掲載日:2012年08月30日 押忍!競走部 › 2012 ノブアツ杯 レース情報
文・写真/淺倉 恵介 取材協力/トレックスポーツ 榛名モータースポーツランド
灼熱の榛名に集結したミニバイクレーサーは4時間耐久レースに29チーム、90分耐久レースに12チーム、と多くのエントラントを集まりました。
夏真っ盛りの8月19日。2012 Battlax 青木ノブアツ杯の番外編レース「夏耐」が開催されました。夏のレースといえばやっぱり耐久レースということで、夏耐は青木ノブアツ杯のシリーズポイントとは関係なく開催されるイベント的要素の強いレースです。戦いの舞台となるサーキットは、もちろん 榛名モータースポーツランド。ポケバイとキッズバイクで争われる90分耐久レースと、オープンクラスのミニバイクとSS125車両が参戦可能な4時間耐久レースの2レースが行われました。
迎えたレース当日、朝は若干の曇り空で雨が降ることも予想されましたが、レースがスタートする頃にはスッキリと晴れ上がり、ギラギラとした夏の太陽が顔を出しました。今シーズンの青木ノブアツ杯は、現在までのところ雨知らず。悪天候の予報が出ている時でさえ、レース当日は好天に恵まれています。まるで神様が味方してくれているようです。
お盆の期間中だというのに多くのエントリーがあり、レースはフルグリッドという大盛況ぶり。暑い夏の一日、エントラントは耐久レースを思い切りエンジョイしていました。2012 Battlax 青木ノブアツ杯、次戦は9月9日。既にエントリーは開始されていますので参戦希望の方は、お早く ハルナミニバイクwebページ まで。
01榛名のパドックは早朝から大賑わい。迫るレースのスタート時刻に向け、エントラントは皆準備にいそしんでいます。もちろん、この準備の時間も楽しいのがレースなのです。
02今回のレースも朝から働きまくっているのが、我らが大会会長青木ノブアツさん。先月末に開催された 鈴鹿8耐 では、久々の実戦ながらキレのある走りを披露してくれました。
03青木ノブアツ杯といえば恒例のメインストレート上で行われるブリーフィングです。今回は耐久レースということもあり、通常のスプリントレースとは異なるルールもあるため、ブリーフィングもいつものレースとは異なった内容でした。
04青木ノブアツ杯の耐久レースでは、グリッドは予選ではなくクジ引きで決定されます。こういった遊びの要素も、レースを面白くしてくれています。
05そしてブリーフィングの最後は、ラジオ体操で決まりです。身体をほぐしておけば、万が一転倒したときもケガが小さく済むことが多いですし、なにょり榛名の自然の中での運動はとても気持ちが良いものなのです。エントラントはもちろん、サーキットに居合わせた人、皆が進んで体操に参加しています。
06まずは90分耐久レースがスタート。参加車両はKids50/70,74daijiro、ポケットバイクで、全10チームがエントリー。もちろんスタートはル・マン式です
07大人も子供も本気になって競い合えるのがキッズクラスの良いところです。遊びだからこそムキになった方が楽しい、本気で取り組んでのめり込むほど楽しくなるものです。
08耐久レースですからライダー交代があります。ペアライダーがピットに帰ってくるのを待つ間、革ツナギを着込んでいるのはちょっとした苦行です。ですが、ライダー交代は耐久レースのキーポイント。素早いライダー交代のためには、我慢して待つしかありません。
09この日の榛名は、天候に恵まれたおかげでかなりの暑さ。応援しているだけでも汗だくです。皆、思い思いの暑さ対策をしているようでした。
1090分を走りきり、トップでチェッカーを受けたのは74daijiroクラスの「恵斗&美舞」ペアでした
11ゼッケン26恵斗&美舞ペアは、後続を8周突き放すという盤石の勝利。将来有望なキッズレーサーです。
1274daijiroクラス、総合順位、ともに2位となったゼッケン27 ハルナレーシング+エゴキッズの横尾桂淘、関本治紀ペア。転倒で一時戦列を離れたものの、頑張りを見せてレースに復帰。見事に2位を獲得しました。
13KIds50/70クラスで優勝を果たしたのは、ゼッケン77 Aoki Trek Sports Club77の、TetsuyaとShinyaの二人。追いすがる大人達を振り切ってのトップ獲得です。
14ゼッケン74 チームJAMレーシングからエントリーのミセ選手、マスター選手がKids50/70クラスで2位に入賞。大人の意地を見せつけてくれました。
15Kids50/70クラスで3位に入賞したのはAoki Trek Sports Clubのタイチ&タイチシニアのペアでした。
