
掲載日:2014年05月01日 エクストリーム › モトクロス
まとめ/ダートライド編集部
2014年のAMAスーパークロスも、残すところ2戦。450ccクラスはライアン・ビロポート(カワサキ)のシリーズ優勝が濃厚であるが、勝負は果たしてどうなったか。
今回のイーストラザフォードは降雨のコンディションとなり、ライン取りが難しくワダチも多くできたコンディション。メインレース(20周)で飛び出したのは、なんとR・ビロポート。次いで、マイク・アレッシ(スズキ)、ジョシュ・ヒル(スズキ)が綺麗にスタートを決める。1周が終わった時点での順位は、R・ビロポート、J・ヒル、M・アレッシ、イーライ・トマック(ホンダ)、アンドルー・ショート(KTM)、ニック・ウェイ(カワサキ)。シリーズポイント争いをしているジェイムズ・スチュワート(スズキ)とライアン・ダンジー(KTM)が大きく出遅れるかたちで、ライバルには最悪の展開。
この状態だとR・ビロポートのシリーズタイトルが濃厚となるが、しかし、だからといって手を抜かないのがプロライダー。2周目には難しいリズムセクションでE・トマックがM・アレッシを痛快にパス。シーズン後半に来て、勢いを見せる。ハプニングがあったのは3周目。ポジションを早く上げたいJ・スチュワートがA・ショートをパスし、M・アレッシを攻めあぐねている最中に左コーナーで強く足を着いてしまい、膝を痛めてしまう。かなりの衝撃だったようで、メインストレートに戻った時点でリタイアしてしまったのだ。こうなるとシリーズタイトルはR・ビロポートとR・ダンジーの戦いとなるが、R・ダンジーのポジションがかなり後ろなことから、R・ビロポートはレース展開が圧倒的に楽に。
後続ではそのR・ダンジーを先頭に、ジャスティン・バーシア(ホンダ)、ケン・ロクスン(KTM)のポジション争いが激化し、互いに順位を入れ替える。KTMチームでのポジションオーダーも気になるところであったが、R・ダンジーが今のポジションではR・ビロポートに影響はないことから、K・ロクスンがR・ダンジーを果敢にパス。逆に、R・ダンジーは難しいコンディションに体力を奪われたのか、残り3周としたところで小さいがらしくないミスをしてしまう。
この状態のままトップグループには大きな動きが出ず、最後はR・ビロポートがややクルージングモードでペースを落としたまま、1位でフィニッシュ。シーズン中盤で乱れはあったものの、蓋を開ければどこでも安定した走行と際立ったスピードでシリーズを戦いきり、貫禄のシリーズチャンピオンを決めた。最終戦を待たずの勝利で、次戦ラスベガスは実質消化試合となってしまうが、最後まで各ライダーの奮闘を見届けたい。
順位 | ゼッケン | ライダー名 | チーム名 | メーカー | ベストタイム | |
1 | 1 | R・ビロポート | Monster Energy Kawasaki | Kawasaki | 54.693 | |
2 | 3 | E・トマック | GEICO Honda | Honda | 55.183 | |
3 | 75 | J・ヒル | RCH/Soaring Eagle/Suzuki | Suzuki | 56.163 | |
4 | 51 | J・バーシア | Team Honda Muscle Milk | Honda | 54.931 | |
5 | 94 | K・ロクスン | Red Bull KTM | KTM | 55.455 | |
6 | 5 | R・ダンジー | Red Bull KTM | KTM | 55.438 | |
7 | 800 | M・アレッシ | Smartop Motoconcepts Racing | Suzuki | 57.027 | |
8 | 29 | A・ショート | BTO Sports | KTM | 57.132 | |
9 | 41 | T・カナード | Team Honda Muscle Milk | Honda | 55.740 | |
10 | 40 | W・ペイック | Motosport.com | Suzuki | 57.568 |
順位 | ゼッケン | ライダー名 | メーカー | ポイント | |
1 | 1 | R・ビロポート | Kawasaki | 343 | |
2 | 5 | R・ダンジー | KTM | 282 | |
3 | 7 | J・スチュワート | Suzuki | 271 | |
4 | 94 | K・ロクスン | KTM | 265 | |
5 | 51 | J・バーシア | Honda | 232 | |
6 | 29 | A・ショート | KTM | 207 | |
