初めてのマスツーリングを楽しく終えるには? 協調性と自分の考えをしっかり持つのがカギ

掲載日:2023年07月10日 フォトTOPICS    

写真/野岸“ねぎ”泰之、成田 恒一 文/野岸“ねぎ”泰之

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【この記事の目次】
■どこで仲間を探すか?
■まずは協調性が大切
■走り方の基本は千鳥隊形
■連絡手段
■ペースについて

初めてのマスツーリング、その心得とは?

「マスツーリング(マスツー)」とは、大人数でのグループツーリングのことです。「マス=mass」は「大衆」や「集団」といった意味を持っていて、台数についての厳密な定義はありませんが、イメージとしては、だいたい10台前後~数十台といった感じでしょうか。

初めてマスツーに参加する際には、どんなことに注意して楽しめばいいのかな? そんな疑問を持つ初心者ライダーの方に向けて、ツーリング系の雑誌やWEBメディアに携わって30年以上になる筆者がポイントを考えてみました。

ここでは排気量や車種、そしてバイクの技量もバラバラ、普段ほとんど一緒に走ったことがない、あるいは初めて走る人も混じっている“誰かが企画したマスツーに参加する”そんな想定で、ソロや少人数でのツーリングと違うポイントについて考えてみましょう。

どこで仲間を探すか?

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マスツーに行ってみたいけどどうやって参加すればいいのかな? と思う人もいるでしょう。もっとも一般的なのは、バイクを買ったショップが企画するツーリングに参加することでしょうか。また、ミーティングイベントに参加、学校や職場でバイク好きが集まって走る場合や、バイク乗りの友達同士が誘い合う場合、ツーリングクラブに入ってみる、SNSで一緒に走る人を募っている人を探すなど、その気になればいろいろなパターンでマスツーに参加する機会があります。

まずは協調性が大切

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さて、めでたくマスツーに参加することになったら、どんな点に注意すればいいのでしょうか。まず大前提として意識しておきたいのが「協調性を持つ」ということ。マスツーは言うまでもなく集団行動、旅行で言えば団体ツアーのようなものです。集合時間厳守は当然で、走行ルート、ペース、休憩のタイミングなど、皆に合わせるのが基本なので、自分勝手な行動は慎みましょう。それが嫌だ、という人はマスツーには向かないので、参加しないほうが幸せかもしれません。ただ、マスツーにはマスツーの良さがあるので、一度は参加してみることをオススメします。

走り方の基本は千鳥隊形

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実際に参加する際、覚えておきたいのは「千鳥走行」です。これは国道や高速道路など幅の広い道路での走り方で、先頭のライダーが車線内の右寄りなら次の人は左寄り、その次は右寄りと、上から見るとジグザグ状になって走る隊形で走行すること。こうすることで、隊列全体の長さを短くすることができ、かつ互いの車間距離を保てるというメリットがあります。

ただ常にこの走り方かというとそうではなく、細い道や路側の障害物を避けるとき、ワインディングロードなどでは、1列になって走ることもあります。また、同じ千鳥走行であってもスピードが速くなれば車間距離を広く取るなど、状況に応じて臨機応変に隊形を変えることが大切です。マスツーリングでは先頭と最後尾にベテランライダーが配置されることが多いので、慣れないうちは周囲のライダーの動きをよく見て走り方を変えましょう。

連絡手段

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現在はインカムでお互いに連絡を取る場合も多いと思います。最近の機種ならメーカーを跨いで接続できる商品も多いですが、できれば事前にグループ内でのコミュニケーション手段を確認しておくと安心です。

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また、自身がインカムを持っていない場合は、最低限のハンドサイン(手による合図)などを教わるなど、意思疎通の方法を確認しておきましょう。また、信号待ちなどで列が途切れてしまった場合にはどうしたらいいのか、次の休憩場所で集合すればいいのかなど、あらかじめ確認しておくと安心です。また、全体のルートを教えてもらい、あらかじめイメージを掴んでおくのも有効です。

ペースについて

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ショップなどのツーリングである程度統制が取れている場合は、それほど無茶な走りをすることはないと思いますが、友人同士やSNSで知り合った急ごしらえのマスツーリングなどでは、ついつい走行ペースが速くなったり、お互いに競い合うように飛ばしてしまう、なんて状況もあり得ます。そんな時は決して無理をせず、自分のペースを保って走ることが大切です。「ついて行けないな……」と感じたら、素直に後ろの人と順番を変わり、決して無理をしないようにしましょう。

速度だけでなくイエローラインをはみ出しての追い越しや無茶なすり抜けなども同様です。事故や違反を起こしてしまってはツーリングが台無しになるし、結局責任を取るのは自分自身です。マスツーといえども、全て人任せにするのではなく、個人の判断を大切にして、時には「自分は違法な走行はしません」など、きちんと自己主張をすることも大切です。

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ここまで読んで「マスツーって何だか面倒だな」と感じる人がいるかもしれません。ただ、マスツーはソロや少人数のツーリングでは味わえない楽しみがあるのも事実です。休憩時に「あそこの景色良かったよね」なんて感動を共有できたり、食事の時にみんなでワイワイ話をしたり、新たなバイク友達ができたりと、素晴らしい面もあるので、食わず嫌いはせず、チャレンジしてみてくださいね。

ツーリングに限らず見知らぬ人が集まる会にはあるあるですが、その回がつまらなくても、次回メンバーが変わるとガラリと雰囲気が変わることもあります。もしかしたら一生付き合えるバイク友だちに出会うことだってあり得るので、あまり身構えず気軽に参加してみましょう。

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