
掲載日:2014年01月22日 エクストリーム › モトクロス
まとめ/ダートライド編集部
前戦、フェニックスではヤマハのジャスティン・ブレイトンが快走し、表彰台も2位に着けるという好成績を収め、年間タイトルを狙いたいライアン・ビロポート(カワサキ)にとっては、なかなか思い通りのシーズンになっていない様子。開幕で優勝の快挙を上げたケン・ロクスン(KTM)も、フェニックスはいまいち振るわなかったが、このまま黙っているはずもない。期待の高まるアナハイム2となった。
メインレース(20周)、スタートはR・ビロポートと共に年間タイトルを争うライアン・ダンジー(KTM)が飛び出し、続いてそろそろベテランになるニック・ウェイ(カワサキ)。その後に優勝候補の、R・ビロポート、ジェイムズ・スチュワート(スズキ)、K・ロクスンと、手堅い体制となる。しかし、この日はJ・スチュワートが速い。1ラップが終了する時点では2位に着け、トップをさっそく射程圏内に収める。
2周目に入ってまだ先頭集団がひとかたまりの段階で、ルーキーのK・ロクスンがやはり黙っていない。J・スチュワートとR・ビロポート、K・ロクスンがかなり接近した状態で、前を行くR・ビロポートに猛チャージ。同じトレーナーを雇うふたりのバトルでK・ロクスンがイン側からクリーンにR・ビロポートをかわし3位に浮上。表彰台圏内へと攻めて来た。
トップのR・ダンジーから後ろ6人ぐらいまでがあまり離れないままの進行の中、7周目にまさかのハプニング。快走してまだバックマーカー(周回遅れ)がいないこの時点で、突如、R・ダンジーが右コーナーで大きくスリップダウン。順位を大きく落としてしまう。これで、トップ集団は、J・スチュワート、K・ロクスン、R・ビロポート、チャド・リード(カワサキ)、J・ブレイトンとなる。
この日のアナハイムは第1グループのパックが等間隔で接近していて、10周目にはR・ビロポートがK・ロクスンを抜き返す。その勢いで、残りを7周としたところでR・ビロポートは前を行くJ・スチュワートに襲いかかるが、まさかの自滅。好位置に着けていたのに、自分からポジションを落としてしまう。
そして、この日、真のスターとなったのは、虎視眈々と前を覗っていたC・リード。残り5周の時点で、他のライダーと違うラインとアプローチでK・ロクスンをパス。次の周でも同じセクションで前を行くJ・スチュワートとの差を詰め、残り3周でとうとうJ・スチュワートもパス。ここから猛スパートをかけて、最後まで順位を守りきり、悲願の優勝を決める。抜かれたJ・スチュワートもプッシュするがあと少し及ばずで、K・ロクスンを従えてのフィニッシュ。「これぞスーパークロス」の激闘が楽しめた最高の1戦となった。
順位 | ゼッケン | ライダー名 | チーム名 | メーカー | ベストタイム | |
1 | 22 | C・リード | Discount Tire Racing | Kawasaki | 51.882 | |
2 | 7 | J・スチュワート | Yoshimura Suzuki | Suzuki | 52.183 | |
3 | 94 | K・ロクスン | Red Bull KTM | KTM | 52.096 | |
4 | 10 | J・ブレイトン | Toyota/Yamaha/Nfab/JGRMXteam | Yamaha | 52.597 | |
5 | 1 | R・ビロポート | Monster Energy Kawasaki | Kawasaki | 52.330 | |
6 | 5 | R・ダンジー | Red Bull KTM | KTM | 52.038 | |
7 | 40 | W・ペイック | Motosport.com | Suzuki | 53.279 | |
8 | 75 | J・ヒル | RCH/Soaring Eagle/Suzuki | Suzuki | 53.295 | |
9 | 29 | A・ショート | BTO Sports | KTM | 53.218 | |
10 | 12 | J・ワイマー | Monster Energy Kawasaki | Kawasaki | 52.996 |
順位 | ゼッケン | ライダー名 | メーカー | ポイント | |
1 | 94 | K・ロクスン | KTM | 60 | |
2 | 1 | R・ビロポート | Kawasaki | 59 | |
3 | 22 | C・リード | Kawasaki | 57 | |
4 | 5 | R・ダンジー | KTM | 57 | |
5 | 10 | J・ブレイトン | Yamaha | 55 | |
6 | 7 | J・スチュワート | Suzuki | 44 | |
7 | 51 | J・バーシア | Honda | 42 | |
