
掲載日:2014年01月08日 エクストリーム › モトクロス
まとめ/ダートライド編集部
いよいよ開幕した2014年のAMAスーパークロス。各チームの体制などは既にお知らせしているが、昨年のポディウム登壇ライダーが数人負傷している代わりに、250ccクラスからステップアップしたライダーもいて、毎年の事ながら楽しめそうなシーズンとなっている。
注目のメインレース(20周)、まずトップで飛び出しのは優勝筆頭候補のライアン・ビロポート(カワサキ)。これに続いたのが、今年から450ccクラスにステップアップしたケン・ロクスン(KTM)。マシンをカワサキにスイッチしたチャド・リードも好調で、1周目にポジションを3位にまで上げてきた。
C・リードにかわされたものの、ジョシュ・グラント(ヤマハ)も昨年のAMAモトクロス(アウトドア)の好調を継続して4位のポジション。しかし、優勝候補のライアン・ダンジー(KTM)とジェイムズ・スチュワート(スズキ)が指をくわえているわけもなく、6周目にJ・グラントをパス。それぞれポディウムを目指し前を狙う。
ホンダ勢ではステップアップ組みで注目されていたイーライ・トマックがレース序盤に転倒で戦線離脱。昨年に続き450ccに乗るジャスティン・バーシアは7周目の時点で8位と、あまり振るわない。そうしているうちにトップでは動きがあり、好調のC・リードがK・ロクスンに9周目に接近。サイド・バイ・サイドが繰り広げられるかと思った直後、なんとトップを走るR・ビロポートが左コーナーで転倒。クラッチが切れていたので復帰は早かったが、5位にまでポジションを落とす。この間にK・ロクスン、C・リードが1位、2位に進み10周目には、R・ダンジー、J・スチュワートとまとめて4人がトップ集団として間が詰まる。
その中でK・ロクスン以外で順位の入れ替わりが何度かあり、残り5周の時点でいよいよJ・スチュワートがK・ロクスンに迫る。先輩の貫禄を見せようと、猛チャージでフープスに並ぼうとしたJ・スチュワートを、しかし不運が襲う。一瞬リアタイヤが流れた直後、コントロールを一気に失ったマシンが暴れ大きくクラッシュ。寸前でトップに立ちそうだったJ・スチュワートはここでリタイアとなってしまった。その後、ペースが上がらないC・リードをR・ダンジーがかわし、この順位でフィニッシュ。K・ロクスンが開幕で450ccルーキー優勝を果たすとともに、KTMにとっては1-2という幸先良いスタートとなった。
順位 | ゼッケン | ライダー名 | チーム名 | メーカー | ベストタイム | |
1 | 94 | K・ロクスン | Red Bull KTM | KTM | 58.464 | |
2 | 5 | R・ダンジー | Red Bull KTM | KTM | 58.490 | |
3 | 22 | C・リード | Discount Tire Racing | Kawasaki | 58.684 | |
4 | 1 | R・ビロポート | Monster Energy Kawasaki | Kawasaki | 58.342 | |
5 | 51 | J・バーシア | Team Honda Muscle Milk | Honda | 58.506 | |
6 | 10 | J・ブレイトン | Toyota/Yamaha/Nfab/JGRMXteam | Yamaha | 58.995 | |
7 | 33 | J・グラント | Toyota/Yamaha/Nfab/JGRMXteam | Yamaha | 58.848 | |
8 | 20 | B・ティックル | RCH/Soaring Eagle/Suzuki | Suzuki | 59.458 | |
9 | 29 | A・ショート | BTO Sports | KTM | 1:00.002 | |
10 | 12 | J・ワイマー | Monster Energy Kawasaki | Kawasaki | 1:00.213 |
順位 | ゼッケン | ライダー名 | メーカー | ポイント | |
1 | 94 | K・ロクスン | KTM | 25 | |
2 | 5 | R・ダンジー | KTM | 22 | |
3 | 22 | C・リード | Kawasaki | 20 | |
4 | 1 | R・ビロポート | Kawasaki | 18 | |
5 | 51 | J・バーシア | Honda | 16 | |
6 | 10 | J・ブレイトン | Yamaha | 15 | |
7 | 33 | J・グラント | Yamaha | 14 | |
8 | 20 | B・ティックル | Suzuki | 13 | |
9 | 29 | A・ショート | KTM | 12 | |
10 | 12 | J・ワイマー | Kawasaki | 11 |
