掲載日:2014年03月12日 エクストリーム › モトクロス
まとめ/ダートライド編集部
ライアン・ダンジー(KTM)がようやく今シーズン発の優勝を決めた、先週のラウンド、インディアナポリス。今回のデイトナは屋外スタジアムとなるコースで、果たしてどのようなバトルが展開されただろうか。
メインレース(20周)、スタートは誰かが抜きん出てというかたちではなく、ホールショットは怪我で欠場しているチャド・リード(カワサキ)の代役になるディーン・ウィルソンが取ったに見えたが、1周目が終わった時点では、ライアン・ビロポート(カワサキ)がトップ。スタート直後の左コーナーでマイク・アレッシ(スズキ)が転倒し、これを避けたジェイムズ・スチュワート(スズキ)が僅かにマシンと接触していて、エキゾーストパイプを凹ませてしまうトラブルになり、戦線離脱。他、ケン・ロクスン(KTM)も6位と出遅れる。
この日のデイトナはトラックがかなり荒れ、レール(ワダチ)があちらこちらにできる、難しいコンディション。しかし、トップを行くR・ビロポートはアウトドアでもこういったコンディションを得意とすることから、グングン差を引き離す。後続では、4周目にD・ウィルソンとR・ダンジーのバトルが一瞬始まるが、そう簡単にはパスさせてもらえず、逆に8周目には差を開けられてしまう。D・ウィルソンのように代役的に今回出走しているマルコム・スチュワート(ホンダ)は、7周目までK・ロクスンを抑える健闘を見せ、スイッチした450ccでも良好。ところが、10周目に、M・スチュワートをパスしようとしたジャスティン・バーシア(ホンダ)と接触&転倒してしまい、これでラジエーターを破損したことで、無念のリタイア。ホンダ勢がうまく回らない。
周回を残り半分としたあたりでは、R・ビロポートがぶっちぎりで独走。後続も、D・ウィルソンとR・ダンジー、K・ロクスンが等間隔となり、バトルにならない様子だったが、残り9周目としたところで、K・ロクスンが猛チャージを始め、まずはR・ダンジーをパス。次の周からは、D・ウィルソンに襲いかかり、残り6周としたところで鮮やかにパス。この動きに乗っかるかたちで、R・ダンジーもD・ウィルソンをパスするが、トップ追撃には時遅し。最終的に1位のR・ビロポートと2位のK・ロクスンの差は13秒以上と大差になり、トップの白熱したバトルは見られなかった。これ以上、独走を許したくないKTM勢としては、不燃焼のラウンドになっただろう。
順位 | ゼッケン | ライダー名 | チーム名 | メーカー | ベストタイム | |
1 | 1 | R・ビロポート | Monster Energy Kawasaki | Kawasaki | 1:04.127 | |
2 | 94 | K・ロクスン | Red Bull KTM | KTM | 1:05.728 | |
3 | 5 | R・ダンジー | Red Bull KTM | KTM | 1:05.550 | |
4 | 20 | B・ティックル | RCH/Soaring Eagle/Suzuki | Suzuki | 1:06.190 | |
5 | 29 | A・ショート | BTO Sports | KTM | 1:06.361 | |
6 | 23 | W・ハーン | GEICO Honda | Honda | 1:06.281 | |
7 | 15 | D・ウィルソン | Discount Tire Racing | Kawasaki | 1:05.378 | |
8 | 44 | M・ゴーキー | BTO Sports | KTM | 1:07.001 | |
9 | 10 | J・ブレイトン | Toyota/Yamaha/Nfab/JGRMXteam | Yamaha | 1:06.651 | |
10 | 33 | J・グラント | Toyota/Yamaha/Nfab/JGRMXteam | Yamaha | 1:06.918 |
順位 | ゼッケン | ライダー名 | メーカー | ポイント | |
1 | 1 | R・ビロポート | Kawasaki | 209 | |
2 | 5 | R・ダンジー | KTM | 181 | |
3 | 94 | K・ロクスン | KTM | 180 | |
4 | 7 | J・スチュワート | Suzuki | 157 | |
5 | 10 | J・ブレイトン | Yamaha | 155 | |
6 | 29 | A・ショート | KTM | 125 | |
7 | 51 | J・バーシア | Honda | 118 | |
8 | 22 | C・リード | Kawasaki | 111 | |
9 | 20 | B・ティックル | Suzuki | 111 | |
10 | 23 | W・ハーン | Honda | 108 |
ウエストと違い、プロサーキット勢の躍進が目立つシーズンだが、コースが荒れた今回のデイトナラウンドはどのような展開が見られただろうか。
メインレース(15周)、250ccも抜群に前に出たライダーがいる、というわけではなく、僅差でマーティン・ダバロスがホールショット。僚友のアダム・シアンサルーロも続くが、この日、光ったのはブレイク・バゲット。スルスルっと前に出てきて、あっと言う間にトップ集団に。1周目が終わった時点では、M・ダバロス、B・バゲット、A・シアンサルーロ、というオーダーになった。このTOP3に唯一喰らいついたのが、ガイコ・ホンダのブレイク・ウォートン。必死に前を狙うが、荒れたトラックでなかなか差が詰まらない。
今回のデイトナ250ccイーストラウンドは、結局、この4人のTOP集団に終始してしまい、6周目にA・シアンサルーロがM・ダバロスをパスして2位に出てからも、B・バゲットは独走状態。順位に大きな変動ないまま15周を消化。B・バゲットが嬉しい今シーズン初優勝を飾った。プロサーキット勢がイーストラウンドは圧倒的に強い。
順位 | ゼッケン | ライダー名 | チーム名 | メーカー | ベストタイム | |
1 | 4 | B・バゲット | Monster Energy/Pro Circuit/Kawasaki | Kawasaki | 1:04.202 | |
2 | 46 | A・シアンサルーロ | Monster Energy/Pro Circuit/Kawasaki | Kawasaki | 1:04.894 | |
3 | 31 | M・ダバロス | Monster Energy/Pro Circuit/Kawasaki | Kawasaki | 1:05.352 | |
4 | 36 | B・ウォートン | GEICO Honda | Honda | 1:05.493 | |
5 | 32 | J・ボーグル | GEICO Honda | Honda | 1:05.846 | |
6 | 19 | J・マーティン | Yamaha, Star Racing | Yamaha | 1:07.237 | |
7 | 96 | M・ビシェリア | GEICO Honda | Honda | 1:07.467 | |
8 | 42 | V・フリージー | The Factory Metal Works | Honda | 1:08.299 | |
9 | 30 | K・カニンハム | Smartop MotoConcepts RAcing | Honda | 1:07.915 | |
10 | 78 | M・ラモイン | JAB Motorpsorts | Kawasaki | 53.388 |
順位 | ゼッケン | ライダー名 | メーカー | ポイント | |
1 | 46 | A・シアンサルーロ | Kawasaki | 94 | |
2 | 31 | M・ダバロス | Kawasaki | 87 | |
3 | 4 | B・バゲット | Kawasaki | 79 | |
4 | 32 | J・ボーグル | Honda | 72 | |
5 | 42 | V・フリージー | Honda | 61 | |
6 | 36 | B・ウォートン | Honda | 51 | |
7 | 52 | C・トンプソン | KTM | 48 | |
8 | 30 | K・カニンハム | Honda | 45 | |
9 | 56 | J・デコティス | Honda | 43 | |
10 | 78 | M・ラモイン | Kawasaki | 37 |