ロイヤルエンフィールド「プロジェクト・オリジン」「新型BULLET350(ブリット350)」日本初公開!!

掲載日:2024年04月01日 フォトTOPICS    

取材協力・写真/ロイヤルエンフィールド 写真・文/小松 男

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123年の時を経て復活したモデルと、
そのDNAをしっかりと受け継ぐニューモデル

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1901年に作られた最初のロイヤルエンフィールドモデルが現在に復活。その実車とプロジェクトを手掛けたロイヤルエンフィールド社内歴史家であるゴードン・メイ氏が来日した。

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“ロイヤルエンフィールド=BULLET(ブリット)”と思い浮かべる方も多いはず。なぜなら長い歴史を持つロイヤルエンフィールドにおいて、最も長くラインアップされてきたモデルであるからだ。そのブリットが数年ぶりに復活を遂げたのだ。

ここ数年ですっかり市民権を得た感じがするロイヤルエンフィールド。20年ほど前までは、その名こそ知られているものの、一般的に走っているようなバイクではなかったのだが、車両開発の技術が進み、さらに製造環境が整ったこと、そして日本でも販売網が整備されたことなどで、多くのライダーに受け入れられるようになった。

現在は様々なモデルがラインアップされているが、中でもクラシック350、メテオ350、ハンター350の350シリーズの人気は高く、エントリーユーザーからベテランまで幅広い層の心をキャッチしている。そんな350シリーズに往年の名機、ブリット350が加わった。

今回はメディア向けに行われたブリット350のお披露目と、並行して進められてきたプロジェクト・オリジンの発表イベントに参加したのでその様子をお伝えする。

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1901年のロンドンモーターサイクルショーにて発表されたロイヤルエンフィールド初のバイク。2021年にロイヤルエンフィールド120周年を記念して復活プロジェクトが立ち上がり、レプリカとして現代に蘇った。

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車体前方にセットされたエンジン。排気量は約250cc。出力は1と3/4馬力程度。ロイヤルエンフィールド不朽のレガシーである“ピュアモーターサイクリング”の礎を築いた第一号車である。

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クラッチもアクセルも、もちろんミッションも無い。駆動はベルト式で、フロントに搭載したエンジンの動力を後輪に繋げる。現代のモーターサイクルでは思いつかないようなスタイルだが、これぞ原点と言えるものだ。

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イベントではプロジェクト・オリジンの指揮をとったゴードン・メイ氏によって1901年のロイヤルエンフィールド第一号車の試走が行われた。123年も前のバイクを復元し走らせる。この取り組みには強い情熱を感じずにはいられない。

ブリット350に期待大!
名機の見事な復活!!

1901年というのは日本で言えば明治34年、江戸時代が終わり近代国家として歩き始めた頃のことである。地球の裏側にあるイギリスではロイヤルエンフィールドが最初のモーターサイクルを誕生させていた。

その最初のモーターサイクルを現代に復活させるプロジェクト・オリジンの指揮をとったのが、ロイヤルエンフィールド社内歴史家のゴードン・メイ氏だ。

「ロイヤルエンフィールド社が誕生した時の話をするには、前身となる企業が生まれた1851年まで遡らなくてはなりません。1898年にはデ・ディオン・ブトンエンジンを採用した4輪車や3輪車の製造を行っていましたが、オートバイの製造を開始したのは1901年で、その第一号車が今回プロジェクト・オリジンで復活させた車両です。

もちろん120年以上前の車両なのでそのまま走らせるようなことはできず、サドル、ブレーキ、ペダルなど全体の構成パーツの約30%を当時の物を流用し、残りの部分は昔の写真を見ながら新しく作り上げました。

イギリスで誕生したロイヤルエンフィールドは、インドに本社を移して歴史を刻み続けていますが、その根底にある“ピュアモーターサイクリング”というスピリッツは現在も変わりません。

今回のプロジェクトで復活した第一号車と、ニューモデルのブリット350まで一貫してロイヤルエンフィールドの魅力が繋がっているのです」とゴードン氏は話してくれた。

今回ニューモデルとして登場したブリット350を見てみると、ヘッドライトの左右にセットされたタイガーランプや燃料タンクのウイングバッチ、さらに職人によってハンドペイントされている子持ちラインなど、伝統を守る姿勢が随所にみられる。

ロイヤルエンフィールド・アジア太平洋地区事業責任者のAnuj Dua(アノジニ・ワット)さんはブリット350について次のように語ってくれた。

「123年続いてきたロイヤルエンフィールドの歴史は常にカスタマーのことを大切にするということでした。もちろんロイヤルエンフィールドを取り扱うディーラーも大切なパートナーであり、その先にいるユーザーまで密接にコミュニケーションを取るようにしています。

伝統を重んじ、より良く魅力的な物を生み出すことでアスピレーションを高めていきます。そういった背景の中で誕生したブリット350は、まさしくロイヤルエンフィールドの歴史を現代の人々に知ってもらえる一台と言えるでしょう。

初代ブリットが登場したのは1932年のことで、ロイヤルエンフィールドのモーターサイクルの中でだけでなく、世界的に最も長く生産が続いたモデルであります。

ブリットはモーターサイクル史においても重要なモデルであり、今では当たり前となったスイングアームにサスペンションを取り付けたのは1948年のブリットが最初でした。

定評のある350ccユニットは、ロングストロークで鼓動感があり、サウンドもとびきり心地よいものです。ロイヤルエンフィールドのアイコン的存在でもあるブリットに組み合わせることで、ツーリングからカスタムまで多様な使い方を楽しんでもらえると思います」。

20年ほど前、私が生まれて初めて触れたロイヤルエンフィールドは当時販売されていたブリットだった。ただその時の印象は、旧時代のノリモノだというものだった。それから四半世紀近くの時が流れた今、クラシック350やハンター350などに触れると、古き良きモーターサイクルの魅力を残しながらも、しっかりと現代的なバイクに仕上がっていることに驚かされる。

ブリット350は満を持して復活を遂げた名車だ。幸せなバイクライフを送ることができる一台となっていることだろう。

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1950年代のブリットから受け継がれるタイガーランプも健在。昔からのバイク乗りにとっては懐かしく、今の世代には新しく目に映る。こういったアイコニックなディテールが残されていることを嬉しく感じる。

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伝統的なウイングバッチも採用する。周囲を囲む子持ちラインは職人によってハンドペイントされている。その職人たちも三世代続いていると言うのだから、ブリット350はロイヤルエンフィールドの長い歴史を感じずにはいられない。

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今回来日されたロイヤルエンフィールド社の3名。左からアジア太平洋地区事業責任者のAnuj Dua(アノジニ・ワット)さん、最高商務責任者(CCO)のYadvinder Singh Guleria(ヤドヴィンダー・シン・グレリア)さん、ロイヤルエンフィールド社内歴史家のGordon May(ゴードン・メイ)さん。

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今回のイベント会場でサプライズ発表されたのが、ロイヤルエンフィールドとRSタイチのコラボレーションによるライディングギアの登場だ。ジャケットやシューズなどのアイテムが開発された。日本を代表するライディングギアブランドと最古のモーターサイクルブランドのタッグはビッグニュースだ。

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