掲載日:2018年07月15日 プロが造るカスタム
取材協力/ACサンクチュアリー
記事提供/ロードライダー編集部
※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2017』に掲載された内容を再編集したものです
後期型でも既に40年近くが経過しているZ1系。一時はアメリカや欧州からかなりの数が逆輸入されていたが、そのタマも枯渇したと言われて久しい。コンディションの良いベース車両が手に入ることは、フルレストア車両などの例外を除いて、ほぼ皆無と言っていいだろう。
「ウチのベース車両も、ほぼすべてそんな感じです。エンジン、シャシー、足まわり含め、レストアすることが大前提になってますよ」そう語るサンクチュアリー代表・中村さん。
RCM(同店のオリジナルコンプリートマシン)として製作された1台だが、その内容からは、今のZを取り巻く状況が分かってくる。
まずエンジンだが、排気量はあえて大きく上げず、純正オーバーサイズピストンを組んでフルレストアを施している。クラッチハウジング(Z1000P)、バルブ(Z1000MkII)なども純正流用で、クロモリ製スタッドボルト&ナット、強化アイドラーなど、Zのウィークポイント対策も万全だ。一方、足まわりはXJR1200純正ホイールで前後17インチ化しているが、Z1-R純正キャストホイール(前後18インチ)と比較すれば、これだけでもかなりの軽量化になっていることは明らか。
中村さんによれば、社外レーシングホイールへの換装も容易にできるよう工夫されているとのことで、この点でもポイントが高い。
「純正足まわりはパーツ供給の問題もあり、メンテや修理という面でどうしても不安が出てきます。社外パーツの17インチ、18インチで組む利点ってそこにもあるんですよ」
軽量で走行性能にも優れる。なるほど納得のパッケージなのである。
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