

掲載日:2013年10月02日 試乗インプレ・レビュー
インプレッション/辻 健二郎 まとめ/ダートライド編集部 写真/佐藤 春道 取材協力/ウエストポイント
モトクロスレーサーでは珍しくなったチャンバーが印象的。左側にチャンバーが位置するのもKX85の伝統。パワーユニットはエンジン出力のグラフを見ると、MAX値で19.6%ものアップを果たしている。KIPSバルブも改良され、シーリングを改良する事でエンジン性能を大きく高めた。
フロントサスペンションは、径がφ36mmとなり、ダンピング(減衰)性能を改良し、大きなボトミングを防止するために構造を一新。新型のシムスタックタイプのバルブ(KXFモデルと同様)とする事で、大きな圧縮をしながら、リバウンドのダンピング力を増して、高速走行と乗り心地性能を向上させた。
ブラックのフォークガードにはKX85(-II)のみの意匠となる、「Kawasaki」の文字がエンボス加工されている。ブレーキローターはペタル(花型)デザインで、径はφ220mmとなる。
走りに直接関係はないが、フロントサスペンションのトップキャップを、USカワサキのファクトリーのようにブルーアルマイト化して、レーシーなイメージをさらに強調している。調整機構は、ロワー側でダンピング特性を変えられる。
リアサスペンションもユニットの調整ダイヤル外周部をブルーアルマイト化されたパーツとし、ファクトリー仕様に似た意匠とする。本体もブラックサーフェース化され(陽極酸化仕上げ)、クロモリのフレームもブラック塗装となる。
リヤホイールもリム部がブラックアルマイト化され、レーシーでファクトリー然とした印象を強調する。ブレーキはフロント同様にペタル型になり、径はφ184mmとなる。
標準でレンサル製のハンドルバーを採用する。ハンドルポジションを変更出来るようにもなっていて、6つのポジションが選択出来る。3種類の高さ(スタンダード、+5mm、+10mm)と、取付位置を逆転(リバーシブル)させ前後のポジションがスタンダードと10mm前方の2種類になる。
環境に考慮したマフラーは、パワーを犠牲にする事なく騒音レベルを軽減させた。ガラス繊維とバッフルプレートの間にある金属繊維のレイヤーを使う事で、ガラス繊維の寿命を延ばし、またマフラーエンドは泥詰まりを防止する形状を採用した。
外観が大きく変わったのも2014年型の特徴。フェンダーのデザインをKXFモデルとマッチしたものに変更し、サイドカバーも出来る限りコンパクトに設計。シュラウド、シート、サイドカバーの継ぎ目を滑らかにする事で、自由度の高いコントロール性を実現した。
KXFと同様にスリムになったフラットスタイルシートは、前後へのライディングポジションの変更が簡単に出来るようになった。フラットなフューエルタンクトップを人間工学的に改善してもいて、新型タンクの容量は5リッターになった。
シュラウドは極限までコンパクト化され、ライダーの脚に当たる部分が小さくスリムになり、また、ツートーンのデザインはダブルインジェクションモールドを採用した1ピース構造となっている。
シュラウドを裏から見た状態。ライムグリーンとブラックのツートンで構成されたプラスチックパーツは、個々にネジ留めされるのではなく、裏側で一体構成となっている。
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!