2012 Battlax 青木ノブアツ杯 ハルナ ミニバイクレース Rd.1

掲載日:2012年03月14日 押忍!競走部2012 ノブアツ杯 レース情報    

文・写真/淺倉 恵介  取材協力/トレックスポーツ  榛名モータースポーツランド

3月に入ったというのにとても気温の低い1日でしたが、ハルナに集まったミニバイクレーサー達は寒さなんかに負けません。どのレースでも激しいバトルが繰り広げられていました。

まだ寒い3月4日 2012 Battlax 青木ノブアツ杯の
スプリントレースのシリーズがいよいよ開幕

3月4日に2012 Battlax 青木ノブアツ杯の第1戦が、ハルナモータースポーツランド で開催されました。このレースは、シーズンを通してランキングを競い合うスプリントレースの大会です。2月にお伝えした 冬耐 は単発の耐久レースイベントでしたので、いよいよ本格的なシーズン開幕を迎えたことになります。

レース当日はあいにくの曇り空。2月に行われた冬耐より寒いと感じる日でしたが、ハルナに集まったミニバイクレーサー達は元気いっぱい。寒空の下、約100人を超えるミニバイクレーサーが集結し、全11レースが開催。寒さを吹き飛ばすような、アツい戦いが繰り広げられました。

原付RIDEの押忍!競争部では年間を通じて、Battlax 青木ノブアツ杯の様子をお伝えしていく予定です。次回大会は4月29日(日)。エントリー受付開始は3月29日(木)、締切は4月22日(日)です。また、4月11日には、日曜日にお休みが取れない人向けのレース「水曜2&4」も開催予定なので、興味のある人は ハルナミニバイクのwebページ を閲覧してみてください。

フォトTOPICS(写真点数/41枚)

01第1レースは「体験」クラス。クラス名の通り、レース初心者やキッズのためのレースで、ハルナのラップタイムが60秒を切らない人が対象です。キッズライダーだけでなく大人の参加もOK。その上、レース当日はレンタル車両は無料で借りられるので、一度レースに出てみたいというベテランにもお薦めです。

02体験クラスで見事優勝を果たしたのは、山岸美舞選手。将来有望なガールズライダーです。

03第2レースは「Kids50/70+ポケバイノーマル」クラス。ポケットバイクと、排気量50ccか70ccで10インチタイヤを履くマシンで争われます。装具を含めて60kgを超えるライダーは、70ccマシンに乗ることができます。

04キッズバイクに大人が乗ると、さすがに窮屈で加速も鈍いのですが、Rの小さなコーナーが多いハルナでは十分に楽しめる性能を持っています。

05「Kids50/70+ポケバイノーマル」クラスを制したのは、ポケバイを操るトモ選手。ポールポジションから飛び出してそのまま独走、一度もトップを譲ることなくポール・トゥ・ウィンを決めました。2位を獲得したDR-Z70を駆る大人ライダーacky選手も独走でしたが、3位争いはなかなか白熱していました。

06エンジンの排気量が150cc以下であること、排気音量が99db以下であることの二つさえ守れば改造は無制限という「オープン」クラスは、Battlax 青木ノブアツ杯でも最も盛り上がっているカテゴリー。第3レースは、そのオープンクラスの登竜門である「フレッシュマンオープンB」クラス。平均ラップタイムが54秒を切っていないライダーだけが参戦できるので、本格的にミニバイクレースを始めるには最適のレースです。

07フレッシュマンオープンBは、レギュレーションのしばりが緩いのでスクーターでも参戦可能。このシグナスXは、なんと自走での参加で、レース後は保安部品を戻して、走って帰宅していました。

08優勝を果たしたのは、ゼッケン36のバーディーラッシュ選手。ポールポジションから見事なスタートを決め、危なげないレース展開でポール・トゥ・ウィンを達成。4位争いが熾烈で、見応えのあるレースでした。

09続く第4レースは、オープンクラス車両で平均ラップタイプが50秒~53秒のライダーで争われる「フレッシュマンオープン」クラス。このレースには人気お笑いコンビ、チュートリアルの福田さんが参戦。福田さんはこの日、なんと3レースにエントリー。レースを思い切り楽しんでいた様子でした。

