
冬場の快適装備として、とくに人気の高いグリップヒーター。防寒よりも発熱ということで、厳しい寒さの中におけるライディングを飛躍的に改善してくれるアイテムだ。とはいえ、問題がなかったわけではない。例えば、グリップ部のデザインが野暮ったくなってしまうことや、汎用パーツであることから起こるグリップ長の購入間違いなど。そうした不満点を一気に解決してくれる進化系グリップヒーターが、プロトのオリジナルブランドである『EFFEX』より新たに登場した。
最大の特長は、グリップのエンド部に設けられたエクステンドスリーブ。付属するエクステンドスリーブを使い分けることにより、115mm、120mm、130mmと3段階のグリップ長を実現してくれる。実際に車体に装着した後に、エクステンドスリーブによって最適な長さに調整も可能で、それによる作業効率の高さも見逃せないポイントだ。
グリップ部のデザインは、操縦性能だけでなくグリップヒーターとしての熱伝導性も考慮したクセのないもの。主張しすぎないEFFEXロゴがワンポイントになっている。さらにグリップにエクステンドスリーブを装着することで、完成したデザインが作り上げられるのだ。
エクステンドスリーブと呼ばれる別体型グリップエンドにより、115mm、120mm、130mmと、3段階のグリップ長を作り上げることができる。凹凸部を合わせることで、グリップ部とのしっかりとしたホールドを実現。
これひとつで、さまざまな車両に対応することができるのが最大の魅力だが、さらにユーザーのスタイルに合わせて、スイッチ一体型タイプと、スイッチ別体型タイプという2つのバージョンをラインナップしている。
スイッチ一体型はその名の通り、グリップにコントロールスイッチが内蔵されており、言われなければ気づかないほどのスマートなビジュアルが魅力。そしてスイッチ別体型は、きわめてコンパクトなスイッチをハンドルバーにマウント。配線による自由度の高さもポイントだが、なんといっても価格面でのアドバンテージは見逃せない。そうした個性の違いにより、ユーザーの使い方やスタイルに合わせたもの選択することができる。
シンプルさが魅力のスイッチ一体型は5色に変化するLEDが現在の状態を表示してくれる(写真左)。そしてコストパフォーマンスに優れるスイッチ別体型では、5連LEDによりわかりやすくモニターできる(写真右)。いずれもスイッチはワンボタンで、迷うことなく直感的に操作することが可能だ。
基本性能についても抜かりはない。シンプルなボタン操作とLEDインジケーターにより、グローブをしたままでも容易にスイッチのオンオフや温度調整ができる。さらには電圧抑制機能により、11.5V以下の低電圧時になると自動的に加熱を中止し、バッテリーヘの負担を軽減。また、エクステンドスリーブ部は貫通しているので、それまで装着していたバーエンドを活かすことも可能だ。バーエンド非装着車両の場合は、これも付属するエンドキャップを取り付けることで、シンプルなスタイリングにまとめ上げることができる。
各社からさまざまなグリップヒーターがラインナップされるが、いずれも汎用パーツという束縛から、どうしても自由度が低いアイテムだった。そんな中、ユーザー毎のスタイルに合わせることを可能にした、フレキシブルなアイディアが光る逸品だ。
エクステンドスリーブに付属のエンドキャップパーツを組み合わせることで、非貫通タイプにも対応。エンドキャップのおさまりも良好で、デザイン的にも自然な仕上がり。
グリップヒーター スイッチ一体型タイプ 価格1万5,000円(税別)
豊富な付属品により装着も容易。ギボシ端子や接着剤、配線を固定するためのタイラップはもちろん、ハンドルバーに対してグリップが緩かった場合に調整するためのアルミテープまで付属する。
グリップヒーター スイッチ別体型タイプ 価格8,000円(税別)
一体型同様、かゆいところに手が届く充実の付属品。スイッチユニットの配線、そしてハンドルバーへのマウントパーツなどが付属するため、一体型よりも部品点数は多め。