取材協力/プロト  取材・撮影・文/木村 圭吾 構成/バイクブロス・マガジンズ編集部

掲載日/2011年9月14日

イントロダクション

バイクで走ることを大前提に

モトGPも開催されるアッセンのサーキットがある国、オランダ。そこから発信されるバイクウェアがレブイットだ。その特色は、ライディングギアとしての極めて高い機能性とデザイン性を両立させ、それらを追求していることにある。GPライダーへのサポートも積極的に行なわれており、そこから得られたさまざまなノウハウも市販製品へとフィードバックされている。

 

用いられているマテリアルとしては、コーデュラ系と革系の2種類に大別されるが、いずれの素材においてもバイクで “走る” ことが大前提。走行中は身体に負担をかけない快適性の高さを持ちながらも、万が一の際にはライダーを保護するプロテクション性も持ち合わせている。それらは相反する部分であり、快適性を求めれば安全性が犠牲になりやすく、逆にすれば重くなったり、あるいは動きづらくなったりとバイクに乗ること自体が辛くなってしまうのだが、その両立がなされていることも、大きなポイントだ。

 

日本国内へ2010年の秋冬モデルから送り出されたツーリングモデルの 『サンド』 は、ラインナップの中でも “世界戦略商品” としての位置づけで、コストパフォーマンスも極めて高い。次項では、そのディテールを見ていこう。

『サンド』 のカラーバリエーションは、ジャケットが写真のシルバー×ブラックの他に、ブラック×シルバー、サファリ×ブラック、シルバー×レッドの4色、パンツは写真のシルバーと、ブラックの2色。パンツはジーンズの上などに履くオーバーパンツ的にも使え、またファスナーによってジャケットとワンピースにとすることもできる。サイズはいずれも S、M、L、XL、XXL の4種類。

ディティール

  • アウター素材使われているマテリアルはコーデュラー系の耐摩耗性に優れたPWR shell。ライダーの動きを妨げないしなやかさを持つ。また独自の「Engineered skin デザイン」により、設計からデザイン、素材に至るまでを人間工学に基づき形成。使われているマテリアルはコーデュラ系の耐摩耗性に優れたPWR shell。ライダーの動きを妨げないしなやかさを持つ。また独自の「Engineered skin デザイン」により、設計からデザイン、素材に至るまでを人間工学に基づき形成。
  • アジャスターでフィット感アップジャケットのウエストや腕の部分、パンツの腰の部分にはアジャスターがあり、それぞれのライダーの体型にフィットさせると共に疲労の原因ともなるバタつきも防ぐ。パンツの裾にはベルクロのアジャスターとファスナーを備えている。ジャケットのウエストや腕の部分、パンツの腰の部分にはアジャスターがあり、それぞれのライダーの体型にフィットさせると共に疲労の原因ともなるバタつきも防ぐ。パンツの裾にはベルクロのアジャスターとファスナーを備えている。
  • シャーリングで動きに対応ジャケットの肘の部分やパンツの腰、膝の部分はシャーリングとなっており、腕や腰、膝の曲げ伸ばしを容易にしている。これによって、長時間乗車姿勢を続けていても疲れにくい。転倒時の摩擦などにも配慮された素材が用いられているジャケットの肘の部分やパンツの腰、膝の部分はシャーリングとなっており、腕や腰、膝の曲げ伸ばしを容易にしている。これによって、長時間乗車姿勢を続けていても疲れにくい。転倒時の摩擦などにも配慮された素材が用いられている
  • プロテクターも備える肘と肩には脱着が可能なC.E.規格適合のプロテクターProLifeが標準装備。これは空気のミクロ孔を閉じこめて作られた素材で、適度な柔らかさがあるので、腕などの動きを阻害することはない。背中には衝撃吸収材のEVAを採用。肘と肩には脱着が可能なC.E.規格適合のプロテクターProLifeが標準装備。これは空気のミクロ孔を閉じこめて作られた素材で、適度な柔らかさがあるので、腕などの動きを阻害することはない。背中には衝撃吸収材のEVAを採用。
  • 体温調整のベンチレーションジャケットは腕と胸と背中に、パンツにはももの部分に開閉可能な体温調整用のベンチレーションが備えられている。袖は止水ファスナー仕様で雨水などの浸入も防止し、先端部分から開くことも可能でグローブの脱着も容易だ。ジャケットは腕と胸と背中に、パンツにはももの部分に開閉可能な体温調整用のベンチレーションが備えられている。袖は止水ファスナー仕様で雨水などの浸入も防止し、先端部分から開くことも可能でグローブの脱着も容易だ。
  • 便利な脱着式ライナー保温性の高い中綿(thermal liner)を持った防寒ライナーと、防水・透湿フィルムを生地と生地の間に挟み込んだライナー(REV'IT! Hydratex 3‐layer)の2種類が備わっており、それらを使うことで秋~春までの3シーズンに対応。保温性の高い中綿(thermal liner)を持った防寒ライナーと、防水・透湿フィルムを生地と生地の間に挟み込んだライナー(REV'IT! Hydratex 3‐layer)の2種類が備わっており、それらを使うことで秋~春までの3シーズンに対応。
  • 使いやすい防水ポケットジャケット外側には、雨などの侵入を防ぐ防水ポケットが設けられている。開口部が大きめとなっているためグローブをしたままでも、ポケット内部の物へのアクセスも容易だ。後ろ側は取り外したライナーの収納場所としても使用可能。ジャケット外側には、雨などの侵入を防ぐ防水ポケットが設けられている。開口部が大きめとなっているためグローブをしたままでも、ポケット内部の物へのアクセスも容易だ。後ろ側は取り外したライナーの収納場所としても使用可能。
  • 被視認性を高めるリフレクタージャケットの前後とパンツの左右には、入射光を光源の方向に真っすぐ戻す「再帰性反射」を実現したScotchlite 3Mリフレクターを備え、他車からの被視認性を大幅に高めることで危険の多い夜間の安全性を最大限にサポートする。ジャケットの前後とパンツの左右には、入射光を光源の方向に真っすぐ戻す「再帰性反射」を実現したScotchlite 3Mリフレクターを備え、他車からの被視認性を大幅に高めることで危険の多い夜間の安全性を最大限にサポートする。
  • 襟元にも工夫が!襟元は5段階に閉まり具合を調整できるフレキシブルスナップを採用。グローブをはめたままでも操作は容易だ。また襟元を開いて風を取り入れる際に、バタつきを抑えるための引っ掛ける仕掛け「カラーホールド」も備えられている。襟元は5段階に閉まり具合を調整できるフレキシブルスナップを採用。グローブをはめたままでも操作は容易だ。また襟元を開いて風を取り入れる際に、バタつきを抑えるための引っ掛ける仕掛け「カラーホールド」も備えられている。


