掲載日:2010年04月19日 名車ライブラリ
空前のバイクブームの中、毎年のようにニューモデルが投入され、その反応を見ながら取捨選択を行った末に「レーサーレプリカブーム」へとたどり着いた400マルチ。しかし、その過渡期に空前の大ベストセラーを記録した車両、それがGPZ400Rだ。兄貴分でもある600cc譲りの車体はデザインもウリふたつだが、400ccにはアルミ製「アルクロスフレーム」を採用しており(600はスチールフレーム)、前後16インチのホイールやフロントフォークのアンチノーズダイブ機構など、先進メカニズムを盛り込んでいた。他社が本格的なレーサーレプリカ志向に移行する中で、同モデルは「空前の大ヒット」を盾に(発売初年度に1万8千台登録)カワサキ車のセールスを牽引した。
59馬力エンジンのパフォーマンスを考えれば、この車両がパワーウォーズの中心にいたことは明白。しかし、低いシート高や極端に前傾しないポジションは、オールマイティなモデルとして数多くのファンに認められた。「パワー一辺倒だった」と捉えられがちなあの時代だが、結局、ヒットセールスを記録した車両は、ハイパワーと日常の使い勝手の良さを兼ね備えたモデルなのである。初期型のD1、以降D2、D3とマイナーチェンジを重ねるが、一番大きな変更が施されたD4では、エンジン内部パーツの耐久性が向上したほか、足周りやブレーキが強化されている。
■全長×全幅×全高 = 2,095×675×1,180mm
■軸距 = 1,430mm
■エンジン形式・種類 = 水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
■総排気量/ボア×ストローク = 398cc/56mm×40.4mm
■圧縮比 = 11.0:1
■最高出力 = 59ps/12,000rpm
■最大トルク = 3.6kgm/10,500rpm
■始動方式 = セル
■変速機 = 6速
■タイヤサイズ フロント100/90-16
■タイヤサイズ リア130/90-16
■発売当時価格 = 64万9,000円(1987年モデル)
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