16cap">おおっと!この革ツナギは青木さん!? どうも走りが違います。実は、90分耐久レースには吉本興行所属の若手芸人さんが2チーム飛び入り参加。青木さんのワークス仕様のツナギをレンタルなんて、実に贅沢な話です。
17この日レースに参加した芸人さんは「オオカミ少年」「アジアントール」「ポークソテー」「ラフレクラン」「クリーーンアップOGURA」の方々。FMぐんまのオオカミ少年さんの番組に、青木さんが出演したのが縁だそうです。皆さんバイク経験は殆どないそうですが、レースの感想をうかがったところ「サイコーに楽しかったですっ!」と。
18芸人の皆さんは、表彰式のシャンパンファイトで自らシャンパンを浴びにいく芸人根性を披露。会場を大いに盛り上げてくれました。継続参戦を期待したいですね。
1974daijiroクラスの表彰式。エントリーは2チームだけでしたが、この2チームが総合順位でも1位2位を獲得しました。
20Kids50/70クラスの表彰式。夏のお祭りレースらしく、副賞には花火が用意されていました。
21お昼休みにも何かしら楽しみが用意されているのが青木ノブアツ杯。今回は、群馬のアプリリアディーラーである ブルドッカータゴス が、今年の鈴鹿8耐で使用したレーサーを持ち込み、タイヤ交換体験を開催。多くの人を楽しませていました。
22お昼休みを終えると、いよいよメインレースの4時間耐久レースがスタートです。このレースは青木ノブアツ杯レギュレーションでのオープンA、オープンB、SS125の3カテゴリーの混走で行われました。出走台数はフルグリッド29台と大盛況です。
23ホールショットを獲得したのは、1番グリッドのゼッケン84でしたが、即座にゼッケン4がトップに躍り出ます。
24レース序盤は目まぐるしい展開。ゼッケン4がトップに立ったのもつかの間、ゼッケン1が追い上げトップを奪い取り、レースをリードします。
25一時はトップに立ち、その後も好ポジションをキープしていたゼッケン4ですが、トラブルでマシンがストップ。ここで、順位を落としてしまいます。
26長丁場ですからアクシデントも少なからず発生します。転倒してしまったゼッケン2ですが、この後元気にレースに復帰していいました。
27榛名モータースポーツランドは全長900mと、ミニバイクサーキットとしては余裕のあるサイズなのですが、さすがに29台が同時コースインすると、かなりの過密な状況。ですが、そのおかげで各車間が近く、いたるところでバトルが発生するという、見ていても楽しいレースになりました。
28レースが1時間を経過したころ、トップ争いを繰り広げていたのがゼッケン78、ゼッケン75の2チーム。この2チームは最後まで好バトルを見せてくれました。
29右端の見慣れない緑のフラッグ。これは、夏耐の特別ルール「50秒枠」が実施されていることを示す旗です。このフラッグが出ている間は、1周あたり50秒を切ってはいけません。50秒を切るタイムを、3回記録するとピットスルーのペナルティが課されるのです。
30「50秒枠」フラッグ掲示中に3回50秒を切ると、このようにオレンジボールフラッグが出されピットスルーペナルティが指示されます。様々なレベルのライダーが混走となるレースのため、ゲーム性を取り入れ勝負を面白くするためのレギュレーションなのです。
31ピットスルーは大きなタイムロスになります。そのため「50秒枠」フラッグ掲示中は、通常とは逆にペースダウンのサインが盛んに出されるという、珍しい光景を目にすることが出来ます。
32「50秒枠」さえなければ、当然コース上すべてが本気バトルの舞台です。前を行くライバルが隙をみせれば、すかさず飛びこむのがレースの流儀です。
33耐久レースの大きな見せ場がライダー交代です。ピット作業のタイムロスを走りで挽回するのは至難の業。効率良いライダー交代こそ耐久レースで好成績を残すポイントなのです。
34夏耐ではライダーそれぞれが自分のマシンで走ることが可能です。慣れた自分のマシンで、他人のセッティングを考えずに走れるメリットがありますが、その場合ライダー交代時にタイム計測用のトランスポンダーを次の走行車に移設する必要があり、この作業がタイムロスになります。どちらを選ぶのかも作戦のひとつです。
351台のマシンを使い回す場合だと当然、途中で燃料を給油する必要がでてきます。燃費の悪い2st車の場合、燃費計算も作戦の重要ポイントになります。
36メンバーそれぞれが自分のバイクを持ち込むばあい、チームの他のメンバーが走っている間に自分のマシンをメンテナンスすることも可能です。給油も事前に済ませておけるのです。
37ミニバイクといえど耐久レースの暑さは本物。鈴鹿8耐ばりにプールを持ち込んだチームもあり、ライダーは走行後の疲れを冷たい水に浸かって癒していました。
