

掲載日:2015年03月12日 試乗インプレ・レビュー
取材・文/佐川 健太郎 写真・動画/山家 健一 衣装協力/HYOD
特徴的なエンジンはVFR1200F系のスムーズでトルクフルな水冷V型4気筒OHC 4バルブを採用。Vバンクは76度に設定されているが、これはエンジン前後長を抑えつつ吸排気系のレイアウトを理想的にバランスさせるためだ。それ以外にも、28度位相ピンクランクシャフトや左右のシリンダーを対称配置とすることで、前後左右方向での一次振動を抑えながらも独自のV4サウンドと鼓動感を演出。
PGM-FI採用のスロットルボディには開度を電気信号として伝えるスロットル・バイ・ワイヤ方式を採用することで、リニアなスロットルフィーリングを実現している。
また、後輪への駆動力のレベルを3段階で選択できる“Honda セレクタブル トルク コントロール”や、前後連動のコンビブレーキシステムにABSを組み合わせた“コンバインドABS”を採用することで、安全性も高めている。
VFR1200Xの国内仕様は、デュアル・クラッチ・トランスミッション(DCT)を標準搭載している。有段式の自動変速機構を持つことで、駆動に途切れのないスムーズで素早い変速を実現。「ATモード」「MTモード」の2種類の走行モードにより、イージーライドの快適性と積極的に操る楽しさの両面を追求している。また、ATモードでは走行中の変速操作に対応した自動復帰機能を採用するほか、クルージング走行に適した「Dモード」や、より高回転を使うスポーツ走行に適した「Sモード」の選択も可能となっている。
車体面ではフレームもVFR1200F同様、高剛性アルミダイキャスト製のダイヤモンドタイプを採用。足回りはしなやかな乗り味のチューブレスワイヤースポークホイールや高い走破性を追求したオフセットピボット、静粛性とメンテナンス性に優れるシャフトドライブシステムを採用。フロントは高剛性なカートリッジタイプのφ43mm倒立フォーク、リアには路面追従性に貢献するプロアーム+プロリンクサスペンションを採用するなど、長距離移動での快適性と未舗装路への対応力も高められている。
海外仕様との違いは整備性に優れるメインスタンドや5段階調整可能なグリップヒーター、ETC車載器などが標準装備されたこと。シート高が40mm低い810mmに設定されていることなど。なお、最高出力値も海外仕様の129psに対して国内仕様は106psに抑えられている。
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