Vol.22 CP sportsの小布施さん登場!

掲載日:2014年06月18日 モタード魂    

CP sportsの小布施さん登場! モタード魂

掲載日/2014年06月18日  文/小布施 倫行(CP sports)

あらためて、
“モタードバイク”みなさん知ってますか

キャリア(経験者)の中では“モタ車”とも呼ばれているモーターサイクル。街で見かけると思いますが、実はバイクの車種では1番新しいカテゴリーになります。この車種は、いろんな道路に対応するスグレもので、ツーリングや林道・峠・砂浜や河原などなど……、ロードバイクとオフロードバイクのイイとこ取りしたものになっています。

 

モタードの始まりは1980年代、ロードレースとオフロードレースでどのライダーが1番速いんだ? と、アメリカで“スーパーバイカーズ”が行われたことに発端があると言われています。そのスーパーバイカーズは、アスファルトのロードセクションと土のダートセクション、それとジャンプのあるモトクロスセクションが1周の間に連なって形成されたサーキットになっていて、そこを世界グランプリのチャンピオンやモトクロスチャンピオン、ダートトラックチャンピオンやスーパークロスチャンピオンなどビッグネームが揃って競うという、スペシャルなものになっていました。

 

使われた車両はというと、モトクロスベースのスペシャルやダートトラッカーなど様々でしたが、今のモタードバイクとかなり近いものも多くありました。このムーブメントがヨーロッパにも飛び火して、スーパーモタード(後にスーパーモト)として人気が出て、それが1999年、日本に上陸したという経緯を持っています。

 

では、どんな車種があるかというと、国産だと、ホンダ XR250モタード・CRF250M、ヤマハ WR250X、スズキ DRZ400SM、カワサキ Dトラッカー。輸入車ではハスクバーナ SM250/449、KTM 690DUKE・250/400EXC。他にもアプリリア、フサベル、tm、ドカティなど。代表的なものだけでもこれ程ありまして、またオフロード車をベースにしてモタード車を仕上げていくという楽しみ方もあります。

 

また、そもそもがカスタム文化的側面を持つため、ドレスアップした車両が多く見られるのも特徴のひとつに上げられます。文化的に、アメリカ~ヨーロッパを経由して日本に来てる車種だけに、デカールでコーディネートした車両や、黒ベースの渋くまとめた車両、レーシーに仕上げた個性ある車両など、とにかく遊び心をくすぐられるジャンルであり車種でもあります。この独特のスタイリッシュなスタイリングのためか、ハリウッド映画などにもしばしば登場しています。

 

こんな幅広さを特徴とする車種でありジャンルでありますから、ライディングファッションもまた自由で、バイクとのコーディネートをひと案練るのも楽しみのひとつになります。街中でもどこでも、カッコ良く乗れる要素であふれているモタードバイク。ちょっと前に、オーランド・ブルームとミランダ・カーのデートで報道された時のバイクも、このモタードバイクでした。

 

これから、このモタードバイクを通じて皆さんの楽しいバイクライフをお手伝いできるようなコラムを書いて行きたいと思っています。メカのことやショップのこと、レースのことまで幅広く知ってもらえたらと思ってるので、何でも聞いて欲しいです。よろしくお願いします。

 

 

小布施 倫行
Michiyuki Obuse

レーシングカートのワークス/開発を経て、ホンダ系でのワークスマシンの開発とレーシングスリックタイヤの開発を担当。1990年に長野でCP sportsを創業、事業を開始する。CP sports発足後はロードレース地方選手権チャンピオンを輩出、モトクロスでも全日本選手権で上位シングルのライダーを輩出し、1998年の長野オリンピックではボブスレーのテクニカルディレクターを務め、日本チーム史上最上位を得る。その後、モタードの全日本に専念し、レーシングパーツ開発とモタードスリックの開発も担当し、2006年にCRFで、2010年にハスクバーナで全日本モタードProクラスチャンピオンを獲得する。06年より全国各地でのモタードスクール・講座もしていて、受講者の中には全日本モタードの優勝者も出ている。

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