掲載日:2014年03月19日 エクストリーム › モトクロス
まとめ/ダートライド編集部
シーズン折り返しというデイトナを終了し、オフ中に蓄えていたものが切れる頃という、シーズン後半戦。どのライダーが調子を維持しながら奮闘を見せるだろうか。
そこで迎えたデトロイト。コースレイアウトは一部が観客席に食い込む、何回か見られたレイアウト。全長が伸びることになり、ライダーにとってはタフなラウンドに。迎えたメインレース(20周)、相変わらず何人かのライダーが欠場した状態だが、ポイントランキング上位はグリッドに並ぶ。そのレース、ホールショットは250cc ウエストから代役出場しているコール・シーリー(ホンダ)。続いて、やはり代役になるディーン・ウィルソン(カワサキ)。後は、ジェイムズ・スチュワート(スズキ)、ライアン・ビロポート(カワサキ)、ライアン・ダンジー(KTM)とさすがの顔ぶれが揃った。レース開始早々にまだ集団の状態で、J・スチュワートがC・シーリーをプッシュ。早い段階でトップに踊り出る。
代って、3周目の時点で、ポイントランキングが気になるケン・ロクスン(KTM)がリアブレーキのトラブルでピットイン。重要なポイントを逃してしまうことに。4周目には、今度は2位に下がったC・シーリーをR・ビロポートが攻略しようとする。前を行くJ・スチュワートがクリアラップになっているので、早目に追いかけたいところ。後ろでは、R・ダンジーがD・ウィルソンとバトルを開始して、クリアパス。5周目にはR・ビロポートがC・シーリーをパスし、今からならまだJ・スチュワートを追える距離に。ところがこの日のJ・スチュワートは抜群の快走を見せ、10周目には早くも周回遅れを出し、またR・ビロポートとの差を6秒以上に広げる。
抜かれながらも奮闘していたC・シーリーは、ホンダをポディウムに上げたいところだが、9周目にファイナルのコーナーでスリップダウンし、一瞬の隙をついてR・ダンジーにパスされる。残り5周としたところでは、運悪くアンドルー・ショート(KTM)と接触転倒し、大きく順位を落としてしまった。レースは最終的に、R・ビロポートがJ・スチュワートとの間隔を3秒までに詰めるがパスするまでには至らず、J・スチュワートが今期2回目の優勝。トラブルやミスがなければ勝てる健在ぶりを、見事アピールした。
順位 | ゼッケン | ライダー名 | チーム名 | メーカー | ベストタイム | |
1 | 7 | J・スチュワート | Suzuki, Yoshimura | Suzuki | 55.679 | |
2 | 1 | R・ビロポート | Monster Energy Kawasaki | Kawasaki | 55.979 | |
3 | 5 | R・ダンジー | Red Bull KTM | KTM | 56.317 | |
4 | 29 | A・ショート | BTO Sports | KTM | 56.802 | |
5 | 51 | J・バーシア | Team Honda Muscle Milk | Honda | 56.682 | |
6 | 20 | B・ティックル | RCH/Soaring Eagle/Suzuki | Suzuki | 56.406 | |
7 | 40 | W・ペイック | Motosport.com/Fly Racing | Suzuki | 56.906 | |
8 | 75 | J・ヒル | RCH/Soaring Eagle/Suzuki | Suzuki | 56.825 | |
9 | 10 | J・ブレイトン | Toyota/Yamaha/Nfab/JGRMXteam | Yamaha | 57.238 | |
10 | 33 | J・グラント | Toyota/Yamaha/Nfab/JGRMXteam | Yamaha | 57.410 |
順位 | ゼッケン | ライダー名 | メーカー | ポイント | |
1 | 1 | R・ビロポート | Kawasaki | 231 | |
2 | 5 | R・ダンジー | KTM | 201 | |
3 | 7 | J・スチュワート | Suzuki | 182 | |
4 | 94 | K・ロクスン | KTM | 181 | |
5 | 10 | J・ブレイトン | Yamaha | 167 | |
6 | 29 | A・ショート | KTM | 143 | |
7 | 51 | J・バーシア | Honda | 134 | |