マメに洗って汚れを落とせる!

これまで、バイクウェアにライトグレー系のカラーはほとんど存在しなかったが、それを普及させた立役者がレブイットだ。
バイクウエアの使用環境は過酷だ。排気ガスなどによって汚れが付着してしまう。そのため、ユーザーもそれが目立たない黒や茶色などのダークカラーを選んでいたのが実情と言って良い。それでは、ライトグレー系のカラーで汚れを防止するには?レブイットの答えは “コマメに洗うこと!” だ。

洗うと防水・透湿フィルムのダメージが心配? その点でも、ライナーを取り外せるという特色が活きてくる。アウターだけにすることができるから、気を遣わずに洗濯することが可能なのだ。それも家庭用の洗濯機に入れられるから、コスト面でも気にせず汚れを落とすことができる。 写真右は、上が約半年間、ほぼ毎日 5,000km ほど走行使用したものと新品を重ねたものがだ、その差を見分けることは困難だ。それは使用者が汚れがマテリアルに定着する前に洗濯していた要因が大きく、それも特筆すべき特色だろう。


レザーウエアもREV'IT!

レブイットの革系の代表的存在が、ジャケットの 『アドレナリン』 とパンツの 『マーベリック』 だ。革には撥水効果のある良質なモナコカウハイドが採用されており、柔らかな質感を持つ。ジャケットの袖下と脇、パンツの内側と膝裏には体にフィットさせるための耐摩耗性に優れた Kodra Stretch が使用されている。肩や肘、膝などにはプロテクターを装備し、ジャケットには脱着可能な保温ライナーと、ベンチレーション機能も装備。時代に左右されない「定番商品」としても人気が高い。

 

SHOP DATA

REV'IT! 国内総輸入発売元 プロト
住所/愛知県刈谷市井ヶ谷町桜島5
電話/0566-36-0456
営業時間/9:00-18:00(月曜~土曜)

国内最大級の二輪用パーツメーカー&ディストリビューター。世界各国からさまざまな特色あるアイテムを輸入すると共に、同社の手によって開発されたオリジナルパーツも多数展開している。


 

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