掲載日:2018年08月26日 プロが造るカスタム
取材協力/モーターサイクルショップNAC(TEL 096-354-0933)
写真・文/ロードライダー編集部
記事提供/ロードライダー編集部
※この記事は『雑誌名ロードライダー vol.436』に掲載された内容を再編集したものです
NACは1997年のホンダX4登場から同車に注力し、“NAC流”“立野流”と呼ばれるダイナミックかつ繊細なX4カスタムを多く手がけてきた。そのX4カスタムにおいても「ノーマルの持っているポテンシャルをフルに引き出す」ことを基本ポリシーとしてきたNAC・立野さん。
最近はZやCB-Fなどいわゆるヴィンテージ車のレストアも多く手がけているそうだが、今までこだわってきた完全整備&ファインチューニングという手法は、当然のことながら旧車レストアとも相性がいい。そう言えば立野さんはカワサキ6気筒のKZ1300も所有、ここのところツーリングに使ったりしているそうである。
「この車両のオーナー・北山さんは以前からCBXが憧れのバイクだったんですね。ツーリングで僕のKZ1300を見たりしているうちにやっぱり6発はいいねえ、という話になって『いいベース車両があったら仕上げたい』という展開になったわけなんです」そう語る立野さん。しばらくしてちょうどいい車両が見つかり、そこからレストア作業が始まった。何よりも真っ先にやったのは、現在パーツの出る純正パーツをリストアップすることだった。「欠品が多いと思ったんですが、案外出るパーツが多くて驚きました。この点ではKZ1300より、全然良かったですね(笑)」
コンセプトは極力ノーマルで仕上げることと、現行モデル並みの状態までレストアすること。ホイールや前後ブレーキ、各部補機類などは純正で、メインフレームに関してはリペイントも行っていないそうだ。主要パーツで交換されているのはマフラー(Kファクトリー製チタンの左右出し)とリアサス(アラゴスタ製)程度。新車同然の外観はノーマルパーツの再生、塗装、再仕上げなどによって実現されている。作業はボルト1本まで徹底的にやったそうだ。
写真では分かりにくいかもしれないが、外装色はノーマルのグローリーレッドよりも深みのある赤を使い、さらにダイヤモンドフレークを加えたもの。各部コーションラベルなどはリモーション製のリプロ品を新たに貼り直している。よく見るとリアサスのスプリングシートやスプリングも、この車体色に合わせてパウダー塗装されていて、まったく違和感なし。
「峠などで乗ると、思ったよりも軽くてキビキビよく走る。オーナーさんはこのCBXが初バイアスタイヤで、乗り味の違いも新鮮だったようですね。そんなところも旧車の楽しさだと思います」(同)
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