2014 AMA スーパークロス  ラウンド16 イーストラザフォード NJ レースレポート

2014 AMA スーパークロス ラウンド16 イーストラザフォード NJ レースレポート

掲載日:2014年05月01日 エクストリームモトクロス    

まとめ/ダートライド編集部

450ccクラス メインレース

ぶっちぎりの走りでR・ビロポートがシリーズタイトルを決める

2014年のAMAスーパークロスも、残すところ2戦。450ccクラスはライアン・ビロポート(カワサキ)のシリーズ優勝が濃厚であるが、勝負は果たしてどうなったか。

 

今回のイーストラザフォードは降雨のコンディションとなり、ライン取りが難しくワダチも多くできたコンディション。メインレース(20周)で飛び出したのは、なんとR・ビロポート。次いで、マイク・アレッシ(スズキ)、ジョシュ・ヒル(スズキ)が綺麗にスタートを決める。1周が終わった時点での順位は、R・ビロポート、J・ヒル、M・アレッシ、イーライ・トマック(ホンダ)、アンドルー・ショート(KTM)、ニック・ウェイ(カワサキ)。シリーズポイント争いをしているジェイムズ・スチュワート(スズキ)とライアン・ダンジー(KTM)が大きく出遅れるかたちで、ライバルには最悪の展開。

 

この状態だとR・ビロポートのシリーズタイトルが濃厚となるが、しかし、だからといって手を抜かないのがプロライダー。2周目には難しいリズムセクションでE・トマックがM・アレッシを痛快にパス。シーズン後半に来て、勢いを見せる。ハプニングがあったのは3周目。ポジションを早く上げたいJ・スチュワートがA・ショートをパスし、M・アレッシを攻めあぐねている最中に左コーナーで強く足を着いてしまい、膝を痛めてしまう。かなりの衝撃だったようで、メインストレートに戻った時点でリタイアしてしまったのだ。こうなるとシリーズタイトルはR・ビロポートとR・ダンジーの戦いとなるが、R・ダンジーのポジションがかなり後ろなことから、R・ビロポートはレース展開が圧倒的に楽に。

 

後続ではそのR・ダンジーを先頭に、ジャスティン・バーシア(ホンダ)、ケン・ロクスン(KTM)のポジション争いが激化し、互いに順位を入れ替える。KTMチームでのポジションオーダーも気になるところであったが、R・ダンジーが今のポジションではR・ビロポートに影響はないことから、K・ロクスンがR・ダンジーを果敢にパス。逆に、R・ダンジーは難しいコンディションに体力を奪われたのか、残り3周としたところで小さいがらしくないミスをしてしまう。

 

この状態のままトップグループには大きな動きが出ず、最後はR・ビロポートがややクルージングモードでペースを落としたまま、1位でフィニッシュ。シーズン中盤で乱れはあったものの、蓋を開ければどこでも安定した走行と際立ったスピードでシリーズを戦いきり、貫禄のシリーズチャンピオンを決めた。最終戦を待たずの勝利で、次戦ラスベガスは実質消化試合となってしまうが、最後まで各ライダーの奮闘を見届けたい。

 

450cc クラス レース結果
順位 ゼッケン ライダー名 チーム名 メーカー ベストタイム
1 1 R・ビロポート Monster Energy Kawasaki   Kawasaki 54.693
2 3 E・トマック GEICO Honda   Honda 55.183
3 75 J・ヒル RCH/Soaring Eagle/Suzuki   Suzuki 56.163
4 51 J・バーシア Team Honda Muscle Milk   Honda 54.931
5 94 K・ロクスン Red Bull KTM   KTM 55.455
6 5 R・ダンジー Red Bull KTM   KTM 55.438
7 800 M・アレッシ Smartop Motoconcepts Racing   Suzuki 57.027
8 29 A・ショート BTO Sports   KTM 57.132
9 41 T・カナード Team Honda Muscle Milk   Honda 55.740
10 40 W・ペイック Motosport.com   Suzuki 57.568
450cc クラス ポイントランキング
順位 ゼッケン ライダー名 メーカー ポイント
1 1 R・ビロポート   Kawasaki 343
2 5 R・ダンジー   KTM 282
3 7 J・スチュワート   Suzuki 271
4 94 K・ロクスン   KTM 265
5 51 J・バーシア   Honda 232
6 29 A・ショート   KTM 207
7 10 J・ブレイトン   Yamaha 196
8 75 J・ヒル   Suzuki 144
9 20 B・ティックル   Suzuki 126
10 23 W・ハーン   Honda 122

