ホンダ ゴリラ

掲載日:2011年04月01日 バイク購入ガイド        件のユーザーレビュー

文/杉山 研二

ホンダ ゴリラの画像
HONDA GORILLA

9Lタンクを装備した
モンキーの兄弟車

1978年にモンキーの派生モデルとして登場したレジャーバイクがゴリラです。ハンドルはモンキーの折り畳み式に対し一般的な固定式となり、ハンドル幅も広くなりました。シートも座り心地の良いしっかりとしたものとなり、小柄な車体ながらゆったりしたライディングポジションが得られます。燃料タンク容量はモンキーより4Lも多い9Lとし、遠乗りもできるようになっています。またリアの大型キャリアだけでなく、前期モデルではフロントにもヘッドライト上にキャリアを装備していますので、車体前後に荷物や遊び道具を積んで出掛けることも可能。モンキーのように、クルマなどに積載して運ぶのでははなく、目的地まで自走し、行った先で第二の目的を楽しむような使い方まで強く意識した作りとなっています。

エンジンは50ccの空冷単気筒、変速ギヤはマニュアルクラッチの4段です。当初、最高出力は2.6PSでしたが、1985年モデルではエンジン内部を大幅に変更し、3.1PSにパワーアップ。燃費もそれまでの70km/Lから90km/L(30km/h定地走行テスト値)へと向上しました。そしてゴリラは、1988年モデルを最後に一度生産を終了します。

アウトドアブームを背景に、ゴリラが再び発売となったのは1998年です。この再販モデルでは電装が12Vとなり、MFバッテリーを採用してメンテナンスフリー化にも配慮。エンジンのカムチェーンテンショナーは自動調整式となり、点火方式はマグネット式から始動性に優れるCDIマグネット式へと変更されました。ちなみに、ゴリラがカタログから消えていた間もモンキーの販売は続き、進化も続いていました。これらの変更は、進化したモンキーに準じた内容といっていいでしょう。なお、再販モデルのゴリラでは、フロントのキャリアが廃止されています。

1999年には、ブローバイガスの還元装置を採用するとともにキャブレターの最適化を図ることで国内の排出ガス規制に適合させました。そして、2007年モデルを最後に再び生産終了。2011年現在、絶版モデルとなっています。

ホンダ ゴリラのここがポイント!
  • ● コンパクトな車体
  • ● 大容量の燃料タンク
  • ● 低燃費のエンジン

ホンダ ゴリラのライバルはこれだ!

  • スズキ
    エポ

    エンジンは最高出力3.8psの空冷2ストローク、ミッションはクラッチ付きの5段、前後タイヤは8インチという組み合わせのミニバイク。1979年に発売、1993年には再発売を行った。

  • ホンダ
    モンキー

    コンパクトサイズのレジャーバイク。2009年にはフルモデルチェンジが行われ、デザイン、メカニズムともに一新。新エンジンにはインジェクションが採用されている。

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