掲載日:2012年01月20日 バイク用品インプレッション
撮影・文/山下 剛
キャブレターやエンジンの仕組みはわかるけれど、電気のことはよくわからない……というサンデーメカニックも多いのではないだろうか。とかく鉄と油の塊と思われているオートバイだが、電気なくして走ることはできない。一部のモデルにはバッテリーレス車もあるが、現行モデルのほとんどはバッテリーを搭載しているのだから、やはり電気にも気を配りたい。
デイトナからリリースされるバッテリー回復&維持充電器は、その名のとおり弱ったバッテリーを満充電にしてくれ、さらにその状態を保ってくれる。シンプルで使いやすいのが特徴の充電器だ。
見た目も質実剛健、必要とされる仕事を的確にこなしてくれるタイプで、実際に使ってみてもその印象は変わらず、頼もしい限りだった。動作状態を示すモニター部は日本語表記でわかりやすく、スイッチ類やワニ口クリップも大型で扱いやすい。プラスは赤、マイナスは黒は当然として、「+」「-」とクリップに表記しているところも親切で、電気に詳しくないライダーでも扱いは簡単だ。無用なことを考える必要がなく、バッテリーに接続して電源を入れるだけでバッテリーコンディションを良好な状態に保ってくれる。
長期間放置したバッテリーに見られるサルフェーション(電圧降下の原因のひとつで、電解液が結晶化してしまう現象)を除去する機能もついているから、予備のバッテリーを保管しておく際にも便利だ。維持充電機能はトリクル方式で、過充電を防ぐために微弱電流にてバッテリーを維持してくれる。説明書によれば80%充電状態になってから約3時間後にトリクル充電へ切り替わる仕組みのようだ。
製造元はアルプス計器で、同社は充電器では信頼と実績あるメーカーだ。バイクもそうだが、電気機器も世界に誇れる日本の匠の技術がつめこまれた機器だから、安心と誇りを持って使えるというのもうれしい点だ。
バッテリー搭載位置に余裕のない車両への接続でも使いやすい、細身のワニ口クリップを付属する。クリップ部も大きく、かつ幅広だからバッテリーターミナルを確実にとらえることができる。
バッテリーアクセスに手間のかかるモデルの場合は、オプションの防塵キャップ付き車体配線(2625円)を使えるように、ケーブル途中にカプラーが設けられている。
日本語表記でわかりやすく、見やすい操作パネルとモニター部。操作するのは電源スイッチのみだし、バッテリー状態を示すLEDランプも一目瞭然でわかりやすい。簡素ながら実のある作りだ。
充電器本体とバッテリー接続ケーブルのみのセット内容だが、オプションには防塵キャップ付き車体配線ケーブルや電源防水ソケットなどが用意され、使い勝手をよくしてくれる。
ワニ口クリップは色分けのみならず、「+」「-」の表記がされており、電気に詳しくないライダーでも安心して使える設計。クリップ部も幅広かつ大型で、扱いやすい。
必要にして十分な機能が盛り込まれた充電器本体は、質実剛健を地で行く作り。本体上部は放熱フィンとなっているので、屋外での使用の際には注意したいところだ。
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