8 | 29 | A・ショート | KTM | 38 | |
9 | 23 | W・ハーン | Honda | 30 | |
10 | 20 | B・ティックル | Suzuki | 26 |
3戦目となった250ccクラス ウエストは、結論から言うと今年の手堅いトップ層が見えてきたレースとなった。
メインレース(15周)、ホールショットを獲ったのは何としても表彰台センターに立ちたいコール・シーリー(ホンダ)。レース運びとしては幸先良いスタートだ。逆に早々に転倒してしまったのが、対ホンダの構図に入ってくるカワサキのジャスティン・ヒル。今シーズンの両局を表すかのようなシーンだ。
この1周目を2位で戻ってきたのは、好調のクーパー・ウェブ(ヤマハ)。続いて、ディーン・ウィルソン(カワサキ)、マルコム・スチュワート(ホンダ)、ジェイソン・アンダーソン(KTM)、ディーン・フェリス(KTM)。ところが、D・ウィルソンが4周目にフロントを滑らせタフブロックに接触転倒。プロサーキット・カワサキは今シーズン、どうも歯車が合わない。
レースは中盤に入り、C・ウェブの健闘が目立ち、J・アンダーソンとのバトルでパスされるも、スーパークロスプロデビューシーズンとしては満足いくものだろう。この日の250ccクラス ウエストは、後続では少し動きがあったものの、トップをいくC・シーリーが快走でぶっちぎりのため、上位陣を含めた盛り上がりはあまりなく、ラップ数が少ないというのもあり、終始C・シーリーがレースをコントロールし、そのままフィニッシュ。J・アンダーソン、C・ウェブが2位、3位と入るが、J・アンダーソンが赤旗無視のペナルティでランキングダウン。最終リザルトでは、3位にM・スチュワートが入った。
今回のレースで見えてきたのが、前を行かせると手がつけられないC・シーリーの定評の強さと、今年波に乗っているJ・アンダーソンのタフさ。そして、早くも今後が楽しみなC・ウェブと、この辺りがトップ3のバトルを見せてくれそうだ。250ccクラスはラウンドが少ないが、その中でどのような好闘が繰り広げられるだろうか。
順位 | ゼッケン | ライダー名 | チーム名 | メーカー | ベストタイム | |
1 | 21 | C・シーリー | Troy Lee Design/Lucas Oil/Honda | Honda | 51.515 | |
2 | 37 | C・ウェブ | MyPlash/Metal Mulisha/Star Racing Yamaha | Yamaha | 51.934 | |
3 | 34 | M・スチュワート | Troy Lee Design/Lucas Oil/Honda | Honda | 53.151 | |
4 | 17 | J・アンダーソン | Rockstar Energy Racing KTM | KTM | 51.656 | |
5 | 35 | J・ヒル | Monster Energy/Pro Circuit/Kawasaki | Kawasaki | 53.010 | |
6 | 87 | S・マケラス | Troy Lee Designs Mav Tv Honda | Honda | 53.251 | |
7 | 15 | D・ウィルソン | Monster Energy/Pro Circuit/Kawasaki | Kawasaki | 52.023 | |
8 | 16 | Z・オズボーン | GEICO Honda | Honda | 52.826 | |
9 | 89 | M・リーブ | Rocket Exhaust | Honda | 54.147 | |
10 | 50 | J・ネルソン | Troy Lee Design/Lucas Oil/Honda | Honda | 54.558 |
順位 | ゼッケン | ライダー名 | メーカー | ポイント | |
1 | 21 | C・シーリー | Honda | 69 | |
2 | 17 | J・アンダーソン | KTM | 68 | |
3 | 37 | C・ウェブ | Yamaha | 53 | |
4 | 16 | Z・オズボーン | Honda | 53 | |
5 | 15 | D・ウィルソン | Kawasaki | 50 | |
6 | 34 | M・スチュワート | Honda | 49 | |
7 | 35 | J・ヒル | Kawasaki | 44 | |
8 | 50 | J・ネルソン | Honda | 35 | |
9 | 111 | D・フェリス | KTM | 31 | |
10 | 87 | S・マケラス | Honda | 29 |
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