

掲載日:2007年07月25日 試乗インプレ・レビュー
CBR600RRは、なんと言ってもスーパースポーツの1台。まずは、やはりバイクで走ること、特にスポーツライディングを楽しみたい向きに最適な1台であることは間違いない。また、これからこうしたスポーツバイクに乗ってみたい、といったビギナーにはその楽しさをムリすることなく味わえる懐の深さを持っている。よく、600ccは1000ccより過激だからワインディングだけでなくツーリングや街乗りにも使うなら1000ccの方がいい、という向きもあるが、少なくともこのCBR600RRは、そこまで過激な印象は受けなかった。また、コンパクトで軽量な車体はライダーの体格を問わず、特に小柄なライダーには1000ccよりもこちらがオススメ。以前、高速道路のサービスエリアで600ccスーパースポーツに乗る女性ライダーを見たことがある。しっかりウェアもバイクのキャラクターに合わせたもので、かなりカッコよかった。
もちろんこうした体格で600ccを選ぶという以外に、一般的な体格のライダーでも、1000ccのパワー感という誘惑を振り切ってあえて600ccを選ぶことは、どこか“ツウ”な印象を与えるハズだ。それも、このクラスで唯一の国内仕様であるCBR600RRというチョイスは、バイクを使い切って走る楽しさが得られるうえに、ワインディングたどり着くまでの過程が“苦行”にならずにすむだろう。
CBR600RRをはじめとしたスーパースポーツは、もともと欧米での販売を主眼に作られているため、大柄な体格の欧米人がピークパワーをガンガン使って、日本では考えられないようなスピードで走るように設計されることが多い。そのため、日本国内仕様といえば、自主規制の馬力規制に合わせてパワーを絞り、排気ガス規制や騒音規制に縛られていろいろなところが“制限”された、なんとも“物足りない”感のあるあるバイクと捉えられてきた。そのため多くの場合、“フルパワー”を標榜する逆輸入車に走ったり、国内仕様を買って各種“制限”を取り外してフルパワー仕様にするのだという。
しかしこのCBR600RRに関して言えば、サーキットで最高速度を出し切る必要がある場合を除いて、一般公道のワインディングからサーキット走行まで、レーシングライダー以外の人はこれで十分楽しめるんじゃないかと思った。だって、結構攻めて走っていたつもりでも、タコメーターの針はまだ半分しか回っていなかったのである。コレを1時の位置まで回しきって走れるのは、そうとう乗り込んでサーキットにでも行かない限り、きっとムリなのである。
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