7 | 10 | J・ブレイトン | Yamaha | 196 | |
8 | 75 | J・ヒル | Suzuki | 144 | |
9 | 20 | B・ティックル | Suzuki | 126 | |
10 | 23 | W・ハーン | Honda | 122 |
250ccクラスは慌ただしく再びイーストラウンドへ。プロサーキットカワサキからアダム・シアンサルーロが怪我で抜け、僚友のマーティン・ダバロスのシリーズタイトルが有力になっていたが、なんと今度はその彼まで練習中の怪我でシーズンをリタイア。ブレイク・バゲットも怪我で離脱と、カワサキ勢が散々なシーズンとなってしまった。
こうなるとタイトル争いの動きは大きく変わってきて、ランキングで上位に来ていたホンダ勢がもっとも有力となる。ポイント的にはジャスティン・ボーグルが優勢で、次いでビンス・フリージー、カイル・カニンハムとなる。そんな中おこなわれたメインレース(15周)、450ccの時より路面は濡れ、テカるところが多い難しいコンディションとなった。
その中で飛び出したのは、ジェイムス・デコティス(ホンダ)。ガイコホンダのマット・ビシェリア、J・ボーグルと続く。1周が終わった時点ではV・フリージーがJ・ボーグルの前に出て、チャンピオン争いが白熱したものに。3周目までJ・デコティスが前を引っ張るが5周目には、1位M・ビシェリア、2位J・ボーグル、3位V・フリージーというオーダーに。次いでホンダ勢に割って入るかたちで、ジェレミー・マーティン(ヤマハ)が堅実にポジションを上げてくる。
6周目にはM・ビシェリアとJ・ボーグルのバトルが始まり、次の周にパス。ここからJ・ボーグルが快調にペースを上げ、難しいコンディションの中、危なげない走りを披露。会心の1位フィニッシュを決める。2位にはポジションを上げたJ・マーティンが。V・フリージーも3位に入り、次戦へのタイトル争いに望みを繋げた。
最終戦ラスベガスは、イーストとウエストのタイトル争いに、東西合わせてのマッチレースと、見どころがたくさん。今年の250ccは最後まで目が離せない展開だ。
順位 | ゼッケン | ライダー名 | チーム名 | メーカー | ベストタイム | |
1 | 32 | J・ボーグル | GEICO Honda | Honda | 57.052 | |
2 | 19 | J・マーティン | Yamaha, Star Racing | Yamaha | 56.745 | |
3 | 42 | V・フリージー | The Factory Metal Works | Honda | 57.428 | |
4 | 96 | M・ビシェリア | GEICO Honda | Honda | 56.497 | |
5 | 78 | M・ラモイン | JAB Motorsports | Kawasaki | 57.869 | |
6 | 30 | K・カニンハム | Smartop MotoConcepts Racing | Honda | 58.427 | |
7 | 55 | A・マーティン | CycleTrader.com | Yamaha | 57.954 | |
8 | 62 | M・オルデンバーグ | - | Honda | 58.357 | |
9 | 56 | J・デコティス | Riverside Harley Davidson | Honda | 57.042 | |
10 | 60 | J・リチャードソン | XPR Extreme Performance Racing | Honda | 59.182 |
順位 | ゼッケン | ライダー名 | メーカー | ポイント | |
1 | 32 | J・ボーグル | Honda | 166 | |
2 | 31 | M・ダバロス | Kawasaki | 149 | |
3 | 46 | A・シアンサルーロ | Kawasaki | 120 | |
4 | 4 | B・バゲット | Kawasaki | 120 | |
5 | 42 | V・フリージー | Honda | 120 | |
6 | 30 | K・カニンハム | Honda | 109 | |
7 | 78 | M・ラモイン | Kawasaki | 90 | |
8 | 56 | J・デコティス | Honda | 90 | |
9 | 52 | C・トンプソン | KTM | 89 | |
10 | 55 | A・マーティン | Yamaha | 86 |
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