8 | 20 | B・ティックル | Suzuki | 126 | |
9 | 23 | W・ハーン | Honda | 115 | |
10 | 22 | C・リード | Kawasaki | 111 |
250ccのイーストラウンドはプロサーキット・カワサキ勢がとにかく強いが、対抗するホンダ勢はそろそろ奮闘を見せたいところ。その心意気が出たのか、メインレース(15周)でホールショットこそマーティン・ダバロス(カワサキ)が取ったが、続いてアダム・シアンサルーロ(カワサキ)、ギャビン・フェイス(ホンダ)、ジェームス・デコティス(ホンダ)、ジャスティン・ボーグル(ホンダ)と続いた。
1周目が終了した時点では、J・ボーグルが3位にアップし、後ろに続くホンダ勢と共にトップ追走を始める。ホンダにはラッキー、カワサキにはアンラッキーだったのは、M・ダバロスの転倒が2度もあり大きく順位を落としたこと。どちらも小さなミスだが、スーパークロスのコースがどれだけギリギリで走らなければならないか、その一面が見えた転倒だった。これにより、A・シアンサルーロがトップに出るが、この日のJ・ボーグルと2人がかなり速い。あっという間に後続を引き離しながら、タイム差1秒僅かという接戦で、トップ争いはこの2人で完全に15周が展開される。
後続では、スタートで出遅れたブレイク・バゲット(カワサキ)が着々と順位を上げていて、残り4周としたところではホンダ同士の争いにうまく絡み、一気に3位にランクアップする。しかし、追撃はここまで。トップ2があまりに速く、圧倒的なタイム差を持ってハイレベルの戦いを続けたA・シアンサルーロとJ・ボーグルがトップ2でフィニッシュした。どのライダーも、ミスがなければかなり速い一面が多く見られたが、A・シアンサルーロとJ・ボーグルの精神的タフさが際立った1戦でもあった。
順位 | ゼッケン | ライダー名 | チーム名 | メーカー | ベストタイム | |
1 | 46 | A・シアンサルーロ | Monster Energy/Pro Circuit/Kawasaki | Kawasaki | 56.830 | |
2 | 32 | J・ボーグル | GEICO Honda | Honda | 56.775 | |
3 | 44 | B・バゲット | Monster Energy/Pro Circuit/Kawasaki | Kawasaki | 57.052 | |
4 | 30 | K・カニンハム | Smartop MotoConcepts RAcing | Honda | 57.545 | |
5 | 78 | M・ラモイン | JAB Motorpsorts | Kawasaki | 58.007 | |
6 | 31 | M・ダバロス | Monster Energy/Pro Circuit/Kawasaki | Kawasaki | 56.312 | |
7 | 42 | V・フリージー | The Factory Metal Works | Honda | 58.282 | |
8 | 19 | J・マーティン | Yamaha, Star Racing | Yamaha | 58.512 | |
9 | 55 | A・マーティン | CycleTrader.com | Rock River YAMAHA | Yamaha | 58.910 | |
10 | 56 | J・デコティス | Riverside Harley Davidson | Honda | 57.872 |
順位 | ゼッケン | ライダー名 | メーカー | ポイント | |
1 | 46 | A・シアンサルーロ | Kawasaki | 119 | |
2 | 31 | M・ダバロス | Kawasaki | 102 | |
3 | 4 | B・バゲット | Kawasaki | 99 | |
4 | 32 | J・ボーグル | Honda | 94 | |
5 | 42 | V・フリージー | Honda | 75 | |
6 | 30 | K・カニンハム | Honda | 63 | |
7 | 52 | C・トンプソン | KTM | 58 | |
8 | 56 | J・デコティス | Honda | 54 | |
9 | 78 | M・ラモイン | Kawasaki | 53 | |
10 | 36 | B・ウォートン | Honda | 51 |