

掲載日:2007年08月27日 試乗インプレ・レビュー
構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
「油冷エンジンが水冷になって、荒々しさが影を潜め・・・」、なんて書き出しを期待される方もいるかもしれない。しかし油冷時代も後期になると、スムーズに吹け上がりつつトルクも太いというフィーリングに洗練されていたので、冷却方式の変更が、そのままキャラクター変化につながったということなない。これは今回の撮影を担当した油冷エンジン乗りのカメラマン氏も同じ意見だった。イグニションをオンにすると、いったんタコメーターの針がレッドゾーンまで振り切れて戻り、水冷エンジンは簡単に目を覚ます。アイドリング時の排気音は、大排気量らしい重さはあるものの、静かすぎるぐらい。外径150mmにもなる大容量のサイレンサーがきっちりと仕事をしているということだろう。
コンパクトな車体とはいえ、跨ってみると燃料タンクの大きさを実感する。しかし、極端に前傾したライディングポジションというわけではないため、気にはならない。取り回しではそれなりの重さを感じるが、3,500回転時に最大トルクを発生するという中低速寄りのセッティングのおかげで、走りだしからのフィーリングは軽快そのもの。大型バイクを意識させられるような重さを感じさせられることはない。緩急連続するコーナーを、しゃかりきになることもなく、しっかり荷重をかけながら、「次、はい、次」とクリアしてけるのが面白い。もちろん、ちょっと前方が開けたとスロットルをワイドオープンにすれば、強烈な加速力が待っているのは言うまでもない。しかし、試乗コースの関係で、このモデルから採用された6段目のギアを試すことができなかったのが残念だった。ハーフカウルの本当の効果もまた然りである。
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