ってもここでランチタイムにしないように。加太まで行けば、美味しい海鮮物が待っています。しいて見どころを挙げるとすれば、割安のB級品が取り揃っている「りんくうプレミアムアウトレット」ぐらいでしょうか。下道で来た人には、休憩ポイントとしてちょうどいいかもしれませんね。ただし、あまり散財しないように。そしてここからは、和歌山市内に向かって伸びる国道26号線を南下します。りんくうから26号線に合流するまでは、ほんの少しだけ湾岸走行が楽しめます。天気がいいと、きれいな海や関西国際空港に着陸する飛行機の様子を眺められるんで、楽しんでみてください。国道26号線は道幅が広いので渋滞の心配はありません。またこの道に入ってすぐのところで高速道路のようなバイパスに差し掛かるんですが、山々に囲まれた一本道を進んでいるような気分になれるほど、周囲の景色がなんとも良いのです。僕が行ったのは3月中旬だったので山は枯れ木で埋もれていましたが、ちょうど今の時期なら緑がまぶしい頃ではないでしょうか。唯一ネックを挙げるとすれば、一本道ゆえに前を大型トラックが走ろうものなら、景色を楽しむどころか前方を気にしながら走らなければならないこと。車間距離だけは十分にあけるようにするか、タイミングを見計らって車両の少ないときに飛び込むか、ですね。このバイパスを抜けると、一車線の田舎道が続きます。快走とは言い難いですが、飛ばし屋さんでなければ普通に楽しみながら走れるでしょう。
そうして走っていくと、「深日中央」という分岐点に差し掛かるので、「深日港」方面を指している右側へ進んでください。間違って左に行くと、山道を抜けて和歌山市内に導かれますのでご用心。
ここから先は田舎道ですが、加太までわずか30分程度で着ける距離。この道に入ってしまえば、ほとんど車が走っていないのでスイスイ進むことができます。またしばらく走れば、大海原が一望できるシーサイドラインに出ますので、潮の薫りと景色を楽しみながらぶいぶい走ってください。僕は何度も走りにきているので見慣れた感はありますが、だだっぴろい海に浮かぶ小さな島や、仮面ライダーの血の色かと思えるほど緑色のコケで色づいた小さな岩の数々など、十分目を楽しませてもらえます。ホンマに気持ちいいライディングができますよ。シーサイドラインを超え、大川トンネルを抜けてしばらく走ったところで「大谷川」という交差点が現れるので、ここで右折。何隻もの漁船がひしめく港町・加太に到着です。
漁港といえば海の幸。ここでお待ちかね、採れたて海鮮物のランチタイムです。海水浴場近くのスペースにでもバイクを停めて、淡嶋神社の入り口へ。鳥居の前には数件の海の家が並んでいます。品揃えや値段はどこも一緒なので、お好きな店にどうぞ。オススメはさざえのつぼ焼き(一皿3個)。町の居酒屋だと800円以上は確実にするシロモノが、500円と大変お安く提供されています。ほかにもハンパないほどの量を誇るイカ焼きなどもあるので「オラ、ハラいっぱいでもう食えねぇぞ」というぐらい食べてみてください。実際、僕はこの2皿で満腹になりました。あ、ちなみにツーリング先でメシをケチるのは厳禁です。せっかくここまで走ってきたんだから、ここはサイフのヒモを緩めてたらふく味わいましょう。お土産に採れたてのさざえを買って帰るのもオツですな。
お腹が満たされたら、先ほどの鳥居をくぐって淡嶋神社へ。ここの神社は、日本中の人形が供養のために送られてくることで有名な“人形神社”なのです。敷地に入ると、和洋中問わず、無数という言葉がふさわしいほどの人形が所狭しと立ち並んでいます。ウワサでは、ここの神社の地下には髪が伸びる人形がまつられているとのこと。納涼系が苦手な方は、髪が伸びる貞子に捕まる前にとっとと抜け出して、海岸散策でも楽しんでください。さてここの海岸からの景色ですが、遠くに淡路島が見えるんです。初めてここを訪れたときは、まさか淡路島がこんなに近くにあるとは思いもよらず驚いたのを覚えています。天候に恵まれれば、景色を眺めるだけでものんびりできますよ。ちなみに帰り道について、基本的に来た道を戻るだけなのですが、途中でくぐった大川トンネルの入り口手前で、トンネルの上を走れるルートに進むこともできます。どうしても峠を攻めたいという方はぜひどうぞ。ただし、季節によっては通行止めになっていることもあるようなのでお気をつけくださいな。
今回ご紹介したルートは、季節のいい時期にふらっと行ってみたくなる僕の定番ルートです。日帰りツーリングとしてはちょうどいい距離だし、走行も食事も楽しめるので重宝しています。ま、だまされたと思って一度行ってみてくださいな。悪いようにはしませんって。イヤホンマに。
加太観光教会Webサイト
URL/加太観光教会Webサイト
淡嶋神社
住所/和歌山県和歌山市加太
電話/073-459-0043
見学/9:00~17:00(人形供養受付~16:00)
URL/淡嶋神社
1975年生まれ、兵庫県尼崎市在住。トライアンフ 2004 ボンネビルT100所有。「生涯クラシック一筋」をモットーに、フットボール、ロック、阪神タイガースを愛する。常に新しいツーリングルートを開拓しようと、野に山にと走る行動派。
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!