10タイヤ一本分のギリギリのラインを使ってインを突いているのは、ポールシッターのゼッケン45豊島 怜選手。豊島選手はスタートは出遅れたものの、あっという間に順位を回復しトップを奪取すると独走。ところが、残念なことにゴールを目前にして転倒。順位を大きく落としてしまいましたが、レースを大いに盛り上げました。

11トップを独走していた豊島選手が転倒した後は、トップ3が大バトルを展開。そんな混戦をクレバーに戦い抜き、優勝を飾ったのがゼッケン22のつっつ選手、第1レースに続いてのガールズライダーの勝利でした。年齢や性別に関係なく、誰もが対等にバトルを楽しめるのがミニバイクレースの魅力のひとつです。

12第5レースは「74daijiro+ポケバイオープン」クラス。バイクもライダーもミニミニサイズですが、バトルは本気モード。速さは、大人に引けを取りません。

13キレイに仕上げられたマシンも多く、見ていて楽しいレースです。バイクからライディングギアまで、ビシッとロッシ・レプリカで決めているのはゼッケン11岡部 怜 選手。

14各レースの勝者にはウイニングランの栄誉が与えられます。日章旗を掲げ悠々とコースを回っているのは、74daijiro+ポケバイオープンを制したゼッケン3佐々木 將旭 選手。予選でもトップタイムを記録し、堂々のポールポジションを獲得。ホールショットこそ逃しましたが、1周目が終わる前にトップを奪い返し、その後は一度も首位を譲らないという、圧巻のレース運びでした。

15第6レースの「HRCトロフィー」は、HRCのレース専用車NSF100のワンメイクレース。全国各地のサーキットでシリーズ戦が開催されており、その上位ランカーには全国大会の出場権が与えられるという大規模なレースです。トップを快走するのは、ポールシッターを射止めたゼッケン75ゆういちろう選手。

16ワンメイクレースだけに、マシンの戦闘力はイコールコンディション。そのため、サーキットのいたるところで熾烈なバトルが展開されます。縁石まで使ったギリギリのコーナリングが、競り合いの激しさを物語ります。

17激戦のHRCトロフィーで勝利をもぎ取ったのはゼッケン70ナオキ選手。レース序盤から、ゼッケン75ゆういちろう選手がトップを守っていましたが、レース終盤にナオキ選手が逆転。その直後にゆういちろう選手は転倒を喫するという、劇的なレース展開でした。

18第7レースは「サイドカー」レースが開催されました。このレースで使用されるのは、ニーラーと呼ばれるレース専用のサイドカー。コーナリングスピードはかなり速いのですが、ドライバーとパッセンジャーのコンビネーションが上手くいかないと、ストレートすら走るのが困難な、ユニークな乗り物です。

19勝利を収めたのは、ゼッケン10粕谷・保田チーム。他のマシンを圧倒する、見事な速さを見せつけていました。

20第8レースは大注目のカテゴリー、4ストローク125ccマシンで争われる「SS125」クラスです。エンジン内部の改造は一切許されないため、マシンが元々もつ戦闘力が鍵になるレースといえるでしょう。参戦車両の国際色が豊かで、まるでWSBKやWSS600のようです。

21参戦車両は、現在のところアプリリアのRS4 125が最大勢力。それに各メーカーが続くのですが、ゼッケン15斎藤慎二選手は唯一のモタードマシンDトラッカー125で孤軍奮闘を見せていまいした。

22SS125の初代ウイナーに輝いたのは、ゼッケン51小室直久選手。ヤマハのYZF-R125を狩り、見事なポール・トゥ・ウィンを果たしました。トップ3台が飛び抜けた速さで後続を引き離し、レース終盤までテール・トゥ・ノーズのまま緊張感のある競り合いが続きましたが、安定してトップを守り続けた小室選手の走りが光りました。

23第9レースはオープン車両で平均ラップタイムが48~50秒のライダーで競われる「ジュニアオープン」クラスと、4ストローク150cc未満、前後17インチタイヤを履くマシンのレース「ルーキーズ150」の混走レースでした。

