掲載日:2015年04月17日 バイク用品インプレッション
撮影・文/野岸 泰之
愛車のエンジンをいたわり、性能を引き出すにはエンジンオイルが大切なのは、ライダーなら誰もが知るところ。バイク用品店の店頭やネットショップには、オイル性能を引き上げることを狙ったオイル添加剤が数多くひしめいている。そんな中、長年ユーザーに支持され続け、リピーターも多いのが、スーパーゾイルだ。今回紹介する「SUPER ZOIL ECO for 4cycle」は、従来の半分の量で同じ効果が得られるという、まさしくエコな商品となっている。
バイクのエンジンは高回転域まで回すことが多く、内部のパーツは思った以上に摩耗し、表面に傷がついている。特に多走行や年式の古いマシン、普段から高回転までブン回しているマシンはその傾向が強い。エンジン性能を長持ちさせ、コンディションを維持するにはエンジンの金属表面が摩擦などでダメージを受けていることが大敵となる。
スーパーゾイルはエンジン内部の摩擦熱に反応して添加剤が金属表面の凸部分に金属化合物を形成、それによって金属表面を滑らかにする成分を作り出し“傷ついた金属の表面を再生する”ものだ。金属表面をトリートメントすることで金属の表面を改質する効果がある。その結果、摩擦によるフリクションロスが減ってエンジンレスポンスが向上し、燃費もアップするという。
はたしてどれほどの効果があるのか、自前のマシンで実際に試してみることにした。テスト車両は96年式のヤマハTDM850、走行距離約5万kmの車両だ。エンジンオイル量は4Lのため、その5%にあたる200ccのスーパーゾイルECOをオイル注入口から注ぐ。エンジンを始動したところ、すぐにアイドリングでの回転数がほんの少しアップしているのを感じた。おそらくエンジン内部の摩擦抵抗が少なくなったからなのだろう、これには少し驚いた。
走り出して数キロで、やけにアクセルのピックアップが良く、いつもより吹け上がりも軽くなっているのを実感。燃費については計れなかったので向上したかは不明だが、メカノイズも若干減った気がする。古いマシンなので効き目が分かりやすかった、というのはあると思うが、正直、こんなにすぐに効果を体感できるとは思っていなかった。嘘っぽく聞こえるかもしれないが、本当の話だ。新車や新しめのマシンだとここまで実感は得られないかもしれないが、エンジン内部のパーツが滑らかに動くことで余計な摩擦が減り、コンディションを維持する効果があることは容易に想像できる。なによりも、少々くたびれたマシンが元気になる、これだけは間違いない。まさに、オイルによるチューニング、という言葉がぴったりだ。オイル添加剤に懐疑的な人も、ぜひ一度試してみることをお勧めしたい。
一見ツルツルに見えるエンジン内部の金属表面は、摩耗や傷、汚れが発生している(左)。スーパーゾイルの成分は摩擦熱で反応し、エンジンの金属表面を改質し、滑らかに再生してくれるのだ。
スーパーゾイルの使用前・後の違いを記録したダイナモのグラフ。車種はFZX750だ。ふけ上がりが良くなっているのに加え、数%の出力向上が確認できる。これは金属表面が滑らかになり、圧縮が向上した証明といえる。
従来のスーパーゾイルはオイル容量の10%を添加する指定だったが、スーパーゾイルECOは5%で同等の効果が得られるようになった。今までと同じボトルで倍使えるわけで、オイル容量4Lのマシンなら200mlでOK。
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