 

 

 

250ccクラス イースト メインレース

カワサキ勢全滅でホンダライダー同士の争いに

250ccクラスは慌ただしく再びイーストラウンドへ。プロサーキットカワサキからアダム・シアンサルーロが怪我で抜け、僚友のマーティン・ダバロスのシリーズタイトルが有力になっていたが、なんと今度はその彼まで練習中の怪我でシーズンをリタイア。ブレイク・バゲットも怪我で離脱と、カワサキ勢が散々なシーズンとなってしまった。

 

こうなるとタイトル争いの動きは大きく変わってきて、ランキングで上位に来ていたホンダ勢がもっとも有力となる。ポイント的にはジャスティン・ボーグルが優勢で、次いでビンス・フリージー、カイル・カニンハムとなる。そんな中おこなわれたメインレース(15周)、450ccの時より路面は濡れ、テカるところが多い難しいコンディションとなった。

 

その中で飛び出したのは、ジェイムス・デコティス(ホンダ)。ガイコホンダのマット・ビシェリア、J・ボーグルと続く。1周が終わった時点ではV・フリージーがJ・ボーグルの前に出て、チャンピオン争いが白熱したものに。3周目までJ・デコティスが前を引っ張るが5周目には、1位M・ビシェリア、2位J・ボーグル、3位V・フリージーというオーダーに。次いでホンダ勢に割って入るかたちで、ジェレミー・マーティン(ヤマハ)が堅実にポジションを上げてくる。

 

6周目にはM・ビシェリアとJ・ボーグルのバトルが始まり、次の周にパス。ここからJ・ボーグルが快調にペースを上げ、難しいコンディションの中、危なげない走りを披露。会心の1位フィニッシュを決める。2位にはポジションを上げたJ・マーティンが。V・フリージーも3位に入り、次戦へのタイトル争いに望みを繋げた。

 

最終戦ラスベガスは、イーストとウエストのタイトル争いに、東西合わせてのマッチレースと、見どころがたくさん。今年の250ccは最後まで目が離せない展開だ。

 

250ccクラス イースト レース結果
順位 ゼッケン ライダー名 チーム名 メーカー ベストタイム
1 32 J・ボーグル GEICO Honda   Honda 57.052
2 19 J・マーティン Yamaha, Star Racing   Yamaha 56.745
3 42 V・フリージー The Factory Metal Works   Honda 57.428
4 96 M・ビシェリア GEICO Honda   Honda 56.497
5 78 M・ラモイン JAB Motorsports   Kawasaki 57.869
6 30 K・カニンハム Smartop MotoConcepts Racing   Honda 58.427
7 55 A・マーティン CycleTrader.com   Yamaha 57.954
8 62 M・オルデンバーグ -   Honda 58.357
9 56 J・デコティス Riverside Harley Davidson   Honda 57.042
10 60 J・リチャードソン XPR Extreme Performance Racing   Honda 59.182
250ccクラス イースト ポイントランキング
順位 ゼッケン ライダー名 メーカー ポイント
1 32 J・ボーグル   Honda 166
2 31 M・ダバロス   Kawasaki 149
3 46 A・シアンサルーロ   Kawasaki 120
4 4 B・バゲット   Kawasaki 120
5 42 V・フリージー   Honda 120
6 30 K・カニンハム   Honda 109
7 78 M・ラモイン   Kawasaki 90
8 56 J・デコティス   Honda 90
9 52 C・トンプソン   KTM 89
10 55 A・マーティン   Yamaha 86

 

 

 

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