掲載日:2011年03月07日 バイク購入ガイド 件のユーザーレビュー
文/田宮 徹
KLX250は、ナンバー付きモデルだけで考えると、エンデューロレーサーをベースに設計された93年型のKLX250SRをルーツとする。翌年にKLX250ESというツーリング向けタイプが追加され、2機種の併売が続けられていたが、98年の全面刷新時に、1機種に統合されて車名もKLX250となった。そしてその後は、細部の熟成のみで販売が続けられていたが、08年春に大幅刷新を受けた。
この際に、眼鏡をイメージしてデザインされた2灯式ヘッドライトの採用などで、スタイリングを大きくチェンジ。ペタル型の前後ブレーキディスク、D字断面の軽量アルミ製スイングアーム、バーグラフ式回転計も表示できる大型液晶メーターなどを新採用した。さらに、カワサキ伝統のスチール製ペリメターフレームと、これに搭載される水冷DOHC4バルブエンジンの基本部分こそ先代から踏襲したが、燃料供給がF.I.化された。
平成18年排出ガス規制に対応したことから、最高出力は先代より5馬力ダウンの24馬力になった。もちろん、この厳しい排ガス規制に対応するため、吸気系のF.I.化だけでなく排気系も変更されている。ちなみに、エキゾーストはオールステンレス製へと進化している。出力ダウンにより、先代のように中回転域でモリモリとパワーが出てくるような仕様ではなくなったが、エンジンを高回転域まで使ってアクティブに走りを楽しめるという点では、08年型以降も負けていない。また、この刷新時に足まわりなどのフィーリングが、以前よりも舗装路走行を意識したものになり、パワーユニットにも、中回転域を使って街をクルージングしたときの心地よさが演出されている。「闘う4スト」という以前のイメージから脱却し、ワイルドだが都会も似合う洗練されたテイストも得た、といった感じだ。
08年型のデビュー以降、11年までイヤーモデルを毎年発売しているが、これまでの変更点はカラーやグラフィックのみ。性能に関わるような変更は行われていない。
アルミ材とスチール材を組み合わせて使うフレームに、31馬力を発揮する水冷F.I.エンジンを搭載。07年秋にデビューした、超本格的な走行性能が追求されたモデルだ。
2007年に生産終了となった、空冷ながらパワフルなホンダ伝統のRFVCエンジンを搭載するオフロード車。XR230は親しみやすさ重視だが、XR250は高い運動性を追求している。
マウンテントレイルに主眼を置いており、KLXと走りの方向性は異なるが、同じ時代に新車で購入できる、軽二輪枠いっぱいの排気量のオフ車という点では、ライバルになり得る。
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!