24ジュニアオープンクラスで勝利を飾ったのは、ゼッケン11赤見剛志選手。ネイキッドレーサーへと姿を変えたKSR110で、見事な走りを披露していました。

25ルーキーズ150クラスで優勝を果たしたのは、ゼッケン78RYUYA選手この。ルーキーズ150は、青木さんが発足した「ルーキーズ150スカラシップ」の対象レース。このレースで優秀な成績を収めたジュニアライダーに、ホンダの純レーサー「NSF250」を貸与し、ロードレースへのステップアップを援助するのです。それだけにエントリーするライダー達は、みな真剣にレースと向き合っているように感じられました。

26第10レースは、「レディース」クラス。150cc以下のマシンで争われる、女性だけのレースです。今回のエントリーは6名。このレディースクラスだけでなく、Battlax 青木ノブアツ杯には多くの女性ライダーが参加しています。それだけ、気軽に参加でき、また受け入れ態勢がしっかりしているということなのでしょう。

27レディースクラスの優勝ライダーはゼッケン55sachi選手。ラップごとに後続を3秒近く引き離す圧倒的な速さで、余裕のポール・トゥ・ウィンでした。

28最終第11レースは、Battlax 青木ノブアツ杯の最速カテゴリー「シニアオープン」クラスです。オープン車両で最速のライダー達が競い合うレースなので、レベルはかなり高く、ミニバイクとは思えないほど見応えのあるレースです。

29スタートは、後方グリッドから飛び出したゼッケン8おかP選手が、見事なホールショットを決めますが、スターティングラップが終わる前にトップが入れ替わる目まぐるしい展開。その後もトップ集団は激しい混戦となりますが、ゼッケン7モト選手が前に出ることに成功します。そのまま独走かと思いきや、2位集団から抜け出してきたのがゼッケン17吉田 翼選手。トップ争いは、この2人の戦いとなります。

30激戦を制したのは、ゼッケン17吉田 翼選手。吉田選手は、このクラスのレコードホルダーで、2月に開催された 冬耐 でも優勝を果たしている実力派ジュニアライダーです。

31レース前のミーティングでは「ルーキーズ150スカラシップ」で貸与される予定の「NSF250」が公開され、エントラントの注目を集めていました。

32ファミリーで参加しているエントラントも多く見られます。自分のレースが控えていても、お父さんは我が子の様子が気になってしかたないようです。

33レース中は驚くような速さでコースを駆け抜けるガールズライダー達ですが、バイクを降りれば皆年齢相応のあどけない笑顔を見せていました。

34ピアッジオジャパンがアプリリアのブースを出展。ニューモデルRS4 125が、SS125クラスで大人気車両となっているだけに、なかなかの力の入れ具合です。

35アプリリアのブースで発売前のニューモデルを発見。RS4 125のニューカラーで、WSBKのワークスマシンをモチーフにしたアリタリアカラー仕様車です。シングルシートカバーと、タンデムステップを外した時に使用するメクラ蓋が標準装備。発売は3月23日(水)。価格は3万円アップですが、カラーと付属品の内容を考えればお買い得といえるでしょう。

36ヤマハ車の輸入販売を行うプレストコーポレーションがYZF-R125を展示。この日開催されたSS125クラスで、1-2フィニッシュを飾ったマシンですので、会場での注目度は一気に上がっていたようでした。

37お昼休みには、ヤマハ YZF-R125とアプリリアRS4 125の試乗会が開催。多くの人が、最新125ccスポーツマシンの走りを体験していました。

38チェーンとブレーキパッドで有名なRKジャパンもブースを出展。チェーンに関する、エントラントからの質問に丁寧に答え、好評の様子でした。

39レース終了後には恒例のジャンケン大会が開催。この日も数多くの景品が用意されて、参加者を喜ばせていました。

40主催者の青木さんは、1日中大忙し。メガフォンを片手に、サーキット中を走り回っていました。

41ファンからのサインのお願いに、気軽に応える青木さん。飾らない、青木さんの人柄に惹かれ、参加者の皆さんはハルナに足を運ぶのかもしれません。

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