掲載日:2010年02月08日 バイク用品インプレッション
伝説的なヘルメットブランドBELL。説明不要という読者も多いと思うが、BELLは1954年にROY RICHTER氏によって設立された名門ヘルメットメーカーで、グランプリシーンの主役たる数多くの名ライダーや名ドライバーから愛用されたトップブランドとして知られている。また、ジェットヘルメットやフルフェイスヘルメットを世界で最初に開発したのもBELLであり、今日の近代的なヘルメットの基礎を築いたメーカーとしても有名だ。
今回ご紹介するのは、そのBELLからリリースされた最新作M5XJ INDYである。往年のBELLをご存知の方からすれば、M5XJ INDYのようなシャープなデザインはやや違和感があるのかもしれないが、あの伝統的なスタイルを受け継いだM3Jも同時にリリースされているのでご安心を。さてM5XJ INDYだが、こちらはBELLが高性能なスポーツバイク向けに開発したジャパン・スペシャルだ。高い剛性と空力特性を追求した帽体に高効率のベンチレーションシステムと高品質なシールドを搭載。さらに、美しいグラフィックや高い質感、ファンを喜ばせる心憎いまでのディティールを盛り込んだ日本仕様ハイエンドモデルとなっている。
スポーツカーのシートを思わせるなんともスポーティーな内装の中に頭を潜らせると、内装全体が頭部を均一にホールドする感覚が心地よい。BELLヘルメットの販売店には専用のフィッティングボックスが設置され、ひとつひとつオーナーにピッタリとフィットしたパッドを装着した状態で販売されるという。それだけヘルメットのホールド感にはこだわりがあるのだ。また、FRPでできた帽体の剛性も非常に高く、それは着脱時のたわみ感が少ないことからも実感できる。走り始めると頭頂部に設けられた2対のベンチレーションが効果的に機能し始め、肌触りの良い内装素材とあいまって被り心地は非常にドライで快適だ。また、シールドのヒンジや金属メッシュなど、風切音を発生しそうなパーツが比較的多いにもかかわらず、静粛性に優れているのもM5XJ INDYの特徴と言えるだろう。シールド周辺の換気性能についてはあまり積極的ではないのか、やや曇りやすく微開機構も搭載していないのが残念だが、UVカット&ハードコート仕様のシールドは精度も高く視界も良好だ。BELLというブランドに対するユーザーの期待は常に大きい。しかし、M5XJ INDYはそれに応えるだけの性能と質感を有する一品と言えるだろう。なによりも、“BELL”のロゴマーク入りヘルメットを装着して走行するだけで、ファンは至福の時を過ごせるに違いない。
表面の優美な曲線とシャープなシルエットが特徴の帽体。FRP製の最新作で剛性感が高く、程よくタイトな被り心地が実にスポーティだ。
近年の国産ヘルメットと比較するとやや地味な印象だが、前頭部&後頭部のベンチレーションは効果的。被り心地は常にドライだ。
スポーツカーのシートを思わせる赤い生地を効果的に使ったスポーティな内装。各部にあしらわれたBELLのロゴが嬉しい。
各部にはファンが喜ぶディティールが散りばめられている。特に、アイポート両サイドの縁ゴムの形状にはニヤリとするファンも多いはず。
BELLヘルメットの販売店には専用のフィッティングボックスが設置され、1個1個オーナーの頭部にフィットするパッドを装着して販売される。
高価なヘルメットを保護するBELLのロゴ入りヘルメットバッグも同梱される。これもファンにとってはたまらないサービスと言えるだろう。
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