ガンコ者には“ニューボニー”が効く!誰にもやさしいバイクらしいバイク
Photo/Takao ISOBE  Text/Takeshi YAMASHITA (CLUBMAN)   Arrangement/Zensuke TANAKA (Virgin-Bike)

ガンコ者には“ニューボニー”が効く!誰にもやさしいバイクらしいバイク

掲載日:2009年03月09日 特集記事    

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TRIUMPH BONNEVILLE

変わらないものと
変わりゆくもの

TRIUMPH BONNEVILLE新しいものが現れたとき、古い価値観に頼っていた人たちは驚愕する。多くは新しいものを否定することで自分が築き上げてきた価値観を守ろうとする。それは太古より繰り返されてきた、いわば人間の性である。逃れられない宿命的な反応である。

 

「今どきの若い者は云々…」

 

価値観を守るというよりは自尊心、いや本人そのものを守ろうとする本能なのだろう。そして、そうした嘆きはこれからも延々と繰り返されていくのだ、きっと。

 

どうしてこんなことをクダクダと書いているかというと私自身、新しいボンネビルと対面したときにそんなことを感じたからだった。旧き良き時代を再現したオートバイに、どうしてわざわざ当世流のホイールを装着しなくてはならないのだ。もっといえば、すでに完成されているといってもいいスタイリングをあえて崩すことはないだろう、と。

 

しかし、そんなプライドはまだエンジンが回っていないボンネビルを押し歩いただけで吹っ飛んだ。とても軽いのだ。19インチスポークホイールを装着していたこれまでのボンネビルと較べて、圧倒的に車体が軽いのである。スペック上では、前モデルとの車重差は乾燥状態で5kgだが、フロントのバネ下重量が軽減されているから、押し歩いただけでもそれがハッキリとわかるのだ。

 

この段階でムムムとうならされた。ヒトもオートバイも見かけだけで判断するとヤケドする。アブナイ、危ない。

 

セルスイッチを押すと、空冷バーチカルツインはトトト…とあっけないくらい軽く回り始める。軽くブリッピングしてみても軽快さに変化はない。騒音、排ガス。世界的に見ても厳しい日本の基準をパスするためにキバを鈍磨させなければならない現状には不満があるが、主題から外れるので省略する…

後編へつづく >>

SPECIFICATIONS

BONNEVILLE◎112万3500円

■エンジン種類 = 空冷DOHC並列2気筒360°クランク
■排気量 = 865cc
■ボア×ストローク = 90×68mm
■最高出力 = 50kW[68ps] / 7,500rpm
■最大トルク = 69Nm / 5,800rpm
■燃料供給 = SAI付マルチポイントシーケンシャル電子燃料噴射
■変速機形式 = 5速リターン
■全長×全幅×全高 = 2,144×748×1,100mm
■軸間距離 = 1,454mm
■シート高(最低地上高) = 751mm
■車両重量(乾燥) = 200kg
■燃料タンク容量 = 16L
■タイヤサイズ(F・R) = 110/70 R17・130/80 R17
BONNEVILLE◎112万3500円

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