イーライ・トマックやケン・ロクスンが450ccにステップアップした事で昨年と上位陣の顔ぶれが変わった250ccクラス。つまり、今までランキング的にあと少し、といったライダーがポディウム登壇やシーズン優勝をするチャンスが舞い込んできた、という事だ。
そんな2014年の250ccクラスメインレース(15周)。トップで飛び出しのは、マシンがスズキからKTMにスイッチしたジェイソン・アンダーソン。注目されているディーン・フェリス(KTM)とクーパー・ウェブ(ヤマハ)は1周目、並んで7位・8位に着ける。J・アンダーソンはホールショットこそ獲ったものの、2位のコール・シーリー(ホンダ)は昨年の好調ぶりを引き継ぎ、3周目には早くもJ・アンダーソンに猛接近。4周目にはトップに踊り出る。3位にはディーン・ウィルソン(カワサキ)が着けるが、トップ2がかなり先行するかたちになり、むしろD・ウィルソンは後続とのバトルに飲み込まれる展開に。
8周目に入るとD・ウィルソンとザック・オズボーン(ホンダ)のバトルが激化し、両者はコーナーの度に順位を入れ替えるという、開幕から熱い展開になる。D・ウィルソンとZ・オズボーンがバトルでラップが上がらない結果、トップのC・シーリーとJ・アンダーソンとのタイム差は僅か1秒強なのに、D・ウィルソンたちはそこから遅れる事12秒程の差がつく。これで完全にトップ争いはC・シーリーとJ・アンダーソンに絞られる。
ところが、残り4周というところでバックマーカー(周回遅れ)が多くなり、トップの2人はパスに手間取る。これを見逃さなかったのが真後ろに着けていたJ・アンダーソン。ファイナルラップのゴールライン2つ手前のコーナーで、あわやクラッシュとも言える強烈なインへの切れ込みとボディアタックでC・シーリーをパス。そのまま僅差でゴールラインを抜け、劇的な優勝を飾った。250ccクラスは登竜門的な意味合いもあるので、今回の猛チャージは充分に許容される範囲で、早くも2014年シーズンの激闘を予想させるものになった。
順位 | ゼッケン | ライダー名 | チーム名 | メーカー | ベストタイム | |
1 | 17 | J・アンダーソン | Rockstar Energy Racing KTM | KTM | 58.693 | |
2 | 21 | C・シーリー | Troy Lee Design/Lucas Oil/Honda | Honda | 58.418 | |
3 | 16 | Z・オズボーン | GEICO Honda | Honda | 59.329 | |
4 | 15 | D・ウィルソン | Monster Energy/Pro Circuit/Kawasaki | Kawasaki | 59.305 | |
5 | 37 | C・ウェブ | MyPlash/Metal Mulisha/Star Racing Yamaha | Yamaha | 59.344 | |
6 | 35 | J・ヒル | Monster Energy/Pro Circuit/Kawasaki | Kawasaki | 59.403 | |
7 | 45 | D・デュラハム | Monster Energy/Pro Circuit/Kawasaki | Kawasaki | 59.403 | |
8 | 34 | M・スチュワート | Troy Lee Design/Lucas Oil/Honda | Honda | 59.296 | |
9 | 50 | J・ネルソン | Troy Lee Design/Lucas Oil/Honda | Honda | 1:00.215 | |
10 | 76 | A・ポリテリ | Barrett Heritage Racing | Yamaha | 1:01.322 |
順位 | ゼッケン | ライダー名 | メーカー | ポイント | |
1 | 17 | J・アンダーソン | KTM | 25 | |
2 | 21 | C・シーリー | Honda | 22 | |
3 | 16 | Z・オズボーン | Honda | 20 | |
4 | 15 | D・ウィルソン | Kawasaki | 18 | |
5 | 37 | C・ウェブ | Yamaha | 16 | |
6 | 35 | J・ヒル | Kawasaki | 15 | |
7 | 45 | D・デュラハム | Kawasaki | 14 | |
8 | 34 | M・スチュワート | Honda | 13 | |
9 | 50 | J・ネルソン | Honda | 12 | |
10 | 76 | A・ポリテリ | Yamaha | 11 |
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