ヤマハ マジェスティCをベースにした有名エアロメーカーが作った正統派ラグジュアリーカスタム

掲載日:2022年06月15日 プロが造るカスタム    

取材協力/BUTTERFLY SYSTEM
取材・写真・文/ガスグラフィックス

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ヤマハ マジェスティC(バタフライシステム)

4輪の有名ブランドも参入した
ビッグスクーター戦国時代末期の象徴

ビッグスクーターと一般的なオートバイのカスタムの世界観で、大きく異なるポイントがある。それが、エアロパーツの存在だ。オートバイでは、スクリーンや外装をカーボンパーツに変更したり、カラーリングを変える程度でしか楽しむことができないが、ビッグスクーターはボディ形状を変更するためのエアロパーツがブーム最盛期には驚くほどのペースで様々な専門ショップやアフターマーケットパーツメーカーから販売されていた。しかも、それらの商品の中でビッグスクーター界らしい象徴的な出来事が、有名4輪パーツメーカーの参入だったのだ。マッドスピード、ボメックス、ファブレス、セカンドハウス、カムストック、aprなど、4輪の世界でも各ジャンルを賑わせたブランドの挑戦が、当時のブームをさらに盛り上げていたことは間違いない。

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そんな中で、今回紹介する1台がこちらのマジェスティになる。均整のとれたロングホイールベース、まるで純正デザインであるかのようなエアロパーツなど、その雰囲気は正にラグジュアリー。この車両に装着されているエアロはグランツ(GLANZ)で、サスペンションがボルドワールド(BOLD WORLD)になる。グランツは、現在でもKカーのカテゴリーで絶対的な人気を誇るメーカー、バタフライシステムのブランド。そしてボルドワールドは、国産サスペンションメーカーとして様々な車高調やエアサスをラインナップしている、4輪ドレスアップ界では欠かすことのできない有名メーカー。ビッグスクーターブームの後期にこの2社がタッグを組んで、このようなラグジュアリースタイルをお披露目したのだ。

なお、この2社は共にパーツメーカーのため、車両製作はダンクディビジョン(D.N.K division)が担当。当時を知るユーザーは懐かしさを覚えるだろうが、こういったコラボレーションが産まれたのは、流行という時代の大波の賜物なのだ。

詳細写真

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マジェスティCの純正のヘッドライトとウインカーのデザインはそのまま活かすデザインは、車検が影響する4輪製品を手掛ける老舗ならではのこだわり。スクリーンレスタイプだが、スクリーン部分とフロントフェイス部分も別物として捉えたデザイン感覚が秀逸だ。できる限りの低さを表現するため、メーターバイザーの一部のカットは必要。なお製品発売当時はバタフライシステムのラグジュアリー系ブランド=グランツ(GLANZ)で登場したが、現在はワイルドイメージのブランド=黒死蝶に編入されている。

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サイドアーマーの前部には、4輪メーカーらしいフィン付きダクトデザインを採用。さらに横部分には、会社名であるバタフライ=蝶の羽を思合わせるデザインを採用し、ラグジュアリー感だけではないアクセントが売り。カウル最上面から2段階に渡って面を落とし込むというデザインも斬新だった。

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4輪の世界で数々の有名ドレスアップ車に装着されてきたボルドワールドは、ビッグスクーターのエアサスメーカーとしては最後発だった。その性能はもちろんだが、車高調のようなフルタップの全長調整機能が付いていたため、細かい調整が可能であることも魅力のひとつとなった。しかし、ブーム再後期での登場だったこともあり、商品としての認知度が浸透しないまま廃盤となったことが悔やまれる。

カスタムポイント
  • ●フロントフェイス…バタフライシステム 黒死蝶ローフェイス ●サイドカウル…バタフライシステム 黒死蝶サイドアーマー ●リアスポイラー…バタフライシステム 黒死蝶ウイング ●シート…B.S.S フラットシート ●マフラー…D.N.K division 312マフラー ●エアクリーナー…Z-FORCE エアチャージャー ●ハンドル…OVAL リクライドバー ●グリップ…KITACO アメリカングリップ ●サスペンション…BOLD WORLDフェニックスシステムエアサス 

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