カワサキ GPz1100 1983

掲載日:2009年06月09日 名車ライブラリ    

KAWASAKI GPz1100 1983
KAWASAKI GPz1100 1983

当時の最先端技術を集めた空冷Z集大成
水冷エンジンへの転換期目前に登場した最終型

特徴的なエアロフォルムを纏い、歴代空冷Z最強のパワーと大排気量で、同シリーズの「有終の美」を飾ったのがGPz1100である。エンジンは1089ccまで拡大され、dfi(デジタル・フューエル・インジェクション)との組み合わせにより、最高出力は120馬力を発揮。空力に優れたカウリング効果によって、当時としては驚異的な230km/hを超える最高速を実現した。まさにフラッグシップと呼ぶに相応しいパフォーマンスを与えられたモデルだった。

 

新時代の旗手として、カワサキがいかにGPz1100に期待を込めていたか、それはマシンの各装備からも窺い知ることができる。タンク上部にマウントされた液晶メーター、フロントフォークのアンチノーズダイブ機構、ユニトラックサスペンションの採用など、当時の最新テクノロジーが惜しみなく投入されていたのである。GPz1100は、空冷マシンの新時代を切り拓く存在アとなったはずだ。

 

しかし、時代の流れはもはや「水冷新時代」を告げるフラッグシップモデル、GPz900Rニンジャへと移行していった。海外市場で主力商品となったGPz900Rに引導を渡される形で、結果的にGPz1100はJ系エンジン最後のフラッグシップとして、その短い歴史に幕を降ろすことになったのである。

KAWASAKI GPz1100 1983 Machine Detail Check!

SPECIFICATIONS - KAWASAKI GPz1100 1983

KAWASAKI GPz1100 1983

■全長×全幅×全高 = 2,320×740×1,275mm

■軸距 = 1,555mm

■エンジン形式・種類 = 空冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒

■総排気量/ボア×ストローク = 1089cc/72.5mm×66mm

■圧縮比 = 9.5:1

■最高出力 = 120ps/8,750rpm

■最大トルク = 10.20kgm/8,000rpm

■始動方式 = セル

■変速機 = 5速

■タイヤサイズ フロント110/90-18

■タイヤサイズ リア130/90-17

■発売当時価格 = 輸出車

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