掲載日:2026年09月20日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち


80年代、フリーウェイやフュージョンなどで、250㏄スクーター市場をリードしていたホンダが、95年に発売され大ヒットしたヤマハ・マジェスティに対抗。実用性とスポーツ性を兼ね備えた次世代型スクーター、フォーサイトを投入した。
近未来的な縦型2灯ヘッドライト。空力テストを繰り返し、高速域での直進安定性を確保したスタイリング。前後12インチタイヤと乾燥重量149kgの軽量ボディによって、軽快な加速と取り回しを実現していた。
さらに実用性もバツグン。250cc初の前後連動「コンビ・ブレーキ」で雨天時やタンデムでのブレーキングを安定化。725mmの低いシート高で足つき性を確保。坂道でのUターンや足つきバックも容易にしている。40Lのフラットトランクは、A4アタッシュケースやラケット2本も収まる高い積載力を誇る。
フロントカウルや大型スクリーンの防風・防寒効果も高く、走行時の手元や手首に直接当たる風や雨をほとんどカット! フロントカウルがライダーの太ももや膝周りの風の巻き込みを防いでくれるので、小雨程度なら下半身はほとんど濡れないという。
非常に完成度の高いスクーターにも関わらず、……ホンダの予想に反して(?)世の中はまさかのビクスク・カスタムブームへ突入! カスタムがしにくい構造だったフォーサイトは波に乗れなかったが、その実力を知るバイク便やベテランライダーから高い評価を受けた。長い時を経て、今ではホンダ史上最高の実用スクーター、隠れた名車として語り継がれている。







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