カワサキ ヴェルシス
カワサキ ヴェルシス

カワサキ ヴェルシス – 個性を主張する鮮烈なスタイル

掲載日:2008年02月05日 試乗インプレ・レビュー    

構成/バイクブロス・マガジンズ編集部

カワサキ ヴェルシスの試乗インプレッション

カワサキ ヴェルシスの画像

乗り手にスタイルに応える
自由自在のパフォーマンス

これまでにないタイプのバイク、ということで期待に胸を高鳴らせて跨ってみると、ポジションは意外なまでにベーシック。ストロークの長いサスペンションとシート形状のおかげで、見た目よりも足つきは良く初期のサスペンション応答性も良好だ。エンジンに火を入れると比較的おとなしい排気音と共に、パラツインならではのバイブレーションが手から伝わり、軽くアクセルを返すと中排気量モデルらしい元気なレスポンスを見せてくれる。さて、早速走りだしてみると、これが非常に面白い。スペック上のパワーは大きくないものの、太めのトルクと心地よいレスポンスは街中でリードを取るには十分。かといって無駄にスピードが乗り過ぎず、ゆっくりとした流れでもストレスの少ないライディングが楽しめた。

カワサキ ヴェルシスの画像

また、コーナリングの楽しさはまさに別格ともいえるもので、スムーズな旋回から腰を入れたすばやいコーナリングまで、乗り手の思うままに曲がってくれる。特に曲がり始めのダイレクト感は秀逸で、ブレーキングから荷重までをスムーズに行うためのインフォメーションをしっかりと伝えてくれ、初めて走る道でも恐怖感が少ない。これはアップライトなポジションによる視点の高さも影響していると思われるが、バイクから伝わってくる情報量の多さも大きなウエイトを占めている。とにかく、曲がることを中心とした「バイクを操る」感覚が分かりやすく、それが乗るほどに楽しさを増してくれるのだ。中でも、感心したのが乗り方に対する許容性の広さ。スポーツするためのアグレッシブなスタイルから、ツーリングを楽しむゆるやかなライディングまで受け入れてくれるヴェルシスの懐の深さは魅力的だ。コンマ一秒を削るような走りには向いていないが、自分の技量と向き合いながらライディングを楽しむ、という点ではどんなスポーツモデルにも引けをとらないだろう。

カワサキ ヴェルシスのオススメポイントは次ページにて

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