

掲載日:2012年05月15日 試乗インプレ・レビュー
取材・写真・文/河合宏介
カブ110(2012)は、今までの丸いデザインから、四角をベースにしたスタイリングに変更された。角を丸くしたデザインで、タフさと親しみやすさを感じる印象だ。特徴的な四角いヘッドライトと共に、メーター周りも一新。時速120キロまで刻まれたメーターは少々見栄っ張りに思えるが、それよりも、シフトインジケーターのスペースはあるのに採用されなかった点が残念だ。リアのスタイリングも変更され、テールライトとウインカーは一体感のあるデザインに仕上げられている。その姿は、かつての「カブカスタム」のようにも見えてくる。
バックミラーが横長タイプとなったことで、丸形に比べてカバー範囲が広がっているように感じた。ウインカーは前モデル同様のプッシュキャンセル式だが、ウインカーボタンがホーンボタン下にあるPCXと同様のタイプに変更されていて、コスト削減を感じる部分だ。ホーンは、原付とは思えないほど大きく太い音量。なお、これらのスイッチはそれなりの大きさがあり、厚手のグローブをしていても操作性は良好だった。
実用車らしいリアキャリアは、フルフラットを維持しつつも前モデルより少し小さくなっている。とはいえ、左右の荷かけフックなどは健在で、安定して荷物を固定することに問題はない。歴代モデルと同様、サイドスタンドとセンタースタンドの両方を装備しているのは、荷物の集配だけでなくメンテナンス時にも心強い。また、水や泥はねを防ぐレッグシールドは、つま先の部分だけ横に張り出している細かな設計だ。同じ理由からリアフェンダーの端が大きく跳ね上がっているので、この試乗では体験できなかったが、雨の日でも快適な走りができそうだ。
シート前下のカバーを開けると、携帯工具(プラスドライバーのみ)と書類入れのホルダーがある。ここからヒューズとバッテリー(密閉式のMFバッテリー)などにアクセスできる。シート下には容量4.3リットルの燃料タンク。メーターパネルにある燃料計が赤枠に入りかけたら、残量はおよそ1リットル。都市部を156キロ走って、燃費はリッターおよそ50キロ。この数値は、前モデルのカブ110と同様の結果だった。燃費を意識して運転すれば、もう少しは伸びるかもしれない。
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