

掲載日:2014年04月18日 試乗インプレ・レビュー
取材・文/田宮 徹 写真/増井 貴光
ZE仕様に採用されるインナーチューブ径43mmの倒立フロントフォークは電動調整式。ハンドルスイッチ操作により、減衰力特性を3タイプから簡単に選択可能。さらに各モード時に、それぞれ7段階の微調整を行うこともできる。
ZE仕様のリアモノショックは、フロントサスペンションと同じく電動調整式。ハンドルスイッチ操作により、プリロードは4段階に調整可能。さらに、減衰力は3タイプから選択でき、各モードで7段階の微調整を行うこともできる。
メーターも新設計で、フル液晶表示式にチェンジ。ギアポジションインジケーターの追加などが施されている。また、ZE仕様のサスペンションセッティングやグリップヒーターの作動状況などは、モニターを見ながら簡単に調整できる。
2014年型では、ZおよびZEの両タイプに、長距離の高速巡航で快適性を生みだすクルーズコントロール機構が追加。左側ハンドルスイッチで作動させる。その他、走行モードセレクトを除く各機能の調整も、左側スイッチが担う。
従来型同様、エンジン特性を変更できるD-MODEを搭載。右側ハンドルスイッチの操作によりエンジン性能を、スポーティな走行が楽しめるSモードと、長距離ツーリングや市街地走行向きのTモードから選択することができる。
スクリーンは新形状となり、手動で高さが4段階に調整できるようになった。また、メーター上側にはアクセサリーホルダーとして使えるバーを増設。ウインカーは前後とも小型LED仕様となり、車体軽量化に貢献している。
振動を低減するアルミ製テーパーハンドルを採用し、ハンドルクラウンとホルダーのデザインも一新。これまで同様、ハンドガードも搭載する。さらにZE仕様は、3段階の温度調整が可能なグリップウォーマーを標準装備する。
ベーシック版のZ仕様が、2014年型でトップケース用ベースやアシストグリップをオプション化し、新設計小型テールカバーと薄型タンデムシートを採用したのに対し、ZEはよりツアラー向きの装備を従来型同様に標準装備する。
ベーシック版のZ仕様は、2014年型でメインスタンドもオプション化。これにより、車両重量の低減も図っている。対して、より本格的なロングツーリングにも対応するZE仕様は、悪路での駐車時にも役立つメインスタンドを標準装備。
エンジンは、従来同様の1,199cc水冷並列2気筒。2014年型では、バルブまわりの軽量化やピストンリングなどの見直し、駆動系ダンパーの最適化やパーツ構成の改良、吸排気系の刷新などが施され、2馬力アップも果たした。
後輪駆動は、省メンテナンスにもつながることからロングツーリング用モデルに向くシャフト式。使いやすい新形状のアルミ鍛造製サイドスタンドを装備する。前後ホイールは、オフロード走行も考慮したスポークタイプだ。
ブレーキには、アンチロック&前後連動の機能が与えられている。前後連動機能は、フロントブレーキレバー操作時にリアにも制動力を与える機構だが、リアブレーキペダルを先に操作した場合には、作動がキャンセルされる。
価格(消費税込み) = 176万400円
※表示価格は2014年4月現在
伝統の車名を背負い2010年型で新登場した、アドベンチャーツアラーのXT1200Zスーパーネテレが、2014年型で熟成。これと同時に追加されたのが、電動調整式サスを備えたZE仕様だ。
■エンジン型式 = 水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ
■総排気量 = 1,199cc
■ボア×ストローク = 98.0×79.5mm
■最高出力 = 82.4kw(112PS)/7,250rpm
■最大トルク = 11.7N・m(11.9kgf-m)/6,000rpm
■燃料供給 = フューエルインジェクション
■トランスミッション = 6段リターン式
■サイズ = 全長2,255×全幅980×全高1,410/1,470mm
■ホイールベース = 1,540mm
■シート高 = 845/870mm
■車両重量 = 265kg
■燃料タンク容量 = 23リットル
■Fタイヤサイズ = 110/80R19
■Rタイヤサイズ = 150/70R17
■ブレーキ形式(F/R) = 油圧式ダブルディスク/油圧式シングルディスク
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