38真夏の耐久レースでは、ツライのはライダーだけではありません。レースの安全を守るオフィシャルの皆さんも暑さと戦っているのです。
39レース中の事故で怖いのは二次アクシデントです。レースに転倒はつきものですが、少しでも安全に、怪我なくレースを楽しめるようにとオフィシャルさんは、身を粉にして働いてくれているのです。
40バイクのレースで、走行中のライダーが得られる情報はピットサインだけです。ラップタイムや前後のライバルとのビハインド、ピットタイミングなど様々な情報がボードを介してライダーに送られるのです。
41アプリリアRS4 125のワンメイクレースに近くなっているSS125クラスですが、DUKE125も負けてはいません。持ち前の高性能なシャシーを活かし、インフィールドで速さを発揮します。
42レース終了目前で転倒。ライダーはしばらく起き上がれないようでしたが、大きな怪我はなかったようで、自ら立ち上がっていました。
43レース終盤を大きく盛り上げたのがこの2台。トップを行く75と、2位の78のバトルです。この2台、75が5周ほど多くラップしており、勝負は決まっている状態でしたが、それはそれ。ライダー同士の勝負は別のようで、レース終了までの約1時間、抜きつ抜かれつの熾烈なサイドバイサイドを見せてくれました。
44見事優勝を果たしたのはゼッケン75。チッェカーフラッグも75が先に受けていましたので、78とのタイマンバトルにも勝利したということ。ゴール後はマシン上に立ち上がり、全身で勝利の喜びを表していました。
454時間に渡るバトルを制したのはゼッケン75 山田組系 越後丸和会+ysAME+リブラ☆プロの、総長選手、クイーン選手、サトキング選手、ユカリのヒモ選手。
46惜しくも2位となったのがAoki Trek Sports Club 78のRYUYA選手と大関貴之選手のペア。榛名の強豪であるRYUYA選手の走りには、将来を期待させるものがあります。
473位に入ったのはゼッケン1 裏榛連合、おかP選手、ぐんにい選手、ピンク選手の3選手。上位3チームは全てオープンAクラスでのエントリーで、総合&クラス別ともにトップ3を獲得している。
48オープンBクラス優勝、総合でも4位という好成績を残したのはゼッケン96 ドリーム高崎+あねさん's&黒崎商店の、黒崎慎也選手、木村幸雄選手のペア。二人とも、現在では希少となったNS50Fでのエントリーだった。
49オープンBクラス優勝、総合5位はゼッケン6 ホンダドリーム高崎B'WISE RT はHRCサービスショップのトッカンBOY選手、村工房選手、杉本英明選手の3人。青木ノブアツ杯では、いつもHRCのサーキットサービスとして参加しているそうだ。
50オープンBクラス3位はゼッケン27 ゆもみちゃんレーシングパーティー。加藤大地選手、高橋隼人選手、へいすけ選手。草津温泉のキャラクター、ゆもみちゃんをペイントしたマシンで参戦。
51SS125でクラス優勝を果たしたゼッケン31 Piaggio Groupe Japan aprilia racing。同チームは、冬耐に続いての榛名の耐久レース2連覇となる。ライダーは、小倉憲二選手、河村聡巳選手、齋藤栄治選手の3人。
52SS125クラス2位入賞はゼッケン94 Tomoと不愉快な下僕たち。ライダーは下僕3号選手、下僕2号選手、Tomo選手、下僕1号選手の4人。
53SS125クラス3位入賞はゼッケン43 ブルドッカータゴス成年部のKAZ2号選手、NARU選手、ユーディー選手、ホーリー選手の4選手。ブロドッカータゴスはショップぐるみで青木ノブアツ杯に参戦しており、SS125では一大勢力としてレースを盛り上げている。
544時間耐久レース、オープンAクラスの表彰式。皆さん素晴らしい笑顔です。
554時間耐久レース、オープンBクラスの表彰式。3位入賞のゆもみちゃんレーシングパーティーのキャンギャル(?)のゆもみ娘がとってもキュートですね。
564時間耐久レース、SS125クラスの表彰式。豪華賞品とレースの余韻で、みなさんご機嫌です。
57レースが終了したら、青木ノブアツ杯恒例の大ジャンケン大会。かなりお値打ちな賞品も登場するので、是非とも参加したいイベントです。
58今回のレースでは女性だけのチームも参戦、ブルドッカータゴス女子部の皆さんです。どちらもイキイキとした笑顔がステキです。ミニバイクレースは美容にも効果があるのかもしれません?
59エントラントの皆さん、お疲れさまでした!
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!